スコとyuwataの部屋

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LOCKE

2019年02月04日 06時48分30秒 | 映画

大手ゼネコンの優秀な現場監督なのだろう?

 

ロンドンへ向かうハイウェイを走るBMの中のアイヴァン・ロック(トム・ハーディ)の描写だけであるし、

音声は幾多とかかってくる人の電話と対応するアイヴァンの携帯(車搭載モニター)の内容だけで86分間の映画は終始する。

しかし、そこにはアイヴァンの人間性が映し出されてくるし、彼の人生が凝縮されている。

後で気付いたのだが、最初の場面で彼の人生の岐路が表現されている。

 

彼は後部座席に父親の幻視を観る。

父親と同じ生き方を繰り返したくない」との思いは「呪い」だ。

呪いだからこそ、そう思う主人公は「父親と同じ生き方を繰り返す」のだ。

 

それにしても、トム・ハーディというのは不思議な俳優だと思う。

あれだけ魅力を放ちながら、彼の顔をうまく覚えられない。

いい顔なんだけど、「そういえば話題の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に出ていたね」というくらいの印象だ。

カメレオンのようにどんな演技もできるのだが、それが「器用貧乏」にも思える。

そうしたトム・ハーディの「非凡なる凡庸さ」が本作のモチーフによく合っていた。

 

イギリスの哲学者、ジョン・ロックの影がチラつく。


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