以下は前章の続きである。
ヤルタ・ポツダム体制が中国、韓国のウソを補強している
韓国人と中国人を説得することは不可能です。
彼らが説得されるということは、自分自身の歴史を否定することになるからです。
彼らを相手に議論することほど不毛なことはありません。
しかし、世界の他の国の人たちには本当のことを知らせなければいけません。
ところがアメリカは、戦後世界の秩序を決めたヤルタ・ポッダム体制を維持するためには、韓国や中国の言い分のほうがアメリカにとっても都合がいいので、彼らの主張に加担することになります。
実際にオバマ大統領が韓国を訪問したときに、従軍慰安婦の問題を深刻な人権侵害だと述べて、朴槿恵大統領に同調しました。
戦後体制そのものが韓国、中国のウソを補強する仕組みとなっているのです。
だから、韓国人はアメリカで反日運動をし、中国人もまたふつうのアメリカ人をだまして反日的な歴史観を植えつけようとしています。
そのために歴史をめぐる世界情勢では日本に不利になっているのです。
しかし、アメリカ人は理をつくして説明して納得すれば、それまでの態度を改めて行動する人たちなので、日本人はきちんと説明することが非常に重要です。
その意味では、日本の外務省の怠慢は問題です。
韓国、中国の政治宣伝に対して、そのたびにきちんと説明してこなかったことが今日の日本の立場を弱いものにしているのです。
また、日本の政治家も外交の場で、覇気を持って堂々と主張すべきは主張することが重要なのは言うまでもありません。
しかし、世界に説明する前に、日本人がGHQの占領政策以来の間違った歴史ばかり教えられてきたことを糺さなければなりません。日本人自身がこれまでの歴史をきちんと理解しておく必要があるのです。
したがって、私の学者としての使命は、まず日本人のマインド・コントロールを解くことにあります。
これは外交や政治とは別の問題です。
外交や政治は弁論のみならず駆け引きや妥協も必要でしょう。
しかし学者は、史料を調査研究することで、かろうじて見えてくる史実にもっとも近いと思われる歴史を提供する。
それをどのように使うか、あるいはどのように考えるかは個人の自由です。
韓国や中国とは違って、日本は本当に自由な社会で、誰がどんなことを考えても自由です。
しかし、その自由な思考の材料になる歴史の真実だけは提供したい。
これこそが私の学者としての使命だと思っています。
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