文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

こういった事実は評論家の加藤恭子さんが16年前の『文藝春秋』や著書『昭和天皇と田島道治と吉田茂』などで既に明らかにしていることです。

2019年08月24日 21時53分48秒 | 全般

お盆の前後に、NHKの報道部を支配している連中は、7時のニュースとwatch9で、あろうことか、特集を組んで天皇の政治利用を始めだした事は、視聴者の中の慧眼の士には周知の事実である。
この特集を開始した時に「NHK独自の取材で…」と、有馬等のアナウンサー達が言った時、
私は、「またNHKの嘘が始まったぞ」、と思っていたのである。
彼らは本当に性懲りのない連中である。
昨年、あの日本の政治史上最低にして最悪の、朝日とNHKによるフェイクニュースでの政権攻撃の際にも、有馬は、
あの前川!が朝日とNHKに持参した資料を、「NHK独自の、総力を挙げた取材で…」、と、シレっとして嘘をついた。
その事について、今日まで謝罪の一言もない事は、何度か言及した通りである。
昨日、医院の待合室で、今週号の週刊文春を読んでいた。
掲載されていたのが以下の記事である。
私が、やっぱり、と思った事は言うまでもない。
NHKの報道部を支配している連中と有馬や桑子は、戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである高山正之の以下の最新刊が、事実の塊である事を実証してもいたのである。
NHK昭和天皇「新資料発見」はスクープ偽装だった
「これは本当にNHKの独自スクープなのでしょうか」 
そう首をかしげるのは、「『昭和天皇実録』を読む」などの著書がある原武史・放送大学教授だ。
NHKは、初代宮内庁長官の田島道治が昭和天皇との5年間に及ぶ対話を詳細に書き残した新資料'拝謁記'が発見されたと発表。
「遺族が極秘に保管していた超一級の資料」という18冊の手帳やノートの内容を大々的に取り上げた。 
「1952年の独立記念式典で、昭和天皇が国民に深い悔恨と反省の気持ちを表明しようと『おことば』の草稿を準備していたものの、吉田茂首相(当時)の反対でその一節が削られたことがわかった」 
16日の「ニュース7」のトップで'独自'として報じた。
「ニュースウオッチ9」や翌17日の「NHKスペシャル」でも、「人命を失ひ、国土を縮め(中略)悔恨悲痛」などと書かれた「おことば」草稿の中身や変遷を詳報した。 

だがー。 
「こういった事実は評論家の加藤恭子さんが16年前の『文藝春秋』や著書『昭和天皇と田島道治と吉田茂』などで既に明らかにしていることです。一連の報道を見る限り、大枠では加藤さんが書いてきたことを補強したに過ぎないという印象を受けました」(前出・原氏) 

加藤さんが書いた「昭和天皇 国民への謝罪詔書草稿-封印された詔書草稿を読み解く」(「文藝春秋」2003年7月号)には大きな反響が寄せられ、文藝春秋読者賞を受賞。

田島が1944年から死去する68年まで25冊の小型手帳に記した日記やメモを遺族から借りて、加藤さんは著書で、昭和天皇退位問題や天皇と吉田茂の関係などの秘話を詳述している。 
原氏はNHKの報道姿勢を疑問視する。 
「昭和天皇と田島氏の詳細なやり取りが新たに公開されたのは確かですが、NHKの報道は『新資料は今までの歴史を書き換えるようなスクープだ』という前提に立っているように見えました。
加藤さんの先行研究にきちんと言及せず、『独自』として全く新しい発見があったという印象を与える姿勢はフェアじゃないし、これまでの研究に対してあまりに敬意を欠く。
もし学者の論文で同じことをしたら完全に倫理違反で、クビになってもおかしくないです」 
番組で研究成果を解説した古川隆久・日本大学教授に聞いた。 「今回はそこに至るまでの具体的な経緯が詳しくわかったというニュアンスです。先行研究に触れていませんが、私は『いろんな学者が研究していたことが裏付けられた』とウオッチ9で言い、Nスペの最後に取材協力で加藤さんの名前をあげている。事実関係を最初に報じた加藤さんの研究をリスペクトしています」 
加藤さん側によれば、「NHKの人が自宅に来て、田島資料の所在を聞かれたが『返却したのでわからない』と答えました」 
NHKは一連の報道について「『拝謁記』は独自の取材による新たな発見であり、昭和天皇の発言や心情、田島との詳細なやりとりは、今回新たに明らかになった事実だと判断しています。制作過程に関してはお答えしていません」と回答した。
歴史を扱う以上、先行研究に敬意を表すべきだった。以上、週刊文春今週号から。

高山正之の最新刊は以下

 


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