若松大橋近くからさらに南下すると、そこはもう奈良尾港から目と鼻の先という場所で、眼前に広がるのは学校と海水浴場、そして熱帯にありがちな植物と何とも陽気な雰囲気(なお、以下の動きを例の雑地図で表すと、⑥→①→②の順で移動している感じ)。
高井旅教会堂はそんな中に佇んでいた。
この光景から連想されるであろう明るい趣とは裏腹に、江戸末期に迫害を避けてこの地に渡ってきた隠れキリシタンたちが住んだ場所であり、「高井旅」という不思議な名前は、このような来歴から命名されたものなのだろうか?
ここに住んでいた人々が当時の隠れキリシタンからカトリックに帰依したのは、それから100年近く後(昭和)のことだったらしく、穏やかな景色からは俄かには思い描きにくい様々なドラマがあったらしい。
というわけで仲通島の教会を南下しながら見学し終わったところで、若松島に渡る。
大橋を渡って南下すると、いくつか民宿やらゲストハウスのある地域があり、それを通り抜けると土井ノ浦教会堂が見えてくる。
外観はいかにも現代的な造りだが、内装はシックな木造建築が残っており、そのギャップが不思議な印象を持たせる。
若松島の3つの教会は独立した教区となっており、その兼ね合いもあってか、ここは弾圧と信仰の歴史を示すささやかな展示がなされていた。
そんな教会から集落を見やりつつ1枚撮影。
昭和を思わせる素朴な家屋の中に土井ノ浦教会の佇まいはやや異彩を放っているが、中に入ると昔ながらの雰囲気が残っているのがおもしろかった。
さて、間もなく日も落ちようという時間なので、残りの場所を急ぎ見て回るとしようか。
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