今日、朝日新聞などの購読者で産経新聞を読んだ人たちは、今、伝えるべき事実をきちんと伝えているのは産経新聞であるという私の言及に対して、そのとおりであると全員が思ったはずである。だが残念な事に産経新聞の朝刊販売数は、朝日と毎日の合計の5分の1以下なのである。これでは日本の国土が中国資本に蹂躙されているという現実に至っているのも当然だろう。
読者は新聞記者ではなくそれぞれの生活を営んでいるのだから、新聞記者でなければわからない事実、日本国民が知らなければならない事実をきちんと伝えるのが新聞社の役目であり、それ以外の役目はないと言っても過言ではないと私が言及して来た事も既述のとおり。
とにかく、今日の産経新聞は目の覚めるような記事を満載していたと言っても過言ではない。
1ページと24ページの全段を使用しているだけではなく、一目で誰にでも分かるカラー航空写真を満載して、中国資本が北海道の不動産を購入している実態を伝えていたのだが、取得した企業の態様の不気味さには誰もがぞっとしたはずである。
言うまでもなく中国は共産主義国家だから、外国の人間が土地を購入する事はできないでだけではなく、この数年は、日本人が勝手な理由をつけられてスパイ容疑で逮捕されたりしているのである。今日、産経が知らせた(日本国民の大半が初めて知る事実である)中でも、小樽見下ろす要塞の見出しの内容は、中国なら、即刻スパイ容疑で逮捕される事案だろう。
何故、こんな信じがたい事が堂々とまかり通っているのか?
これらの事の全ても、一昨年の8月まで、日本は朝日新聞に牛耳られていたからなのだと言っても全く過言ではないのである。
ここでは7ページの国際欄に「一党支配の政策スピード」と題して掲載された川崎真澄の目を紹介する。私の論説を証明している論文でもあるからだ。
文中強調は私。
「2020年の中国の国内総生産(GDP)総額は60%の確率で世界3位となろう」。
日中の専門家10人による共著で、2000年7月に出版された「2020年の中国」(日本経済新聞社)は、シナリオの一つとしてこう“予言”していた。1、2位は米日だ。
同書の編者である鮫島敬治氏は、文化大革命が吹き荒れた1960年代に日経新聞の北京特派員として活躍し、いわれなきスパイ容疑で中国当局に1年余も拘束された猛者。
執筆者も東洋学園大の朱建栄教授など、そうそうたる顔ぶれだ。
だが、同書の出版から10年後、中国のGDPはあっけなく日本を飛び越えて米国に次ぐ2位に躍進。今年は日本の3倍にもなろうかという規模に。2020年にはトップの米国のGDPに迫る可能性すらある。
20世紀最後の年だった00年に書かれた専門家の見通しの“甘さ”を批判しているのではない。
16年前に現在の中国の姿を的確に予測できた人物は中国人を含めほとんどいなかった、ということだ。中国のGDPは当時、日本の3分の1に過ぎなかった。
だが、中国は国際社会の概念とは異なる手法で想定外の隆盛を得た。
議会や野党、世論などの反発を何ら恐れる必要のない、中国共産党支配下の「即断即決」だ。08年9月のリーマン・ショック時、わずか2ヵ月後の11月に打ち出した4兆元(現在のレートで約62兆円)もの緊急経済対策が典型例だろう。
これが奏功して中国は世界最速で危機を乗り越えるV字回復を果たし、そのマネーは直ちに外交や軍事につぎ込まれた。
日本や台湾などとの軋轢、国際法を無視した南シナ海への進出で国際社会を脅かす政治パワーヘと変化した。
日米は膨張スピードと戦略性を侮っていたのではないか。
かつて国際社会は、中国に対し「衣食足りて礼節を知る」を期待し、数多くの機会を与え続けてきた。
01年12月に実現した、世界貿易機関(WTO)への中国の加盟。
08年の北京五輪や10年の上海万博などもそうだ。
国際組織への加盟や国際イベントの開催で、国際ルールを順守し、責任ある大国として行動するよう中国に求めてきた。
今年の20力国・地域(G20)議長国を任せたのも、その名残だったのだろうが、期待は裏切られてきた。
日本は1972年の日中国交正常化以来、3兆円を超える政府開発援助(ODA)を供与。
GDPが逆転してもなお、無償資金協力などとして毎年数十億円を進呈し続けている。
ODAの枠外にある政府系援助も膨大だ。
中国に進出した日本企業は2万社を超え、撤退したくともできない“アリ地獄”の環境下にある。
20世紀に考えた中国の近代化や政治改革、国際社会との協調などの予想が外れたにもかかわらず、日本はなお、20世紀に描いた対中シナリオにしがみついているようにみえる。
一党支配による政策スピードに日本は追いついていけない。
米国の対中政策に長年携わってきたマイケル・ピルズベリー氏(現・ハドソン研究所中国戦略センター所長)は、昨年出版した「China 2049」の中で、「米国は中国の国家戦略の根底にある意図を見抜くことはできず、だまされ続けてきた」と率直に語った。
ピルズペリー氏は2049年の世界秩序に、主客転倒あるいは本末転倒を意味する中国語の成語「反客為主」を挙げて危機感を示した。
(上海)