文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

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前原の危なすぎる人脈②…週刊AERA9月5日号より

2011年08月30日 16時03分00秒 | 日記
…前章に続く。

西田が実質的経営者のことでつめ寄った。

西田 もう少し暗い背景があるのですよ。ご存じですか。
前原 存じ上げません。
西田 では言いましょう。1988年9月の静岡新聞に載っています。富士宮署は覚醒剤の保有で9人を逮捕したんです。その中の一人なのです。

静岡新聞の記事には、同署は後藤組関係者に対する覚醒剤事犯集中取り締まりを実施していた、とある。委員会室にいた多くの議員が息をのんだ。江田五月法相は仰天した面持ちだった。

献金疑惑が報道で表面化した3月3日夕の記者会見では外相続投の意向を示していた前原だったが、この委員会の2日後、忽然と外相を辞任した。焼き肉屋のおばちゃんの献金を理由にして。

 社員寮の殺人未遂事件

西田は6月3日の予算委員会でもこの問題を追及し、実質的経営者の身近で起きた殺人未遂事件を紹介している。事件は、実質的経営者が社員寮としていた都内のマンションで06年に起きた。

そこに住み込む彼の運転手を務める社員が、男に拳銃で撃たれたのだ。男は服役後、実質的経営者が面倒をみ、社員寮の一室をあてがって住まわせていたが、同じ社員寮に住む運転手の社員とそりが合わなかったらしい。

男は、先輩の暴力団員から買ったという拳銃を持ち出して社員の部屋に押し入って4発撃ち、うち1発が社員の腹部に命中、彼は大けがを負った。男は警察に出頭し、逮捕・起訴された。

この事件の公判で裁判長は、実質的経営者と男の人間関係をこう問いただしている。

-お互いの接し方は、やくざの上下関係のように見えますが、Xさん(実質的経営者のこと)は、暴力団にいたことはなかっ
たのですか。
被告の男 はい。
ーー本当に暴力団にいたことはないのですか。
被告の男 そう思います。

西田は予算委員会でこうした話を紹介したうえで、「どう感じますか」と聞いた。

野田は「脱税で起訴されたことも知りませんでしたが、いまご指摘のことはさらに知りませんでした」、蓮舫も「初めて聞きました」と、ともに驚愕した様子だった。このとき、すでに外相を辞していた前原は、政府側の席にいない。一議員に戻り、答弁を迫られない立場にいた。

 「あんた、どこの社?」

総理を目前にする前原がなぜ、こうした人脈と接点をもったのだろう。8月25日、番記者に取り囲まれて上気した様子の彼を、衆院議員会館で直撃した。

-Xさんとは、いつからどういうお付き合いなのですか。
 「あんた、どこの社?」
 にこやかな様子は消し飛び、こちらを睨みつける。名乗ると、険しい顔つきで、こう言った。
 「その件は、いつか系統だてて話します」

-いつですか。
 「もう、国会で話しているでしょう」

前原が3月4日の参院予算委員会で明らかにしたところによれば、「ある会合を中心にやっておられる方」から紹介を受け、実質的経営者とは6、7年来の付き合いという。

自身のパーティー券の購入は前原が顔なじみの実質的経営者に頼み込み、党のパーティー券購入も自らがお願いした。野田や蓮舫には、この「会合を中心にやっておられる方」を紹介して、接点ができたのだという。

実質的経営者のかかわる企業からは、みんなの党の渡辺喜美代表も09年にパーティー券を90万円分購入してもらっていた。C社の取締役が代表を務めるNPO法人が09年に出版した政治家のインタビュー集には、前原、蓮舫、渡辺とともに自民党の後藤田正純衆院議員も登場している。

党派を超えて注目株の政治家に広く接点をもとうとしたようにうかがえる。
「よもや前原さんは代表選に出てくることはないだろうと思っていた。それなのに出てきたのでビックリした」

そう西田は言う。紳助とは大違いの出処進退である。(本文敬称略)     

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