文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

追伸。そこから先にある何かが世界最高を形作る、それこそが天賦の才能。

2024年06月30日 20時14分39秒 | 全般

私が、日本のバイオリン界に、村田夏帆という超弩級の天才が出現していたことを知ったのは、2020年の大みそかだった。
NHKの紅白歌合戦を見ていても仕方がないから、YouTubeでクラシック音楽を聴きだした時の事だった。

私が仙台二高生だった時分に、恩師から、「君は京大に残って、京大を、その両肩で背負って立て」と要望された人間だったことは既述の通り。
家庭的な不幸から勉学の道を閉ざされた私は、毎日、NHKFMで、クラシック音楽放送を聴いて過ごした。
とにかく、毎日である。
FM放送関係雑誌を購読、全ての番組をチェックして聞いていた。
なけなしのお金をはたいて、レナータ・テバルディの「ラ・ボエーム」LP全集を買ったりしながら。

私は、卒業文集を編集した担当者から「文科系に3人のKがいる。一人は、いずれ日本の文壇に大きな足跡を残すだろう」と言及されたような人間だった。
約束された人生から大幅に横道に逸れた人生を、東京、京都で送り、最終的には、大阪で会社経営者としての人生を送った。

音楽については、当初は、ピアニストに傾倒していた。
その時々に、世界的な評判を得ていたピアニストが来日し東京、大阪で公演する時には必ず馳せ参じていた。
が、ある時期から公演に馳せ参じる事は皆無に近くなった。
その代わり大阪の北新地で毎晩のように、いきつけの店でピアニストの伴奏で様々なジャンルの歌をうたって日々を過ごした。
その費用もまた半端なものではなかったが。

ピアニストの演奏を真上から撮影する国際コンテスト。
その映像を見ていた時、気が付いた。
ピアニストは運指でも曲を覚えている。
バイオリンもしかりなのだな。と

私の親友は、村田夏帆の手を「赤ちゃんの手のようだ」と形容した。
私も同様に思っていた。

二人の、超弩級の天才が、日本の野球界に登場した。
大谷翔平と佐々木朗希。奇しくも二人とも岩手県。
佐々木朗希がプロ入りした時、中畑清を始めとした大方のプロ野球解説者達は、1軍で投げるには時間がかかる等と評していた。
キャンプでの彼のキャッチボールを初めて見た私は驚いた。
腕のしなり方が尋常ではなかったからである。
あんな凄いフォームは初めて見た。
私は大谷のキャッチボールを見たことがなかったから、佐々木が初めてだった。

これは、即1軍で先発陣。2軍なんか冗談じゃない。
彼の球は、誰も打てない。
私の、その論説は、中畑清とテレビ東京の司会者にも届いていた。
何故なら、私は、中畑清の眼は節穴か、と批判もしていたから。
中畑は、即刻、前言訂正し、キャンプに行き検証し、「一日も早く1軍で見たい。待ち遠しい」と言い出した。
この経緯は読者はご存じの通り。

中畑はインサイダーであり、私はアウトサイダーである。
重大な変革は、おうおうにしてアウトサイダーによって為される。
インサイダーは、インサイダーであるがゆえに、目が曇るのである。
しかして判断を誤るのである。
インサイダーになるという事は、凡才になる事と同義であると言っても過言ではない。
私は、若い時から周囲の人達に言って来た事がある。

天才とは何か?
「天才とは、心の黒板が真っ白な人の事である。だから何でも吸収できる。」
凡才とは何か?
「心の黒板が自分の言葉(他人の言葉も含めて)で真っ黒な人の事である。だから何にも吸収できない。」

村田夏帆は、紛れもない天才である。
全ての響き、全ての作曲家を、彼女は、広大無辺に理解している。

私の親友も、実は、大変な天才の一人である。
私は、村田夏帆と親友を通して、天才の定義に、もう一つ加えた。
天才とは何か?
天才の特徴は無邪気である事。
無邪気とは、字の通り、邪気が無い心の態様である。
つまり、当然の事ではあるが、天才とは、邪気=悪人の正反対にいる人間の事でもある。

私は、村田夏帆の手(掌)は、特徴的な手だと思っていた。
親友は「赤ちゃんの手のようだ」と形容していたが。

村田夏帆は4年下に登場したHimariとは違い、東京音楽学校に特別特待生として入学した。
だから私達は3/10の演奏会に馳せ参じる事も出来た。
彼女の演奏をライブで見れる事は至福以外の何物でもない。
彼女の日本での演奏会には全て馳せ参じようと決めた。

5/26、彼女の故郷である水戸市で茨城交響楽団との演奏会。
大阪~水戸、日帰り。
終演まで、ゆっくり見るために、帰りの電車を一電車遅くに変更。
私たちは、2列目の真ん中。これ以上の至福はなかった。
彼女の演奏に対する感謝、至福の余韻に浸りながら、ホールを出てきたら、何と!ロビーに、彼女がいて、ファンと交流していた。
私たちも即座に合流。
私は「文明のターンテーブル」である事を伝えて、自然に握手した。
驚いた。彼女の手は信じ難いほどに柔らかかったからである。
だからだろう。無意識のように、言葉が出てきた。
最後にパールマンを聴いて来たのだけど、あなたはパールマンより良かった。つまり世界一だよ。
私は、この日の彼女の演奏曲である、サン=サーンスの協奏曲第3番の、錚々たる名手達による演奏を、YouTubeで聴いてから馳せ参じた。
最後に聴いたのが、イツァーク・パールマンだったのである。

彼女が最高であるのは、彼女の手(掌)の信じ難い程の柔らかさにある。
頭脳的な能力は、天才バイオリニストと称せられる人達には不可欠なもの。
そこから先にある何かが世界最高を形作る、それこそが天賦の才能。
音楽の神様が宿った人達だけに与えられた天賦の才能。

大谷、佐々木と同様に、村田夏帆は、信じがたい程のパワーも生み出す。
これ以上ないほどの繊細な美しさも。

大谷と佐々木が超弩級の天才であることは、もはや周知の事実である。
彼らに共通している事がある。
肩関節が尋常ならざるほどに柔軟なのである。
信じがたい程に柔軟な筋肉が、信じがたい程のパワーを生むのである。

これ以上ないほどに繊細で美しい響きも生み出す。
帰宅して、これまでに見てきた錚々たる人たちの映像を検証して見た。
最後に、一人だけいた!イツァーク・パールマン!
私は、私の発見の正しさを確信した。
彼の手も、赤ちゃんの掌だったからである。

この稿を書くには、二人、検証していない、押しも押されもせぬ大家のバイオリニストがいた。
映像の質が悪いから、音質も悪いのだろうと決めつけていたのだろう。
或いは、YouTubeが、勝手に、そのように決めつけていて出てこなかったのかもしれないが。
アイザック・スターン、とダヴィッド・オイストラフである。
彼らの映像を検証して驚いた!
と同時に、私の推測が当たっていた事を確信した。
二人とも、村田夏帆と全く同じ掌をしていたからである。

オイストラフの映像には、さらなる驚きもあった。
何と、彼とメニューインが、一緒にバッハを弾いているのである。

私は、この映像を見て思った。
日本国政府は、村田夏帆とHimariに国民栄誉賞を与える。
つまり、「国宝」と認定する。
そして、第一回目に、彼女とHimariを、今の、オイストラフとメニューインとして、世界に、国として、有料で、同時配信するのである。
夏帆が、その時、ストラディバリウスを弾きたいと思っていたら、最高のストラディバリウスを購入して、出演料として与える。
それでも、大変なお釣りが出る事は言うまでもない。
奇しくもHimariの掌は、メニューインタイプだから、猶更。

政府は、今、私たちは、村田夏帆と彼女の4歳年下のHimari、上記の映像に例えれば、オイストラフとメニューインの二人が、同時代に、日本に二人もいた、という、奇跡に気づき、至上の国策として、彼女たちを、国として売り出すべきなのである。

韓国は、実際は、音楽性など何もないものを、KPOPと称して、世界に売り出し、挙句に、ビルボード誌で確か1位にまで仕上げていたではないか!

世界一の、本当の本物が、二人もいるのに、政府としてなにもしていない。
この点でも、本当に愚かな政府なのである。
聖徳太子の、紫式部、清少納言の、信長、秀吉、家康の、輝かしい日本国の名に悖る、政府の態様なのである。

嗚呼、この点においても、安倍さんがいたならば…。
私の、この世界史に残る大発見をした、これまた超弩級の天才の提言は、速やかに届いていたはずだからである。
否、私は、必ずや、届けていたはずだからである。

この稿続く。

2024/6/30。
一人、検証し忘れていたバイオリニストがいた。
今しがたYouTubeで検証した。
ピンカス・ズーカーマン。
驚くべき事に、彼も夏帆と同じ掌をしていた。
ダヴィッド・オイストラフ、アイザック・スターン、イツァーク・パールマン、ピンカス・ズーカーマン、そして村田夏帆。
これは、21世紀最大の発見の一つであるといっても過言ではありません。




2024/6/29 in Osaka

 

 


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