ブロガーによる00年代（2000～2009）の映画ベストテン
↑この度、「ブロガーによる00年代（2000～2009）の映画ベストテン」を選出しました。映画好きブロガーを中心とした37名による選出になります。どうぞ00年代の名作・傑作・人気作・問題作の数々を振り返っていってください
-------
個人的評価: ■■■■□□
[6段階評価 最高：■■■■■■(めったに出さない)、最悪：■□□□□□(わりとよく出す)]
観ている時は実写版パプリカみたいだなんてワクワクしていたのだけど、見てからしばらく(3～4ヶ月くらい)たった今となっては随分と印象が薄れてしまい、あまり後に残らない映画だ。
一人の男がひたすら騙され続け、まんまと騙された挙げ句に騙されたとも気づかず感動までさせられている。こんな滑稽なことがあるだろうか。
標的をなんとかだまくらかそうとする犯罪者チームの計画も周到で、予期しなかった事態にも機転と経験とで柔軟に対応するそのリスクコントロールの強み。
夢犯罪の新人女の子を一人チームに入れて、彼女に(というか観客に)夢仕掛けのからくりをあーだこーだと説明するのを自然にするうまい脚本。
犯罪者チームにはライバルが必要で、ルパン一味に対する銭形警部みたいな存在が欲しいところだが、そこもひとひねり加えてディカプリオたちの一歩先に現れては計画を邪魔するライバルに、ディカプリオのトラウマが具現化したかみさんを配するという夢ならではのライバルもうまい。演じるマリオン・コティヤールも美しくも恐ろしい雰囲気ばっちりで、完璧なファム・ファタールを作り上げた。
不可能なしのハリウッドビジュアルエフェクトでここまでやるかという夢映像。なんという想像力と感嘆。
などといいところを並べて褒めちぎることは可能だがその割にこの後に残らなさはなんだろう。
物語への不満は、犯罪者たちはもっと個々の目的や野心だけでつながる寄り合い世帯的なものにしてほしかった。渡辺謙が夢の深淵に落ち込んでもディカプリオはわざわざ助けにいったりはせず、謙さんは謙さんで自分一人で這い上がってきてほしかった。ディカプリオのキャラクターが変に熱い。もちろん熱い役が得意な彼としては見せ場も多くなるわけだが、この映画は熱さよりクールさの方が欲しかった。
さらに言うとせっかくのチームなのに個々のキャラクターが見えて来ない。それぞれの個性が物語の必然へと結びつかず、また野心家や裏切り者といったストーリーをぶん回す触媒的性質のキャラもなく、実を言うとディカプリオのトラウマ克服に終止してしまったのも失敗だったように思う。
主人公のドラマを深くするより、ミステリーとかサスペンス系統で話を膨らませる方が「夢」という題材を活かせたと思うのだけど。
[追記]
エレン・ペイジちゃんは可愛かった。これからの活躍が楽しみだけど「幼さ」がつきまとう俳優は伸び悩むのが常だから、どうなるのか心配でもある
＊＊＊＊＊＊＊＊
↓面白かったらクリックしてね
にほんブログ村
人気blogランキング
自主映画撮ってます。松本自主映画製作工房 スタジオゆんふぁのHP
↑この度、「ブロガーによる00年代（2000～2009）の映画ベストテン」を選出しました。映画好きブロガーを中心とした37名による選出になります。どうぞ00年代の名作・傑作・人気作・問題作の数々を振り返っていってください
-------
個人的評価: ■■■■□□
[6段階評価 最高：■■■■■■(めったに出さない)、最悪：■□□□□□(わりとよく出す)]
観ている時は実写版パプリカみたいだなんてワクワクしていたのだけど、見てからしばらく(3～4ヶ月くらい)たった今となっては随分と印象が薄れてしまい、あまり後に残らない映画だ。
一人の男がひたすら騙され続け、まんまと騙された挙げ句に騙されたとも気づかず感動までさせられている。こんな滑稽なことがあるだろうか。
標的をなんとかだまくらかそうとする犯罪者チームの計画も周到で、予期しなかった事態にも機転と経験とで柔軟に対応するそのリスクコントロールの強み。
夢犯罪の新人女の子を一人チームに入れて、彼女に(というか観客に)夢仕掛けのからくりをあーだこーだと説明するのを自然にするうまい脚本。
犯罪者チームにはライバルが必要で、ルパン一味に対する銭形警部みたいな存在が欲しいところだが、そこもひとひねり加えてディカプリオたちの一歩先に現れては計画を邪魔するライバルに、ディカプリオのトラウマが具現化したかみさんを配するという夢ならではのライバルもうまい。演じるマリオン・コティヤールも美しくも恐ろしい雰囲気ばっちりで、完璧なファム・ファタールを作り上げた。
不可能なしのハリウッドビジュアルエフェクトでここまでやるかという夢映像。なんという想像力と感嘆。
などといいところを並べて褒めちぎることは可能だがその割にこの後に残らなさはなんだろう。
物語への不満は、犯罪者たちはもっと個々の目的や野心だけでつながる寄り合い世帯的なものにしてほしかった。渡辺謙が夢の深淵に落ち込んでもディカプリオはわざわざ助けにいったりはせず、謙さんは謙さんで自分一人で這い上がってきてほしかった。ディカプリオのキャラクターが変に熱い。もちろん熱い役が得意な彼としては見せ場も多くなるわけだが、この映画は熱さよりクールさの方が欲しかった。
さらに言うとせっかくのチームなのに個々のキャラクターが見えて来ない。それぞれの個性が物語の必然へと結びつかず、また野心家や裏切り者といったストーリーをぶん回す触媒的性質のキャラもなく、実を言うとディカプリオのトラウマ克服に終止してしまったのも失敗だったように思う。
主人公のドラマを深くするより、ミステリーとかサスペンス系統で話を膨らませる方が「夢」という題材を活かせたと思うのだけど。
[追記]
エレン・ペイジちゃんは可愛かった。これからの活躍が楽しみだけど「幼さ」がつきまとう俳優は伸び悩むのが常だから、どうなるのか心配でもある
＊＊＊＊＊＊＊＊
↓面白かったらクリックしてね
にほんブログ村人気blogランキング
自主映画撮ってます。松本自主映画製作工房 スタジオゆんふぁのHP
アクセス
トータル
ランキング
