SUSHI ROCKS

「真音通信」(まおんつうしん)
写真と音楽。猫や鳥や草花、
時に酒に纏わるよもやま話など・・・。

ディランに会ったらよろしくと

2014-02-12 14:38:43 | TOKYO SUSHI RADIO
ディランに会ったらよろしくと

2014年2月8日・・・雪・ゆき・大雪。
東京でまれに見る・・・というか、
都会の街中でこんなに積もった雪は初めて見た。

すごかったですね。
僕は夜の7時頃に、代々木二丁目あたりで押していた台車が
ずんずんと降り積もる雪道で、まるで動かなくなってしまい
危うく遭難するところでした。凍死寸前。

しかし翌日の日曜日は、前日の雪からうって変わって、
また驚くほど暖かい一日・・・
今年のお天気は、なんて気まぐれなんだ。

通りでは少しづつ溶け出した雪で足元つるんつるん。
転ばないよう注意しながら、ゆっくり歩いて買い物に出かけ
朝食のパンやミルクを買って家に戻り
久しぶりにBOB DYLANのFREEWHEELIN'を聴いた。



BOB DYLAN / FREEWHEELIN'

なんて素敵なアルバム・ジャケットだろう。
僕は70年代に入ってからのディランのアルバムが好きなので、
このアルバムは、そんなに熱心に聴いたわけではないが、
ジャケット写真を眺めるたびに、いつもほっこりした気持ちになる。

1963年2月、雪が積もったグリニッチ・ビレッジの西四丁目で
若かりし頃のディランが当時の恋人スージー・ロトロと
腕を組んで雪道を歩いている。

皆さん、こんな素敵な自分の写真持ってますか?
持ってないですよね?
もちろん、僕も持ってません。

僕はこのディランのアルバム・ジャケットを眺めるたびに
とても羨ましくなってしまう。
何かしら、一枚・二枚くらいは自分のお気に入りの
写真って欲しいもんです。





BLONDE ON BLONDE
名盤の誉れ高き60年代のディランを代表する一枚。
このジャケット写真もしびれます。
大好きなアルバムでレコードは擦り切れるくらい聴いた、
というか、すっかり擦り切れました。
偉大なる詩人ディランが歌うとても素朴なタイトルの
「I WANT YOU」大阪の小汚いベイエリアの、
ダウンタウンの片隅で16歳の貧乏な子せがれは、
この歌でもえに萌えたのだった。





初めて買ったディランのアルバムがこれ。
DESIRE / 日本語タイトルは「欲望」

このアルバムを毎日毎日何度も繰り返し聴いた。
コーヒーもう一杯どころか、インスタントを
何杯も飲みながら聴きまくった。




今年新年一発目に聴いたアルバムはこれだ。
THE BANDをバックに従えたPLANET WAVES
このアルバムは未だに夜中、草木も眠る丑三つ時に聴く。

あれやこれや、人生を振り返り、長く生きてきた道、
往路、復路、いやいやいまさら戻る道などあるまい・・・
「目の前には悪魔、うしろは断崖絶壁」
しかしそれでも行かねばならぬ。
長い長い坂道を荷を負ってゆかねばならぬ。
そして人生とはそんなもの。

ほんの少し疲れた時に、僕はいつもこのアルバムを聴く。
FOREVER YOUNGだ。

そういやボブ・ディランも今年来日公演があるね。
観には行けなさそうだけど、ディランに会ったらよろしくと。

ジジイの時代だ

2014-02-12 14:33:15 | TOKYO SUSHI RADIO

ジジイの時代だ

2月6日、健康診断へ行ってきた。
偶然にも昨年診断した日からちょうど一年。
夜の水商売から足を洗ってまる二年。
不健康極まりなかった身体も少しはまともに
なったのかいな・・・と思う。
永く酒場で深夜の仕事をやり続けた時代に、
学んだ教訓は一つだ。

「健康な身体でなければ、不健康な事は出来ない」
振り返ってみればつくづくタフだったなと思う。

酒やドラッグに溺れる者たちが、それら悪魔の誘惑から
意を決っして足を洗おうと、もがく時
それはもう、身体が悲鳴を上げてもたないって時だ。
もしくは金が底をつきた時。
まあ、大概はその両方なんだろうけどね。


WE WERE RUNNING FOR THE MONEY AND THE FLESH...
(LEONARD COHEN / CHELSEA HOTEL #2 )


さて、健康診断の結果は昨年と大して変わりなく、
血液検査も昨年同様さして問題なく、
血圧もさして変わらず。

身長は4mm縮み165cm。体重は1.4キロ減って53㎏。
T-シャツと長袖のシャツ、それにジーンズを履いて
この体重だから、やや痩せ気味というのか、
やつれ気味というのか・・・いちばんデブだった頃は
裸んぼうで57㎏くらいあったから、かなり痩せたな。

視力は0.5と0.6で両目とも0.2づつ落ちた。
聴力は前回同様「所見あり」がつけられた。
やはり普通の人たちと比較すると難聴気味みたいだ。

(聴力検査のヘッドホンから流れてくる周波数、
ボリューム小さ過ぎてまるで聞こえないんだもん)
聴力検査担当のオバサンが不思議そうな顔で
「ほんとに聞こえない?」ってね、

「はい、まるで何も聞えません・・・」

まあ、これに関しては職業病と言える。
永い歳月、ヘッドフォンでアホみたいにデカイ音で
アホみたいな音楽を聴き続けてきたからね。
ちなみに僕は、スピーカーから小さな音で流れる
ドラムのハイハットやタンバリンあたりの
高域周波数の音がほとんど聴きとれません。

だからBEATLESの「DAY TRIPPER」などを聴くと
かなり違和感がある。昔はちゃんと聴こえていたのに。

仲の良い友人たちからは昔から勝手つんぼって
言われ続けています。すなわち、
自分に都合の悪い事はまるで聞こえません。
いや、冗談じゃなくてゴメンなさいね、
本当に呼ばれてるのが聞えないんです。


検査結果を総体的に検証してみると、
これはひとえに歳老いたって事じゃないかな?
運動量に関しては、たぶん若い世代の人たちと比較しても
断然身体を動かしているほうだと思う。
なんせ、朝~夜までガチガチのガテン系だからね。
(携帯電話の万歩計は毎日35000歩以上を計上している)

しかし、筋肉は落ちて体型はかなりジジイの域に
達してきたような。

食生活は、ここ数年本当に肉を食べなくなった。
焼肉に関しては、この一年まったく食べてないな・・・
鶏肉は鍋料理や、カレーライス、親子丼など、わりと
普通に食べているけれど。タンパク質の摂取は
俄然、植物性タンパク質になった。食の好みも50歳を
超えてからは、ずいぶん変わったしね。

ひじき、大豆、豆腐、わかめ、シラス・・・切干大根とか
こりゃあ、やはりほぼジジイ好みな一品ばかりだな。

ハンバーガーとかスパゲティとか、メニューを見ても
まったく萌えなくなったんだもん。肉の塊を見ても、
「ああ・・・もう別にいいや」って思う。
天ぷら、鶏の唐揚げ、ふ・ら・い・ど・ぽ・て・と。
美味しいよね。本当は揚げ物大好きなんだけどね。
この辺りに関してはかなり自粛しています。

逆に野菜や魚など見てると萌えてきます。
新鮮な「彩の誉れ」などと書かれた人参や、獲れたての
たわわなブロッコリーなど見て
「ああ・・・こいつ食べたいなあ」などと・・・。

こういう食生活をしていると、必然的に女の好みも
変わってくるってもんです。
あ、この話は長くなるのと、ずいぶん軌道を外れて
しまいそうなのでまた次の機会に。

とりあえず、健康診断を無事に終えて、
午後の仕事を終え、家に着いて今は酒を呑んでます。



今夜はジジイらしく、僕よりもだいぶジジイな
カナダ人のLEONARD COHENの昔のアルバムを
立て続けに三枚も聴きながら。

レナード・コーエンが生前のJANIS JOPPLINとの事を
歌った「CHELSEA HOTEL #2」という歌はほんと、
よい歌だな・・・と日本のジジイも思うわけです。

 

 

 

LEONARD COHEN / NEW SKIN FOR THE OLD CEREMONY
レナード・コーエン/愛の哀しみ(古い儀式に新しい肌)
1974年発表。「CHELSEA HOTEL #2」収録


LOU REED同様、若かりし頃にいつ死んでも
おかしくなかったこのオッサンも、酒とドラッグの
地獄の淵から何とか逃れ、ジジイになってから
再評価され、いまに至っている。長生きはするもんだね。

ジジイの黄金時代だ。あっぱれ!