2019年7月27日 【大牧温泉2019】 富山県
瑞泉寺
富山県南砺市井波
彫刻の町井波の寺院らしく、町の彫刻師たちの鑿(のみ)を打つ音がどこからともなく聞こえてくる境内では、本堂をはじめ山門や宝物殿、庭園や茶室など、注目すべき見どころが満載です。 見事な彫刻が随所にみられる瑞泉寺の中でも、ひときわ目を引くのが太子堂の彫刻の数々。見るだけで圧巻の彫り物の細工は繊細で美しく、先人の偉業に驚かされます。

▼山門
瑞泉寺の山門は、高さ17.4メートルの重層の総ケヤキ造リで、真宗寺院建築の山門を代表する建造物です。宝暦12年(1762年)に瑞泉寺が全焼し、京都の本山(東本願寺)から肝煎(きもいり)方大工柴田新八郎らが派遣されて各伽藍の再建が進められました。文化6年(1809年)に上棟式を行ない、見事な山門を完成させました。
山門の各所には数々のすぐれた彫刻や文様が施されている。









▼本堂


▼太子堂
瑞泉寺の太子堂は、大正7年(1918年)に井波彫刻の粋を集めて再建されました。約29メートル(16間)四方、総面積840平方メートル(255坪)の二層伽藍です。





▼瑞泉寺式台門
唐破風造りの式台門は、門扉上部に菊の紋章があり、勅使参向の際に出入りに使われるため、勅使門・菊の門とも呼ばれています。この瑞泉寺の式台門は、桁行約3.7メートル、梁間約2.5メートルで唐破風付入母屋造り屋根となっています。瑞泉寺は、宝暦12年(1762年)の大火によって土蔵を残し全焼しましたが、まもなく再建か進められ、寛政4年(1792年)に式台門の立柱式が行われています。



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