以下は前章の続きである。
再選の高い可能性は揺るがず
第4の怪物は、民主党の少数派利権政治の象徴であるフェミニスト団体だった。
2018年夏、トランプ大統領が指名した最高裁判所判事候補ブレット・カヴァノーの上院承認審査があった。
民主党は高校時代(1980年代初め)に彼に暴行されたと訴える女性を引っ張り出した。
妊娠中絶に保守的なカヴァノーの指名を潰し、フェミニスト団体に媚びるためだった。
事件の日時も場所も示さない女性の訴えを信用せよと民主党は主張したが、一人の証人も現れず、カヴァノーの指名は承認された。
トランプ大統領は一貫して彼をかばった。
今年3月、今度はバイデンに暴行されたと訴える女性が現れた。
彼女は上院議員だったころのハイテン事務所に勤務し、暴行事件後に辞めたこともあり(1993年)、当時の事情を知る人(証人)も多い。
フェミニズム団体はこの女性の訴えを無視する。
これでフェミニズム運動の怪しさが露呈した。
民主党が大統領選を勝利するには、最低でも二つある条件のどちらかを満たす必要がある。
一つは共和党の分裂である。これは全く期待できない。
共和党支持者の95%がトランプ支持でまとまる。
もう一つは黒人層の圧倒的取り込みである。
前回の大統領選では、黒人層はわずか8%しかトランプ候補に投票しなかった。
しかし、すでに少なくない黒人著名人がトランプ支持を表明しており、黒人層のトランプ支持率は14~20%という数字が出ている。そんななか、反トランプ報道を続けるCNNは「バイデン氏、トランプ氏に14ポイントリード」との世論調査を発表した(6月8日)。
このあり得ない数字にトランプ大統領は断固抗議し、CNNに謝罪を求めている(6月10日)。
最後に倒される怪物は、解せない(民主党に有利な)世論調査を続けるリサーチ会社ではないか。
コロナ禍以来、自粛していた全国遊説(トランプラリー)も再開される。
タルサ(オクラホマ州)を会場にした第一弾ラリー(6月19日)への入場申し込みは、100万を超えた(FOXニュース)。
反トランプ集会にはダンマリの主要メディアは、コロナ禍を理由にトランプラリー再開を批判する。
本音はトランプ支持のサイレントマジョリティが姿を現し、いまだに遊説自粛中のバイデンとの差が歴然となることが嫌なのである。
株価も回復基調にある。
トランプ再選の高い可能性は揺らいでいない。
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