ウチのお隣の酒屋の前の道は、深大寺への参道のひとつだ。
甲州街道の滝坂上、もと栄太楼やキューピーマヨネーズの工場のあったところから
入ってくる、古い道だ。
大晦日の夜ともなると、この道をカラコロと下駄を鳴らして参詣に向かう
人声が続いて、楽しかったものだ。
今はそういった賑やかさは無くなってしまった。
昨日書くのを忘れてしまったが、隣の酒屋で置いている品物のうち、
とても助かるのが、灯油だ。
http://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/058ff5d1d8af5308dc934f741cb0bda3
販売カーが回って来ることも少ないので、これはとても助かる。
店の裏手に倉庫があって、そこにタンクがある。
そこからポリタンクに汲んで店頭に置き、客のタンクに移し替えて売っている。
これも、今では灯油ストーブが減ってしまったので、買う人は減っただろう。
我が家は薪ストーブだが、老母は焚き付けるのがうまくないので、
灯油ストーブを主に使う。
一昨日の夕暮れになってストーブをつけようとしたら、
灯油を切らしていることに気付いた。
ポリタンクを二つ持って、買いに走った。
こんにちは。灯油二缶、お願いします。
「あらあ、ごめんなさいね、灯油屋さんがね、来ないのよ。
うちも切らしちゃってんの。灯油屋さんがね、おかしいの、来ないのよ。」
おや困った。
あれ?でも表にいつも通りポリタンク二つありますよね?
「あれね、さっきお客さんが買ってって、空なのよ。灯油屋さん来なくってさ。」
そうなんですか。もう来ないですかね?
お金払っといて、来たら、ってことにしようかな?
「悪いわね、灯油屋さんいつも午前中に来るんだけどさ。」
「じゃ、1670円、お預かりします。
へんなのよね、こっちからも電話してるんだけど、外回ってんのか出なくって。」
まあ、ウチは薪ストーブもありますから。
そんじゃお願いします、と店を出て、表においてあるポリタンクを
ひょい、と見るってえと、
どうもやっぱり中身が入っているようだ。
あれ、入ってますよ?
「あらあ?おかしいわね、さっきあっちの伊達さんとこに入れたんだけど?
まだだったのかしら? セイジーー!」
「セイジ、伊達さんとこもう灯油配達した?」「ああ」
「あらじゃあもう灯油無いわよね?」
「あ、そうなんですよ、すいません、灯油屋が来なくって。すいません」
いや、表のポリタンク、入ってますよ?あれでお願いします。
「ええっ?あれ、ホントだ。じゃ、後で置いておきますね。」
いつも勝手口の裏まで運んでくれる。助かります。
さてその翌日の昨日、おばちゃんがまたうちにやってきた。
「これね、きんとん、良かったら、食べて。」
いつもなますはあてにしているが、これはまた。
http://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/dec1fd82b98ed875f52ee25edfbbdfed
「昨日おたくが灯油買って行った後にね、また他の人が買いに来たのよ。
そしたらね、あるのよ、灯油が。
今売り切れちゃってありませんて言ったんだけどね、あったのよ。
お客さんがね、無いっておばちゃん言うけどそこにあるじゃないか、ってっから
見てみたら、表にほらいつも置いてあるでしょ、入ってるのよ。
で、もしかしておたくにセイジがまだ持って行ってないのかと思ったんだけど。
もう配達した、って言うから、あらーと思って、
最近は灯油使ってるとこ少ないのに、なんでまたこんな時に限って
お客さん来るんだろうと思って、でも、入ってるのよ。
おっかしいなー、と思ったんだけど、
30分くらいしたら、また灯油のお客さんが来て、また無いですよって
言ったんだけど、やっぱりまた入ってるのよ。」
その後、夜に閉店するまでに近所中かという20軒ほどが灯油を買いに来て、
隣の酒屋は未曾有の売上だったそうである。
今頃おせちはフンパツしているだろうか。
甲州街道の滝坂上、もと栄太楼やキューピーマヨネーズの工場のあったところから
入ってくる、古い道だ。
大晦日の夜ともなると、この道をカラコロと下駄を鳴らして参詣に向かう
人声が続いて、楽しかったものだ。
今はそういった賑やかさは無くなってしまった。
昨日書くのを忘れてしまったが、隣の酒屋で置いている品物のうち、
とても助かるのが、灯油だ。
http://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/058ff5d1d8af5308dc934f741cb0bda3
販売カーが回って来ることも少ないので、これはとても助かる。
店の裏手に倉庫があって、そこにタンクがある。
そこからポリタンクに汲んで店頭に置き、客のタンクに移し替えて売っている。
これも、今では灯油ストーブが減ってしまったので、買う人は減っただろう。
我が家は薪ストーブだが、老母は焚き付けるのがうまくないので、
灯油ストーブを主に使う。
一昨日の夕暮れになってストーブをつけようとしたら、
灯油を切らしていることに気付いた。
ポリタンクを二つ持って、買いに走った。
こんにちは。灯油二缶、お願いします。
「あらあ、ごめんなさいね、灯油屋さんがね、来ないのよ。
うちも切らしちゃってんの。灯油屋さんがね、おかしいの、来ないのよ。」
おや困った。
あれ?でも表にいつも通りポリタンク二つありますよね?
「あれね、さっきお客さんが買ってって、空なのよ。灯油屋さん来なくってさ。」
そうなんですか。もう来ないですかね?
お金払っといて、来たら、ってことにしようかな?
「悪いわね、灯油屋さんいつも午前中に来るんだけどさ。」
「じゃ、1670円、お預かりします。
へんなのよね、こっちからも電話してるんだけど、外回ってんのか出なくって。」
まあ、ウチは薪ストーブもありますから。
そんじゃお願いします、と店を出て、表においてあるポリタンクを
ひょい、と見るってえと、
どうもやっぱり中身が入っているようだ。
あれ、入ってますよ?
「あらあ?おかしいわね、さっきあっちの伊達さんとこに入れたんだけど?
まだだったのかしら? セイジーー!」
「セイジ、伊達さんとこもう灯油配達した?」「ああ」
「あらじゃあもう灯油無いわよね?」
「あ、そうなんですよ、すいません、灯油屋が来なくって。すいません」
いや、表のポリタンク、入ってますよ?あれでお願いします。
「ええっ?あれ、ホントだ。じゃ、後で置いておきますね。」
いつも勝手口の裏まで運んでくれる。助かります。
さてその翌日の昨日、おばちゃんがまたうちにやってきた。
「これね、きんとん、良かったら、食べて。」
いつもなますはあてにしているが、これはまた。
http://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/dec1fd82b98ed875f52ee25edfbbdfed
「昨日おたくが灯油買って行った後にね、また他の人が買いに来たのよ。
そしたらね、あるのよ、灯油が。
今売り切れちゃってありませんて言ったんだけどね、あったのよ。
お客さんがね、無いっておばちゃん言うけどそこにあるじゃないか、ってっから
見てみたら、表にほらいつも置いてあるでしょ、入ってるのよ。
で、もしかしておたくにセイジがまだ持って行ってないのかと思ったんだけど。
もう配達した、って言うから、あらーと思って、
最近は灯油使ってるとこ少ないのに、なんでまたこんな時に限って
お客さん来るんだろうと思って、でも、入ってるのよ。
おっかしいなー、と思ったんだけど、
30分くらいしたら、また灯油のお客さんが来て、また無いですよって
言ったんだけど、やっぱりまた入ってるのよ。」
その後、夜に閉店するまでに近所中かという20軒ほどが灯油を買いに来て、
隣の酒屋は未曾有の売上だったそうである。
今頃おせちはフンパツしているだろうか。
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