文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

1979年、ロシアのスぺルドロフスクで、バイオ兵器による人身事故が発生したと、開発を担当した科学者ケン・アリベックが内部告発…その一端は『バイオハザード』で詳述されている

2020年06月03日 21時56分25秒 | 全般

以下は世界有数の中国通であり、今を生きる梅棹忠雄と言っても過言ではない宮崎正弘氏と石平氏の対談本からの続きである。
石平氏は中国人として生まれ北京大学を卒業後神戸大学で、学んでいた折に友人に誘われて訪れた嵐山で、天啓に打たれ、日本に帰化した。
彼とは数年前に紅葉が最盛期に入った東福寺で遭遇して言葉を交わし名刺を交換した事は既述の通り。
本稿は朝日新聞等やNHKを始めとした日本の放送局がジャーナリストの端くれですらない事を証明している。
彼らは「許されざる者達」である。
本稿の読者でNHK等の報道番組の視聴者は皆、彼らに対して心底からの怒りと軽蔑を覚えるはずである。
前文省略。
「武漢ウイルス」の経過はSARSと似ている
宮崎 
動物感染ではないかも知れないという事で、少しSARS(WHOによると、中国本土の死者は349人だった)について触れておきたいと思います。
今回の「武漢ウィルス」と非常に経過が似ています。 
そもそも、SARS感染は一人の医師から始まりました。
この医師は中国広東省の省都、広州に住んでいたのですが、2003年2月に親戚の結婚式に出席するために香港に入り、九龍地区にあった「メトロポールホテル」に宿泊したのです。
この宿泊中に容態が悪化して、「プリンス・オブ・ウェールズ病院」に入院しました。
この医師は「これは普通の風邪ではない。私を隔離して欲しい」(サウスチャイナ・モーニングポスト。2003年3月27日付)という言葉を残して3月四4日に死去した。
これは、今回の武漢ウィルスで警鐘を鳴らした武漢市の医師、李文亮氏と同様の事例です。 
この医師が入院した病院で、同じ病室にいた患者や、看護婦、医師たち50人と、ホテルの従業員、宿泊客6人にもSARSが感染して、香港全体に感染が広がったと見られています。
香港政府の対応が遅れ、市内がパニック状態になりました。
というのも、広東省政府がSARS流行を公表したのは2月11日でしたが、その約3ヵ月前にはSARS発疱が行政機関に報告されていたからです。
そして、この公表とともに、広東省政府は間もなく沈静化したと説明したのですが、SARS汚染は拡大してしまった。
中国政府も当時の張文康衛生相が、「SARSは、大したことはない。中国は安全だと宣言する」と大見栄を切ったのですが、この背景には、このSARS感染の拡大という恐怖が蔓延すると、企業の生産活動に支障をきたし中国経済に大きな打撃を怖れた亊があります。
この点も今の「武漢ウイルス」の状況と似ています。 
SARS感染で世界中が脅威に怯えている中、その年の5月7日にアメリカ議会下院が、注目すべき公聴会を開きました。
この公聴会で、民主党のディゲット下院議員が「SARSが生物化学兵器に利用される可能性はないのか」と懸念を表明したのです。
その懸念はアメリカ政府を動揺させました。 
そして、ABCニュースは、ロシア生物化学者で伝染病センター所長の二コライ・フィラトフ氏が「感染スピードや感染過程の進化から判断して、SARSウイルスは人の手によって製造されたものだ」(ABCニュース、2003年4月11日)と伝え、さらに口シア薬学アカデミーのセルゲイ・コレスニコフ教授は「このウイルスはおたふく風邪と、はしかのウイルスを合成した病原体であり、自然界にあるモノではない」と指摘。
そして「このウイルスは研究室から、何らかの拍子で外部に漏洩した」(Gazeta Daily)ことを明らかにしたのです。 
そして、極めつけは、アメリカの国立疾病予防センターのジェリー・ガーバーディング所長(当時)が4月17日の記者会見で「SARSウイルスは、我々が持っているどの動物ウイルスにも似ていない」と発言。
さらに、アメリカのワシントンにあるシンクタンク、ジェームズタウン財団が「中国は生物化学兵器条約に加盟する以前から、生物化学兵器の研究、開発を進めてきた」と公表したのでした。 
そして、その当時、初期段階において感染者を人民解放軍病院になぜ収容したのか、疑問が出て来ました。
人民解放軍の病院は誰でも、簡単に診療してくれるような病院ではないのです。
軍関係者や共産党幹部、その縁故者といった人が中心で、一般庶民を入院させるのはごく稀です。
それは、隠すべき事実があったから、一般の病院に入院させなかったのではないか。 
隠すべきこととは何か。
それは、推測ですが、このSARSは人民解放軍が生物化学兵器として開発してきたものだったのではないかということです。
それを世界に知られたくなかった。 
そんなバカなと、お思いの読者が多いと思います。 
しかし、良く考えてみてください。
今回の「武漢ウイルス」も、習近平は当初、なぜ隠蔽しようとしたのでしょうか。
それは、中国が密かに開発してきた、生物化学兵器だからこそ知られたくなかったのではないでしょうか。
それは、考え過ぎかも知れません。 
でも、頭の体操として、そのように考えて見る価値はあると思います。
また、これはあまり知られていませんが、過去に生物化学兵器のウイルスが外部に漏れて、事故が起きたケースがあります。
1979年、ロシアのスぺルドロフスクで、バイオ兵器による人身事故が発生したと、開発を担当した科学者ケン・アリベックが内部告発をしています。
その一端は『バイオハザード』(ニ見書房。のちに、『生物兵器なぜ造ってしまったのか?』と改題して二見文庫)で詳述されているとおりです。
ソ連では炭疽菌・ペスト菌・大然痘ウイルス・エボラ出血熱ウイルスなどの恐るべき生物兵器を作っていたのです。
この件については、当時のエリツィン大統領も認めています。
だから、生物化学兵器という恐ろしい兵器は存在するのです。 
また、今回の「武漢ウイルス」はアメリカ車がばら撒いたなどとのディスインフォメーションを北京政府が行なっていますが、SARSも当時の中国メディアが「アメリカ陰謀説」を伝えていました。
SARSウイルスは中国経済の中心地を攻撃して経済拡大を食い止めることが目的だったという訳です。
でも、それはまったくの言いがかりです。 
いずれにしても、SARS問題は、今回の「武漢ウイルス」と似たような発生・拡大の展開をしているのです。
当時のWHOは、「SARSウイルスは自然界で発生したもの」という見方を提示しましたが、これは相当にあやしいと言わざるを得ません。
だから、「二回ある事は三回ある」と言われますが、同しような中国発ウイルス騒動が今後も発生する可能性が高いと思います。
だからこそ、中国に偏っていたサプライチェーン(供給網)を日本企業は早急に見直す必要があるのです。
石平 
「武漢ウイルストが生物兵器かどうかは、正確な事は専門家の今後の研究をまたなければなりませんが、前述のモニタニ氏が言うように、自然発生したウイルスではないかも知れない。
中国科学院武漢ウイルス研究所の袁志明氏はそんなことは絶対ないと否定しましたが、これも怪しいね。              
ようするに、武漢病毒研究所が何かの目的のために作り出した合成ウイルスという公算が強いと思います。
あるいは、病毒研究所がコウモリとか生物から採取したうえで、人工的に加工を施したウイルスという可能性も否定できません。 
しかも、「武漢ウイルス」問題について北京政府が、とんでもないことを言ったのです。
先ほど宮崎さんが少し触れたように、SARSと同様に「武漢ウイルス」に関して、アメリカの陰謀によるものだという発言をしているのです。
外務省の趙立堅副報道局長が3月12日、ツイッターで「アメリカ軍が新型ウイルスを武漢市に持ち込んだのかもしれない」と発言しました。
さらに、耿爽報道局長も3月16日の記者会見で、トランプ大統領が「もっと早く(中国から)連絡があれば良かった」、
「ウイルスは100%、中国から来た」という発言に対して、「中国と新型ウイルスとを結びつけて、中国に汚名を着させることに、われわれは強く憤慨し、断固反対する」、そして「アメリカは中国への不当な訃難をやめるべきだと」と居丈高に語っています。
宮崎 
その発言で、アメリカはさらに怒った。
それは、中国がしょっちゅうやる手口です。
これまでの流れを見ていると、石さんが指摘するように、泥忰が逃げるときに、「泥棒」と叫びながら逃げるようなものですね。
泥棒を追いかけている振りをして泥棒は逃げるじゃない。
それと、まったく同じパターンだ。
石平 
中国は昔からそういうパターンを繰り返してきた。「賊喊捉賊(ぞくかんそくぞく」という諺があって、賊が泥棒という意味。
咸というのは、叫ぶ、捉というのは捉える。
泥忰が逃げるとき「あいつが泥棒だ」と叫ぶ。
仲間が逃げた時は、逃げた反対の方向を指して、「向こうに逃げた」という。
こんな中国が今回の「武漢ウイルス」で世界に対して、真相を述べたり謝るなんてことはまずありません。 
それと北京政府が行っている事で許せないのは、中国国内で「武漢ウイルス」は峠を越して、収まりはじめたという幻想を作り出し、すべての中国国民を騙していることです。
それと同時に、世界中の人々に「中国は収まった」と宣伝しています。
習近平は3月10日に武漢市を視察して「ウイルスの蔓延の勢いは基本的に抑え込んだ。状況は徐々にいい方向に向かっている」と事態の収束に自信を見せました。
これは、前述したとおり、明らかに「終息宣言」に向けた布石、イメージ操作です。 
そして、それにお墨付きを与えるかのように、その翌日の3日11日にWHOが、新型コロナウイルス(COVIDー19)は「パンデミック」だと宣言した。
そのココロは……中国はなんとか収まりつつあるけど、諸外国はこれから犬変だというわけです。
宮崎 
習近平の思うとおりに、WHOは動いている。
傀儡もいいところ。
この稿続く。


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