「HELLO,GOODBYE」
☆5月8日から書き始めた「あの頃の少年」の前章はこれで終わりです。
ずーっと最後まで、楽しんで読み続けてくれた皆さんには本当に「ありがとう」と。
ここに書いた話は全部本当の事です。ただし、ホントに起こったけど、ここには書いて
いない話はもちろんたくさんあります。そしてこれら書かれたものは、最初の頃にコメント
した様に、どの章もすべて歳老いた僕から若い君たちに贈る「希望の歌」です。
時代はいくら変わろうが、いつでもどんな人にも、悲しみや辛い思い出がある。
その人それぞれの悲しみや不幸の度合いというものは比較対象されるべきものではないと。
誰もがみんな心に秘めている事、それを僕は吐き出してみたくなった。
そうしたら、ほんの少し胸につかえてた何かがとれて楽になった。そういうことだ。
ここから先、20歳以降のバカ話は、またそのうち書きたくなれば書きます。
☆僕が大阪から東京へ「夢を抱いて」やって来てから今年で12年くらい経つわけだが、
ここ数年ずーっと思っていたのは、少年時代からの出来事と今に至るまでの、
自分自身の思い、感じてきた事などを何とかして、どこかで文章にしてまとめる事が
出来ないものかな・・・と。そんなわけで、「あの頃の少年」に書かれたいくつかの
面白バカ話は、他の日記で似たような話を書いた記憶がある。
☆連載の形式でまとめあげようと思った直接のきっかけは姉上の二番目の息子
(つまり、僕にとっての甥っ子)と数年振りに店で再会して、いろんな昔話を
した事がきっかけだった。昔、まだ小学生で小さかった甥はやがて中学生になり、
高校生になり、そして大学四年生となって、就職活動で企業に面接のため東京へきた。
面接が終わった夜に、僕は甥を新宿まで呼び出して、店で数年振りに会った。
僕にとって下の甥は小学生の頃のイメージしかなかった。実際のところ、
何年振りに会ったのだろう?待ち合わせの場所に現れた甥は立派な好青年に
変身していた。その時に、僕は言いようのない時の流れの早さを感じたのだった。
☆「うちの子達だけは、あんたみたいになって欲しくないねん!!」
これが姉上が僕に言ういつもの口癖だった(笑)未だにこんなふうに言う。
学校を卒業して、就職も進学もせず、アルバイトなんか「適当」にやって、
或るいは仕事なんかまるでせず、バンドだとかロックだとか言って人生の先のプランなど
何も無く・・・。そりゃそうだ。どんな親だってこんな息子に嘆くであろう。
実際、上の甥っ子は入った大学を辞めてしまい、バンドに狂ってた。
(おいおい・・・僕は確か、君の大学の奨学金の保証人になってたような?)
でもね、姉上だって、若い時には、僕以上にぶっ飛んでいたではないか??
入ったばかりの会社をすぐにやめて海外へ夢追い飛んでいったじゃないか?
とまあ、甥の知らない姉上の昔話を面白おかしく話たところからこの物語は始った。
☆僕の父上は、甥にとってはおじいちゃんにあたるわけだ。
まあ僕ら共通の、ひどいおじいちゃんの昔話で笑い飛ばしてみようかなと。
これが、君たちの知らざる我が家の、かってあったリアル・ストーリーなのだよ・・・
そして、僕が君たちみんなに言いたかった事は、昔の辛い事なんて少しの時間が
経てばどうって事ないよって!大人になれば、もっと大変な事が毎日起こる。
まあ、そう言うことだ。それを人は人生などと軽く呼ぶ。
☆小さい頃から大人になるまでに、何人かの友達や知り合いの人が死んだ。
だけど、僕はSEXと死については何も書いていない。
今もこうしてる間に、人はSEXしてるだろうし何処かで誰かが死んでゆくだろう。
それはもう書いているとキリがないな。
(ちなみに僕は19歳と半年を過ぎた頃に初体験をしてしまいました、
ダメだよ。ここには書かないよ)
☆お散歩百景の写真を観てくれたみんなにもありがとうと。
鳥や猫や花や虫達も、かって僕が昔、何処かで観た原風景です。
僕にとっては、どの写真もあの頃の風を感じる懐かしいものばかりです。
☆どの章のタイトルも、昔の歌の曲名がついています。
同世代の人には懐かしく、文章と共に「あの頃の時代」の匂いが
甦るように少し工夫をしてみました。
ただ、17章だけが「夜空ノムコウ」ですね。実は全体のコンセプトそのものが、
この歌に少なからず影響を受けています。
勿論、僕たちはこうして「あの頃の未来」に何とか立っています。
☆もし誰かに「幸せか?」と聞かれたら僕は「幸せだ」と答えたい。
誰も銃を持って戦場へと向かう兵士にそんな事は聞けないはずだ。
僕はこの世界の果てで相変わらず未だ貧乏だけど、それでも僕は幸せです。
☆そういえば、君という二人称を文章の中で一度も使いませんでした。
だから最後に、ここで言う事にしましょう。
あなたもこの世界のどこかで幸せに暮らしていますように。
親愛なるみんなと KEIJI O' VALLENAS, KOJI O'VALLENAS,二人の甥っ子たちと
父上、母上、姉上、そしてかって昔に僕が出会った友人たちと
天使たちに特別な想いをこめて。
「僕はいまでも、君たちのことが好きだ」