スコとyuwataの部屋

スコティッシュフォールドのスコとyuwataのブログです。

トルコ編

2019年05月23日 13時55分51秒 | 書籍

診察を待っている時に残りを読んだ・・・・『雨天炎天』。

 

トルコは親日である。

ここには書かれていないが、長い間ソ連(ロシア)に散々痛めつけられた歴史がある。

そのロシアに勝った日露戦争を日本は経験している。

だからトルコは日本を尊敬するのだ。

ロシアだけでもなく、周りの国から侵攻をされてきた。

ギリシャとも仲が悪い。

国中警官、軍人が多くピリピリしている。

検閲、検問が多い。

しかし、トルコ人は嫌になるほど人懐っこいそうだ。

直ぐトルコ絨毯を売りつけられるらしいよ。

トルコに行く人は”マルボロ”を持って行くといい。

 ウィンストンではない、”マルボロ”なのだ。

 

ヴァン猫

ヴァン湖の周辺に住む猫。

持ち出し禁止。

私も知らなかったが、毛が白い、目がオッドアイの猫である。

普通猫は水を嫌うが、この猫は泳ぎが上手い。

 

とにかくトルコも広く、民族が多い。

5つの国、様相に分かれていると言ってもいいらしい。

複雑な国である。


雨天炎天(ギリシャ編)

2019年05月20日 11時45分57秒 | 書籍

先日、”あっちゃん”からキリスト教のことを少し教わり、

なぜ最多人口であるカトリックギリシャ正教がわかれたのか?を知った。

正教会は自らをローマ・カトリックから分かれた教会であるとは考えず、自らこそを初代教会からの正統としている。

このロードエッセイは、まずそのギリシャ正教のいくつもの修道院がある

ギリシャ、アトス半島を4泊5日の行程の旅について綴っている。

 

ギリシャのウラノポリからアトス半島に入ると風景がガラッと変わる。

アトス自治修道士共和国に入ったからだ。 

一般人は3日しか滞在できない。

女人禁制。

驚いたのは、ギリシャ正教が出来たとされる1世紀から変わらぬ生活を送っている事。
 
電気は無い。
 
今では考えられないとても厳しい生活。
 
それに半島は、まともな道路なんか無い、断崖絶壁の続く未開発の土地である。
 
1世紀から1990年の話なので、現在もそうだろう?
 
修道院の姿はショーン・コネリー主演の映画『薔薇の名前』を観てもらった方がいい。
 
その姿は幾つか写真を検索して見たが、村上氏のエッセイ文章もその風景を頭に描かせてくれる。
 
厳しいギリシャ正教、カトリックがいかに信者を増やしたかが想像できる。
 

 

 

面白かったのは、硬いカビの生えた不味いパンと冷えた豆のスープ

しか食事を出してくれない修道院があった。

そこに住んでいるネコがいて、その食事をいつも美味しそうに食べていた事。

うちのネコは美味しい”ちゅ~る”とカリカリしか食べない。

ネコも贅沢になったものだ。

修道士は質素な食事なのに、なぜか腹の出てる恰幅の良い人が多いそうだ。

何故だろう?

 

これからトルコ編を読む。


流星ワゴン

2019年01月08日 15時32分13秒 | 書籍

 

これはドラマがあったのかな?

人生は数々の失敗、失墜があるし、人から被る被害もある。

自分自身で犯した失態なら自業自得であるが、

他人によって、命などを奪われたのなら最悪である。

幼い命を失われるのは、自分の身を削らされる思いだ。

 

あの時に戻れたのなら、未来を修正できるのだろうか?

人間が持っている遠い永遠の課題だ。

その近道は、自分自身が変わるしかない。

 

貴方の周りでも、流星のごとくオデッセイは回っているのかも?


64

2019年01月06日 17時24分27秒 | 書籍

 

うわっ〜!長かった。

電子書籍で2,400ページ以上だった。

単行本は見ていないが、多分分厚い本2冊である。

長いのはいいのだが、警察内部部署との確執と対立、記者クラブとの絶え間ない攻防の描写が長すぎる。

しつこい。

疲れてしまった。

最後は意外だけれど・・・納得する展開。

執念とは恐ろしい・・・・。


半落ち

2018年12月31日 06時35分04秒 | 書籍

人生50年

織田信長は良く言ったものである。

基本的には戦国時代も今も変わらない。

生物学上はそれでいいのだ。

人間は変に寿命が延びてしまった。

先を考えると、私も死んでもいい歳なのかもしれない。

殺人犯は49歳が一番多いという。

それだけ、なんらかのトラブルが集中している歳なのだ。

 

ラストは号泣する。

普通の人間であれば・・・・。

看護師さんに見られると恥ずかしいので、

涙ふきふき、涙ふきふき読んだ。

もう始まっている人間の医療、介護問題、それに伴う苦悩を深く考えさせられる。


『老人と海』

2018年12月24日 14時47分27秒 | 書籍

 

言わずと知れているヘミングウェイの代表作である。

若いころ読んでいるし、映画も『日曜洋画劇場』で観ている。

淀川長治の名解説をおぼろげながら憶えている。

 

普段は出たこともない海での1500ポンド(680kg)もあるカジキマグロ(船よりでかい)との3日間にも渡る死闘の描写、

せっかく巨大なカジキマグロを捕獲をしたのに、サメの襲撃を受け、それと格闘し、

それでも魚の大半を食われてしまった喪失感を表す文章にのめり込んだ。

しかし、老人(人間)は決して自然というものに屈してはいない、という感慨に浸った。

 

ヘミングウェイの経歴を観たが、この人も波瀾万丈な人生を送っていた。

結婚、離婚を何度も繰り返し、幾多の交通事故、アルコール依存症を患い。

最後は自殺をしている。

この『老人と海』を執筆したのは私くらいの歳であった。


海と毒薬

2018年12月15日 18時27分25秒 | 書籍

 

Apple Booksで読みたい本を読んでいると、お金がかかるので、

Kindle Unlimitedに入ってみた。

読みたい本ばかりがあるというのではないが、どうせ1ヶ月は無料である。

その後どうするかは?その時点で考えればよい。

1ヶ月後もこの病院から逃れられなくなってるかもしれない。(笑)

 

奥田英二(長い前髪をブルンと振り、トレンディドラマでブレイクした頃)主演のこの映画は観た。

渡辺謙も出ていたとは気付かなかった。

デーブ・スペクターは、この映画が白黒フィルムで大昔の低予算で作られた作品と思い。

(奥田英二渡辺謙もまだ駆け出し)

いやぁ~、日本の映画は低予算の映画の方がいい作品があるなぁ」と言った逸話がある。

 

 白黒の冷たい手術室の中で、だけが赤く流れる映像は憶えている。

 

 病院のベッドの上でこの本を読む醍醐味を味わった。


ファーストラブ

2018年12月14日 11時21分32秒 | 書籍

直訳すると、初恋である。

本年度、直木賞受賞作。

最後は法廷ものだが、こころを揺り動かす心理小説なのではないだろうか?

環菜の幼少時からの性的トラウマを中心に構えていて、事件を掘り下げていくが、

初恋というのは臨床心理士の由紀のことじゃないかなぁ?

由紀迦葉(しょうか)の軋轢と、それを知りながらも黙って二人を温かく見守ってきた我聞の男気ある物語の方が読み応えがある。

迦葉釈迦の十大弟子の一人であり、我聞は仏典の最初に書かれる「如是我聞」に由来する言葉だと思う。

何か仏教を示唆する意味を含んでいると思う。

我聞は今の私みたいだなぁ。(笑)

こんな恋人、旦那がいれば、世の女性は幸せになれると思う。

もう少し過激な展開を期待したのは私だけか・・・・?


八日目の蝉

2018年12月12日 18時59分53秒 | 書籍

 

これは映画の方も気になっていたが、まだ観ていない。

当然、角田光代は女性なのでその観点で物事を書いている。

男がわかっているようで、わからない女性の心情をうまくとらえている。

特に母子の起伏に富む感情表情は見事である。

男を悪者にとらえているが、悪いのだから当然。

男性からの抗議はなかったというが、文句のつけようもない。

男性の私も持っているこういうところは、自分でも辟易している。

 

蝉は地上で七日しか生きられないというが、八日目の蝉はまだ見たことのない1日が待っている。


こころ

2018年12月12日 18時36分55秒 | 書籍

先日再度した内視鏡検査の結果が悪く、酷く落ち込んでいた。

1日は病室の天井を見て過ごしていた。

悩む時は極端に徹底的に悩み抜く。

そうすると案外気が晴れるものである。

本来人間はそのように出来てるのかもしれない。

 

これは読み終わった後に気づいたのだが、高校の時に読んでいた。

無料だったので読んだ。

こんな時に読む本じゃないと思った。


『ノルウェイの森』

2018年12月09日 11時13分52秒 | 書籍

 

つい4、5日前はこの電子書籍は予約になっていたけれど、

昨日見たら、発売になっていた。

買って読んだ。

Apple Booksで1,300円

この単行本は1987年発売になっていたので、その頃読んだのだろう。

31年前か?

大まかな漠然とした印象しか覚えていない。

ただベストセラーになった書籍の重みは覚えている。

あっ、読みだしてから一つ思い出したことがある。

主人公は「ワタナベ君」である。

私と同じ。

ワタナベ君」は繊細なのである。(笑)

 

やはり、読んだら切なくなってしまった。

 

人間はみな不完全である。

完璧というものを求めるが、99%上手くいっても、後の1%でダメになれば「ボンッ!」になる。

私も経験しているから良くわかる。

その不完全さに傾倒し、それを踏襲し、不安の中でその居心地に満足しているのも事実だ。

と『』に集約している。

人のがあるゆえに、辛いことだが自分のを確認せざるを得ない。

我々は生きている。

生き続けることを考えなければならない。

 

時々のぞかせる彼の文章のユーモアに頬をゆがめさせられる。

性描写にも興味を注いでしまう。

村上春樹氏は「『ノルウェイの森』は死とセックスのことしか書いていない」とも言っている。

そしてこれは彼の書籍に共通しているのだが、主人公の何とも言えない曖昧さがいい。

私も曖昧だから・・・・。

まずかった過去の恋愛を思い出し、再び悔いる。

 

ノルウェーの森』をもう一回ギターで弾いてみたい。


『人生の目的』

2018年12月06日 03時44分58秒 | 書籍

 

五木寛之は私が若い頃、集中して彼の著書を何冊か読んだ事がある。

好きな作家の一人である。

今思えば、彼が今の私くらいの歳であった。

近年は人生について語る著書が多くなったと思う。

過酷な人生を送ってきたからこそ語れる彼の人生観である。

その中の1冊を読んでみた。

彼は私の父親の歳とさほど変わらない。

彼の今の姿は想像できる。

彼は13歳で終戦を迎える。

遥か彼方の平壌の地で・・・・・・。

ソ連軍の包囲が狭まる中、逃げ帰るように、家族で内地に帰ってきた。

まだ帰ってこれた方が幸いだった。

終戦の1ヶ月後に母を亡くす。

父も彼が東京の大学で学んでいる時に他界する。

2.5畳間のアパートでは、寒さをしのぐ為に新聞紙を身に包み、を履いて寝たという。

激動の少年期、青年期を過ごした。

私もそうだが、今の人には考えられない。

 

1977年、東京のある工員の父親が二人の幼子を抱きかかえて、マンションから飛び降り自殺をする。

父親は妻に蒸発され、真面目に働いていたが、子供の世話で「疲れた」と言っていたという。

父親のズボンのポケットには10円しか入っていなかった。

子供が持っていた手帳には「おかあさん、僕たちが天国からおかあさんのことをうらむ。

おかあさんもじ国(地獄)へ行け」と書いてあった。

胸を締め付けられた

私も泣いた。

こんなことがあっていいのだろうか。

子供に罪はない、まだ人生を選べないのである。

その記事からこの著書は始まる。

 

私にも若い頃は漠然とした人生の目的はあった。

その目的が脆くも崩れ去った今、混沌としているのは事実だ。

彼はこう結論付けている。

人生に決められた目標は無い。

人生の目的は、「自分の人生の目的」を探すことである。

その為には生きなければならない。

生き続けていてこそ、目的も明らかになる。


こんな便利な時代になっても、自殺者は多い。

毎日といっていいほど、列車に飛び込んで自殺する人の記事をツイッターで見かける。

それも若い人が多い。

心の平安がないのだ。

私も自分の死については、毎日といっていいほど考えている。

 

この著書を読んで、私の心の重しが少しは軽くなったと思う。

昨日嫌なことがあっても、昨日は晴れだと思おう。

今日、朝を迎えることに感謝する。

今日1日を大切に生きればいいのだ。

それしかないのである・・・・。