文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

ただ、日本も悪いところがある…司馬遼太郎は『韓のくに紀行』で…などと書いて、日韓同祖論をぶちあげたのもその一つだった。

2023年01月30日 13時04分56秒 | 全般

吉田茂は在日朝鮮人の帰国をマッカーサーに要求したり、李承晩を鼻であしらったりして韓国人の恨みを買った宰相だった。2009年に吉田の大磯の邸宅が不審火で母屋部分が焼失した
2019年08月27日に発信した章である。
検索妨害の犯罪に遭っていた。
再発信する。

先ず、本章の前章から再発信する。


以下は月刊誌WiLL2019年08月26日発売号に「まだ韓国の肩をもつ元外交官と朝日編集委員」と題して掲載された高山正之と馬淵睦夫の対談特集からである。
ようやく韓国が日本から乳離れする絶好の機会がやって来た
安倍外交の神髄
高山 
ホワイト国外しで、文在寅政権が反日に躍起になっています。
対抗措置で、韓国も日本の「ホワイト国」外しに出てきた。
だけど、これって何の意味があるのか(笑)。
文は自分の国のサイズが分かっていない。

馬渕 
「ホワイト国」外しは、韓国が日本から乳離れするいい機会だと思います。
反日でありながら日本に頼り切っているという韓国の歪な体質を正す。
本当の意味で日韓両国が独立するべき時なのです。

高山 
つないでいた手を離さないといけません。
ただ、今回のようなことが起こると、小賢しい朝日新聞的な人士が「韓国を失っていいのか」「大人の分別を」とか言い出す。
その言葉に流されて、日本も過去ずっと「ま、いいか」で放ってきた。
でも、韓国と付き合っても百害あって一利なし。  
その事実を見極めた最初の首相が、安倍さんだったんじゃないか。
ところが、第一次安倍政権のときは準備が足らず、簡単に潰された。

馬測 
「日本をとり戻す」と打ち上げましたが、アメリカの圧力もあって残念ながら退任せざるを得ませんでした。
高山 
それから5年がたち、第二次政権の前の党首討論会で、元朝日記者の星浩から「慰安婦問題はどうするんだ」と問われた。
安倍さんは「星(浩)さん。あなたの朝日新聞が吉田清治という詐欺師の話をまるで事実かのように、日本中に広めたのではなかったですか」と反論した。 
安倍さんは慰安婦問題をフェイクだと全国中継の中で言った。
星は言葉を失い、木村伊量社長は椅子からずっこけた。
トランプより4年も早く、メディアの世論壟断を糾弾した偉大な挑戦だと思いますね。

馬測 
結局、朝日は2014年、吉田清治の記事は誤りだったことを認めました。
高山 
慰安婦問題は朝日新聞が主導したフェイクだと認めさせた。圧勝に見えました。
ところがそれから1年もたたないうちに、岸田文雄外相(当時)がソウルに飛び、「慰安婦問題日韓合意」を交わした。
軍の関与もあった。悪いことをしたと認め、首相のお詫びの言葉と、十億円のカネも出して「和解・癒やし財団」がつくられた。
あれは吃驚だった。
せっかく反日の牙城、朝日を屈服させ、偽りの自虐史観に穴を開けたというのに、何でそれをご破算にしてしまうのか。
保守論壇は安倍さんに対して口をそろえて批判した。
「百年の計を誤った」と言う人もいた。
朝日が頭を下げ、朝日が世界に謝罪行脚に出るのを見届けようというタイミングだから、なおさらショックだった。
あのとき、喜んだのは韓国だけだ。
勝った勝ったと調子づいて「最終的かつ不可逆的に、この問題は韓国の勝ちで終わった」と大はしゃぎした。 
ところが、その舌の根が乾かぬうちに、韓国はそれが“恨の国”としてはあまりに軽はずみだったと気づく。
で、「あの合意は間違いだった」と話をひっくり返し「慰安婦は永遠なり」と宣言して財団は解散させるわ、慰安婦像はどんどん追加制作するわ。
こうなってみて初めて、安倍外交の神髄を見たような気がした。
相手に限界以上に譲っても、あの国は平気で約束を破る。
善良で律儀な日本人は初めてあの国が尋常でないことを思い知った。 
一方の韓国はこの非常識に重ねるように「強制連行した徴用工に賠償しろ」と言い出してきた。
これこそ1965年の日韓請求権協定で、もっと明確に「これには徴用工の給料もボーナスも入ってますよ」と後に問題にならないよう文書にしてカネを出している。

馬渕 
慰安婦とまったく同じパターンで国家間の約束を覆してくる。
高山 
日本人の嫌悪感が形になり出したところに旭日旗へのイチャモン、レーダー照射事件、文喜相の「天皇謝罪しろ」の暴言が続いた。
大方の日本人がもう韓国に愛想をつかしたところで安倍は韓国をホワイト国から外した。
韓国との距離を取り始めた。
恐らく今後、下げすぎた敷居をどんどん高くしていくことでしょう。
こういう荒療治は世論が同調しなければできない。
実際、慰安婦合意から始まった「韓国の素性」パブリケーションは国民を十分説得し得た。
みんな韓国には「もううんざり」と思っている。
朝日に倣っていたテレビのワイドショーも今は徹底して反韓路線を取っているのがそのいい証左だ。

馬測 
経済産業省の意見公募では、今回の措置についてなんと95%超が「概ね賛成」と回答しています。
日本人が目覚めたと言っても過言ではありません。

高山 
それまでの安倍戦略がなかったら、ここまでの賛意は得られなかったと思う。
国と国の付き合いは友好だけじゃダメだと教えた。
国際的な視野を広げさせたと思いますね。

馬測 
安倍さんが第二次以降の安倍内閣でずっとしてきたことは、第一次内閣でできなかった「本来の日本をとり戻すこと」でした。
ようやく今回のホワイト国除外はその第一歩を刻んだと言えます。


朝日親韓派の迷誤
高山 
韓国との付き合いは、日本にとって悪夢そのものだった。
ただ、日本も悪いところがある。
司馬遼太郎は『韓のくに紀行』で「日本人の祖先の国にゆくのだ」「日本よりも古い時代から堂々たる文明と独立国を営んだ歴史を持つ朝鮮人」などと書いて、日韓同祖論をぶちあげたのもその一つだった。

馬測 
そんな中で、ようやく韓国と縁を切る大きなチャンスが来たのです。
なぜなら、今、アメリカの大統領はトランプですから。
今までのアメリカは韓国を擁護して、日本の力を削ぐことをしてきたのです。
ヒラリー・クリントンだって慰安婦を「sex slave(性奴隷)」と言っていましたから。 
今、トランプは北朝鮮をならず者国家からまともな国際的国家に仕立てようとしています。
アメリカからすると、韓国は必要ではありません。
戦後のアメリカがっくり上げてきた朝鮮半島の冷戦構造は、昨年のシンガポール会談で終わったのです。 
ところが、その歴史の流れに気づいていないのが、日本の多くの親米保守です。
たとえば、元外交官の宮家邦彦氏は、『産経新聞』(八月八日付)の「『韓国を失う』のは誰か」の中で、トランプ政権の責任は小さくないだろうと言っていますが、トランプは責任なんて感じていません。
それに、そもそも「韓国を失う」犯人探しも無意味です。
日米にとって今や韓国は失って困る相手ではないからです。

高山 
宮家氏は『Voice』(9月号)でもっと本音を書いている。
「日本に大きな禍根を残すから、早く撤回したほうがいい」と。 
それと朝日の編集委員、牧野愛博が『文藝春秋』(9月号)で、実に下らないことを書いている。
「(文在寅は)法曹界出身らしくルールに厳格な一方、ルールに縛られる(略)日本の最高裁判決や『国際法は国内法に優先する』という国際ルールまで目が届かない」「(今回の措置は)日米関係にも悪影響を及ぼすかもしれない」と。
文在寅は弁護士出身だぞ。
なんで国際法には無知だから致し方ないなんて言えるのか。それに、日米関係は悪化しないよ。
むしろ、馬渕さんも指摘するように米国側の要請だったんだから。
まったく現状認識ができていない。 
もう一つ朝日絡みで言えば朴喆熙ソウル大学大学院教授のインタビュー記事を載せていた(八月八日付)。
「韓国と日本は、民主主義、市場経済、法の支配と人権の尊重などの価値観を共にする、東アジアの『二卵性双生児』といえます」と。

馬測 
そんなバカな(苦笑)。
日本は韓国とは価値観を全く共有していない。
安倍首相も、数年前から「価値観を共有する韓国」という言い方をやめています。
歯牙にもかけない論法です。

高山 
どんな根拠があって、こんなことが言えるんだと。とんでもない妄想だよ。
馬測 
韓国アカデミズムに毒された人間と言えるかもしれません。
高山 
松本厚治氏は『韓国「反日主義」の起源』(草思社)で、『古事記』は「古代韓国の神話そのまま」であり、『万葉集』は「歌人の多くは韓国人で、詠われる情景は昔の韓国の姿だ」(金思烽)という韓国人の考え方があることを紹介していた。
こういった発言は「韓流妄想」だと僕は断じたけど、韓国人にはある種の思い上がりがあって、日本と付き合っているわけだ。
この韓国の心情がわからないと、ただただ「嫌な国だな」で終わる。

馬淵 
一方で、客観的な分析ができる朝鮮系の人たちも出てきたように思います。
李相哲龍谷大学教授は『産経新聞』(八月六日付)で、「韓国を特別な国扱いするな」と、まさしく「正論」を述べていました。
ところが、朝日は、いつまでたっても朴詰煕氏みたいな話を載せるわけですから、しょうがない。

高山 
朝日は「日韓、対立越える強い絆」(六月一日付)という見出しもある。
絆なんてあるか!

馬測 
いや、朝日と韓国の“絆”ですよ(笑)。
高山 
朝日論説主幹の根本清樹は、「日本人が喜ぶことは否定しなければならない」という主張を持っている。
韓国とつながっているというよりは、朝日の社是がそこにあるんじゃないかと思うけど。

馬測 
日本人とは思えない考え方ですよ。
それ以外にも朝日は八月二日付の記事で、アメリカ国務省の高官が日韓関係の仲裁に入ると。
「双方が新たな措置を控える協定にサインさせる」とまで書いていたのです。
ホワイト国除外を阻止することを念頭に置いた、日本に不利な協定をアメリカが提案するはずがない。
そんなバカなことはありません。
そもそも国務省の高官って一体誰ですか。 
朝日独特のやり方で、日本政府に揺さぶりをかけようとしたのでしょうが、今回は政府の誰も動揺していない。
もう朝日に影響されなくなっています。
意見公募の数字がそれを如実に表している。
時代は変わったなと思いますが、朝日自身は時代の変化にまったく追いついていません。

この稿続く。

2023/1/29, in Kyoto



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