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菅政権、機能不全一段と…日経新聞7月6日1,3面より

2011年07月06日 15時16分26秒 | 日記
復興相人事で迷走 後任に平野副大臣
動かぬ執行部 政権自壊
即時退陣論が浮上
   文中黒字化は芥川。

…前略。 

首相は松本氏の辞表を受けとった直後、仙谷氏を執務室に呼んだ。関係者は2人の会話を「復興相就任の打診を仙谷氏は固辞した」と解説する。この後、内定まで7時間、正式決定まで12時間にわたって復興相ポストは空席となった。

「どうだ」 「どうですか」。5日、首相からのこんな電話を受けた与党議員は数多い。午前10時すぎには輿石東参院議員会長に「できるだけ早く後任を決めたい」と伝えた。調整したのは、首相本人だ。

午前10時半まで30分間、斎藤勁国会対策委員長代理と会い、昼には岡田克也幹事長と約15分会談した。国会に戻った岡田氏は安住淳国会対策委員長と会った。

「被災地の宮城出身の安住氏を復興相にし、斎藤氏を国対委員長に充てるのでは」との臆測が出た。与党幹部は「国民新党の亀井静香代表に首相は3度、電話してきた」と、亀井氏に復興相を打診したとの見方を示す。

ところが安住氏は首相への不信感を強めており、公明党の漆原良夫国対委員長に「官邸から辞任の連絡があったのは10時半だった」と、いらだちをぶつけた。

そろって首相に退陣を迫った岡田氏や安住氏ら党執行部と枝野長官ら官邸中枢にあった連帯感は消え、党執行部の一員が野党の幹部に心情を吐露した一幕だった。

首相は側近グループを相談相手にしたものの、それほど重きは置かなかった。内閣府の阿久津幸彦政務官は首相と50分間にわたって執務室にいたが、官僚が同席しており、協議は15分たった。最終的には復興担当副大臣の平野達男氏を後任に決め、官邸に呼んだ。

首相周辺は松本氏の辞任直後から「6日からの衆院予算委員会を考えると、内部昇格のほかに選択肢はない」と内閣府副大臣の平野氏を推していた。党内でも「平野氏以外にない」との見方が大勢を占めていた。

平野氏は予算の調整から復興行政まで、内閣府で調整と実行を担ってきた。「代わりが務まる副大臣はいない。閣僚は誰でもいい」と党幹部は心配した。

副大臣巡り混乱
亀井氏や北沢俊美防衛相ら重鎮が後ろに控え、政務官を参院自民党から引き抜いた前回人事のような「奇策」をとる余裕はもはやなかった。ベテラン議員も今回は動かなかった。

別の人事でも混乱した。首相は5日夕、体調不良の池田元久経済産業副大臣に代えて中山義活経産政務官を昇格させると決め、中山氏に「8時に皇居へ来てほしい」と連絡した。中山氏が皇居での認証式に出るためモーニングを用意すると、首相は再び電話で「国対との調整がつかなかった。この話はなかったことにしてくれ」と伝え、人事は元に戻った。

午後7時20分、和歌山県の地震で政府は官邸連絡室を設置したが、復興相が兼ねる防災相は正式就任前で、空席だった。菅政権は実務面でも崩壊し始めた。

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