箱庭迷宮2021 (幻想劇場 経帷子 作・演出 廣田謙一)の感想です。
松本の劇団「幻想劇場 経帷子」の2021年12月公演をライブ配信で鑑賞しました。
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久々の観劇。といってもライブ配信(の見逃し配信)での鑑賞。
首都圏にいながらにして、松本の演劇を楽しめるなんていい時代になったものだし、ハコ以上の収益を上げる可能性ができたのは良かったと思います。
ただし今回のライブ配信については技術上の問題が沢山あったと思います。
まず、音が小さい。
テレビの音量を、普段のテレビやDVD鑑賞だと絶対に設定しないくらいの大きさにしないと、台詞がぜんぜん聞こえてきません。
ちなみにうちのテレビは、映画を日中少し大きな音で楽しみたいときは音量を「30」くらいに設定。夜遅くにお隣さんに気を使って観る場合は「20」くらいに設定します。
今回のライブ配信(の見逃し配信)は、深夜帯に見たのですが音量を「50」にしないと、ちょっと何言ってるかわからない状態でした。
それでいて、地声のデカい人が叫んだり歌ったりすると音割れ激しく、さらにそうなると現場のミキサーが勝手に調整するのか、他の人の声がさらに小さくなってしまいます。これ以上、音量上げるわけにいかないので、あとは「心で聴きました」。
これは役者に非は全くありません。多分現場では十分にすべての台詞が聞こえていたでしょうし、マイクの位置を気にして台詞を喋れなどという気もありません。言うまでもなく舞台の役者はネットの向こう側の観客よりも、目の前のお客さんに「全集中」すべきです。
人間が技術上の制約によせていく必要はなく、技術側が人間のパフォーマンスを邪魔せずにかつ配信の品質が良くなるように寄せていかなきゃならんのです。
それにしても、問題は何だったのでしょう。単純にマイクの性能かもしれないし、マイクの位置かもしれないし、ミキサーの何らかの設定の問題だったのかもしれません。
予算が潤沢にあれば、全員にピンマイクをつけるという手もあるかもしれませんが、それはそれで見てるとがマイクの風防が気になったり、演じる方もケツの送信機を気にして派手な動きができなくなったりで問題でしょうし…
なんにせよ今後もライブ配信を行っていくのであれば改善をお願いしたいところです。
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生で見る演劇と違い、配信はカメラのアングルが切り替わり、クローズアップにしてくれたりもするので、役者の細かい表情の変化などを楽しむことができます。
そして、今更ながら、きむらまさみの表情の変化に、感情の起伏に、私は釘付けにされてしまったのであります。どうしてこんなに感情がわいてくるのだろうと。だから、変な言い方ですが、この作品は健全なきむらまさみアイドル作品に仕上がっていました。わすが1時間程度の尺の中で様々なきむらまさみを観ることができるわけです。これて性格の真逆な双子の妹が出たり、本人が演じる自分の母親とかでてきたら完璧ですが、そこまでいかずとも我々はこの作品を見ることで泣いたり怒ったり戸惑ったり困ったり迷ったりの彼女を見て、そして気が付くと頑張れ頑張れと応援しているのです。
と言っても「箱庭迷宮」は、私は何年か前にも、その時は生で、鑑賞させていただいたことのある演目です。その時も主演はきむらまさみでした。あれから何年かたって々役者が同じ演目で同じ役をやる。これはこれで、クラシック音楽における一流指揮者が得意の曲を何度も演るような、良さがあります。
あの当時のきむらまさみと、年齢を重ね経験を積みコロナ禍で表現の封印を経験もした今のきむらまさみでは表現に違いが出るはずなのですが、なぜか私にはあの時と同じくらい新鮮で、なんならそあのころ以上の感動を覚えたのです。キラキラした彼女の魅力を、あの頃と同じ感覚で受け止めることができました。
それは今回は配信で観れたからまた新鮮な感覚で観れたのもあるかもしれませんが、やっぱり彼女が女優として常にアップデートを続けているからではないかと思ったのです。
同時に何年か前に見たときに感じたあの気持ちが今回もよみがえってきました。演出の廣田さんへの「嫉妬」です。
私はきむらまさみと4作の映画を撮りましたが、廣田さん演出の舞台では私の映画の中のきむらまさみよりずっと魅力的に見えるのです。悔しいなあ、という想いもあって、だから演劇では絶対できないようなことを彼女にさせようと思ったりもしてきたのです。でも今回、基本的に同じ演目なのに、やっぱり負けたと思ってしまいました。負けは嫌なので、まだ何作かきむらまさみと撮りたいと思ったのでした。
何年か前の「箱庭」はヒロインを助ける剣士が「村崎十郎」だった記憶があるのですが、今回はもっと知名度の高い、名前を出すと差しさわりありそうだから言いませんが、全集中なあいつがでてきます。
うーむしかし、私の知ってるあいつとは似ても似つかぬ、絶対にアザなどあらわれなさそうな、どっちかというと宮崎アニメ的に言えば飛べない何とやらの方なのですが、まあなんかちゃんと弐の型も決めてヒロイン助けたし、良かった良かった。あのくだりの同じ劇団員同士のエンタメ場面の馴れ合い感もいい意味でゆるくて素晴らしいですね。なんか私も霹靂一閃とか言って乱入したくなりました。
松本の劇団「幻想劇場 経帷子」の2021年12月公演をライブ配信で鑑賞しました。
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久々の観劇。といってもライブ配信(の見逃し配信)での鑑賞。
首都圏にいながらにして、松本の演劇を楽しめるなんていい時代になったものだし、ハコ以上の収益を上げる可能性ができたのは良かったと思います。
ただし今回のライブ配信については技術上の問題が沢山あったと思います。
まず、音が小さい。
テレビの音量を、普段のテレビやDVD鑑賞だと絶対に設定しないくらいの大きさにしないと、台詞がぜんぜん聞こえてきません。
ちなみにうちのテレビは、映画を日中少し大きな音で楽しみたいときは音量を「30」くらいに設定。夜遅くにお隣さんに気を使って観る場合は「20」くらいに設定します。
今回のライブ配信(の見逃し配信)は、深夜帯に見たのですが音量を「50」にしないと、ちょっと何言ってるかわからない状態でした。
それでいて、地声のデカい人が叫んだり歌ったりすると音割れ激しく、さらにそうなると現場のミキサーが勝手に調整するのか、他の人の声がさらに小さくなってしまいます。これ以上、音量上げるわけにいかないので、あとは「心で聴きました」。
これは役者に非は全くありません。多分現場では十分にすべての台詞が聞こえていたでしょうし、マイクの位置を気にして台詞を喋れなどという気もありません。言うまでもなく舞台の役者はネットの向こう側の観客よりも、目の前のお客さんに「全集中」すべきです。
人間が技術上の制約によせていく必要はなく、技術側が人間のパフォーマンスを邪魔せずにかつ配信の品質が良くなるように寄せていかなきゃならんのです。
それにしても、問題は何だったのでしょう。単純にマイクの性能かもしれないし、マイクの位置かもしれないし、ミキサーの何らかの設定の問題だったのかもしれません。
予算が潤沢にあれば、全員にピンマイクをつけるという手もあるかもしれませんが、それはそれで見てるとがマイクの風防が気になったり、演じる方もケツの送信機を気にして派手な動きができなくなったりで問題でしょうし…
なんにせよ今後もライブ配信を行っていくのであれば改善をお願いしたいところです。
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生で見る演劇と違い、配信はカメラのアングルが切り替わり、クローズアップにしてくれたりもするので、役者の細かい表情の変化などを楽しむことができます。
そして、今更ながら、きむらまさみの表情の変化に、感情の起伏に、私は釘付けにされてしまったのであります。どうしてこんなに感情がわいてくるのだろうと。だから、変な言い方ですが、この作品は健全なきむらまさみアイドル作品に仕上がっていました。わすが1時間程度の尺の中で様々なきむらまさみを観ることができるわけです。これて性格の真逆な双子の妹が出たり、本人が演じる自分の母親とかでてきたら完璧ですが、そこまでいかずとも我々はこの作品を見ることで泣いたり怒ったり戸惑ったり困ったり迷ったりの彼女を見て、そして気が付くと頑張れ頑張れと応援しているのです。
と言っても「箱庭迷宮」は、私は何年か前にも、その時は生で、鑑賞させていただいたことのある演目です。その時も主演はきむらまさみでした。あれから何年かたって々役者が同じ演目で同じ役をやる。これはこれで、クラシック音楽における一流指揮者が得意の曲を何度も演るような、良さがあります。
あの当時のきむらまさみと、年齢を重ね経験を積みコロナ禍で表現の封印を経験もした今のきむらまさみでは表現に違いが出るはずなのですが、なぜか私にはあの時と同じくらい新鮮で、なんならそあのころ以上の感動を覚えたのです。キラキラした彼女の魅力を、あの頃と同じ感覚で受け止めることができました。
それは今回は配信で観れたからまた新鮮な感覚で観れたのもあるかもしれませんが、やっぱり彼女が女優として常にアップデートを続けているからではないかと思ったのです。
同時に何年か前に見たときに感じたあの気持ちが今回もよみがえってきました。演出の廣田さんへの「嫉妬」です。
私はきむらまさみと4作の映画を撮りましたが、廣田さん演出の舞台では私の映画の中のきむらまさみよりずっと魅力的に見えるのです。悔しいなあ、という想いもあって、だから演劇では絶対できないようなことを彼女にさせようと思ったりもしてきたのです。でも今回、基本的に同じ演目なのに、やっぱり負けたと思ってしまいました。負けは嫌なので、まだ何作かきむらまさみと撮りたいと思ったのでした。
何年か前の「箱庭」はヒロインを助ける剣士が「村崎十郎」だった記憶があるのですが、今回はもっと知名度の高い、名前を出すと差しさわりありそうだから言いませんが、全集中なあいつがでてきます。
うーむしかし、私の知ってるあいつとは似ても似つかぬ、絶対にアザなどあらわれなさそうな、どっちかというと宮崎アニメ的に言えば飛べない何とやらの方なのですが、まあなんかちゃんと弐の型も決めてヒロイン助けたし、良かった良かった。あのくだりの同じ劇団員同士のエンタメ場面の馴れ合い感もいい意味でゆるくて素晴らしいですね。なんか私も霹靂一閃とか言って乱入したくなりました。