以下は今日の産経抄からである。
日本国民のみならず世界中の人達が必読。
かねて不思議に思うことがある。
人間社会の複雑さや人間関係の大切さと難しさを痛感し、本音と建前を使い分け暮らす大人が、なぜ政治にはひたすら分かりやすさと清廉潔白を求めるのか。
もちろん、議員歳費は税金だから一定の透明性も監視も必要だが、そう単純な話でもあるまい。
人気作家の池波正太郎は、戦国時代から幕末・維新までの歴史上の人物を論じた『男の系譜』で語る。
「『正義の政治』だの、『清潔な政治』だなんていう政治家は絶対信用しないね。汚いものの中から真実を通してゆく。それが政治家なんだ」
片や、政治家側の何でも政治で解決できるという立法万能主義的な発想にも、疑問を抱いてきた。
与野党4党による旧統一教会問題をめぐる被害者救済法整備の協議会は27日、野党側が提示した「マインドコントロール」という用語使用に関して折り合わなかった。
創価学会を支持母体とする公明党が難色を示したというが、確かに定義不明確な用語で心の問題に踏み込むのはいかがか。
作家の坂口安吾は断じる。
「政治による救いなどは上皮だけの愚にもつかない物」(『堕落論』)
「政治は、人間に、また、人性にふれることは不可能」(『続堕落綸言』
聴衆を熱狂させたヒトラーの巧みに同じフレーズを繰り返しだ演説も、政治家による一種のマインドコントロールといえよう。
池波はエッセー『男のリズム』ではこう指摘する。
「近頃の日本は、何事にも、『白』でなければ、『黒』である。その中間の色合が、まったく消えてしまった」
池波はそれを「融通」と呼んだ。
政治が教条的になり臨機応変な対応を忘れ、一面的な正義ばかり追求していては、国は全体主義へと向かいかねない。
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