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デンソー、種類数半減へ コスト圧縮へ仕様共通化…日経新聞8月30日12面より

2011年08月31日 11時17分57秒 | 日記
カーエアコンやメーター

デンソーは力―エアコンなど主力の自動車向け製品で種類を半分に減らす。メーターやスターターを含め車種ごとに異なっていた仕様の
共通化を進め、1つの製品が幅広い車種に採用される仕組みにする。

日本の自動車部品会社は欧米勢に比べ製品の種類が多く、製造コストが高くなる一因になっていた。他の部品会社も追随するとみられ、自動車産業全体でコスト競争力の改善につながる可能性がある。

加藤宣明社長が29日までに、日本経済新聞の取材で明らかにした。部品の共通化は東日本大震災に伴うサプライチェーン(供給網)の混乱もあって、経済産業省が検討会を立ち上げるなど産業界全体の課題となっている。

円高の定着でコスト競争力の一段の向上が迫られていることもあり、加藤社長は「ぜひ取り組んでいかなければならない問題」と強調。具体的な時期など詳細は明らかにしていないが、既に一部の自動車メーカーと対応に着手したという。

デンソーはカーエアコンだけで「品番数が数百種類ある」(加藤社長)。カーエアコンのほか、メーター、スターターについて50~60%の削減を目指す。他の製品も減らすことを視野に検討する。

納入先の自動車メーカーのモデルチェンジにあわせ、今後5~6年かけて削減目標を達成する意向とみられる。
種類を大幅に減らすには自動車メーカー問で同じ部品を採用する必要もあるが、主要部品は自動車の競争力の源泉であるうえ、製造原価がガラス張りになることへの抵抗も予想される。加藤社長は「自動車メーカー間の連携も検討課題になる」との認識を示した。

今後の収益の柱に育てる重点分野としては「HEMS(家庭用エネルギー管理システム)事業」を挙げた。デンソーは電力を効率よく運用するための蓄電システムや給湯機に強みがある。

省エネ住宅「スマートハウス]の中核となるHEMSの関連売上高を「10年ほどかけ年1000億円規模にしたい」と述べた。デンソーはトヨタ自動車やトヨタホームなどグループ企業とともに、愛知県豊田市の「豊田市低炭素社会システム実証プロジェクト」に参加。

実証住宅にデンソーは蓄電システムや給湯機、プラグインハイブリッド車(PHV)向けの充電スタンドを提供している。実証試験で得たデータを今後の製品開発にいかし、HEMS関連事業の立ち上げにつなげる。


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