どうもヒートアップしすぎたようで、昨日は知恵熱がでました・・・うそです、単なる風邪です(-_-;)
批判記事を書く場合、いつもより冷静に書くようにはしているつもりですが、そうできていない部分もあるかと思いますがご容赦ください。
まずお断りしておくと、牛乳の値段が上がる、牛乳の価値が上がる、その事に異議があるわけではありません。
ただ、何故その時期(3月)に、その価格(10円)なのか、何故それを今発表したのかが納得いかないだけです。
まずは時期について。3月にはご存知のとおり飲用乳価が10円上がります。
加工も4円で決着しそうですが、酪農家が値上げを勝ち取るには2年を要しました。
「消費が落ちるから」「量販店が納得しない」といわれ我慢し続けてきたわけです。
その結果がこれですか?そんな簡単に値上げが可能なんですか?
乳価交渉においては、メグミルクが先陣をきって回答してくれました(とはいえ遅い事は遅い)。明治は最後で、しかも50銭安かった。
それなのに値上げの発表は最初。交渉決定から1ヶ月ですよ。そして値上げの時期は3月。
「酪農家が大変だから牛乳の価格を上げる」、もしくは「酪農家が乳価を上げろってきかないから上げる」と言っているのと同じで、自分達が悪いわけじゃないと主張するようなものです。
そこには企業努力もありもしない。春の値上げがランニングコストの増加なら、来春には下げられるはずです。この間、当然コスト削減の努力もしてきたはずですから、原油価格の下落、円高を受けてその分価格を抑えられるはずです。
われわれ酪農家が求めているのは、値上げを遅らせた分で得た利益を酪農家に配分しろということです。減益ではあっても利益は出ているわけです。酪農家が原材料である生乳の値上げをしなかったから得られた分があるはずです。
次に金額。まず重要な事は、明治の飲用乳価値上げ額が9円50銭だという事です。今回の値上げには、自分達の利益分も上乗せされているわけです。
春にも牛乳は10円値上げされました。内訳は酪農家が3円、メーカーも3円、流通・小売が4円です。
しかし、実際は20円以上値上げされたと感じている方がほとんどでしょう。牛乳は、卵や豆腐とともに「安売りの目玉商品」であり、「底値で買う商品」だと言えます。その底値は、自分が知る限り最低でも20円上がっていて、農協牛乳においては50円も上がっています(農協牛乳の販売不振の一因でしょう)。
不明瞭なリベートを廃し、安売りが減る事は重要ですが、消費者の負担感は相当なものでしょう。上にも書きましたが、値上げ幅が不当であると考えているわけです。仮に5円上げるのが難しいのなら、夏場だけ10円上げればいいと思うんです。3月の不需要期からすぐに上げる必要は無いはずです。
この不況下、牛乳や酪農家に対する不信感が増大するのではないか、とても不安です。
・・・・・・ここからは自分の推測を書きます。確たる証拠があるわけではありません。あくまで推測です。
今回の値上げは、収益の確保という狙いがあります。その方法は牛乳を値上げされても買う層にターゲットを絞るということ。
もともと明治が力を入れていた「おいしい牛乳」は、従来の製品との差別化をはかり、中価格帯でプチ贅沢を狙った商品としてヒットしました。価格よりも、「おいしい」が選ばれたわけです。ですから価格が上がっても選ばれると踏んだのでしょう。
そうは言っても、違う牛乳に切り替える人は出るでしょう。しかしその減少分も織り込んだ10円であり、50銭ではないかと思うわけです。買わない人は相手にしないと言う感じが透けて見えてくるんです。
加えて、かなり早い段階での発表により、中小プラントに値上げの発表をしやすくさせる効果もあると思います。実際、3月の値上げは中小にとってはかなりの痛手です。値上げの発表はかなり困難でしょう(とはいえ、ここが安売りの元凶であったことも否めませんが・・・)
まあ、仮に値上げができたとしても生協などの特定の販路が無ければ苦しいことにかわりはありません。ところが、明治としては自社製品との価格差が縮まる訳ですから、大きな意味があります。
・・・・まあ、いろいろ書いてきましたが、ぶっちゃけて言うと今の経営陣が合併後に製菓のお荷物にならないための経営計画を建てて、
「お荷物にならないために努力してます!」
って言いたいだけなんじゃないかと思えてしょうがないんですよね。あくまでも勝手な想像ですけど。
そしてつくづく思いました。失った雪印のブランドの大きさを。少なくとも今のような状態にはなっていなかったんじゃないかと思えてなりません。
う~ん、長くなった(滝汗)
まあ後半は酒の席の戯言とでも思ってくださいm(_ _)m