センター試験の不備が諸々指摘されています。
55万人が受験しているのにもかかわらず、これだけのミスで済んだというのは日本人の勤勉さが表れていると思いますが、実際に支障をきたした受験生本人からすれば、とんでもないことです。
大卒という商品価値が限りなく低下している昨今、はたしてセンター試験・国公立2次試験・私大試験のための勉強に小さい頃からの貴重な時間をかけるのが正解なのか、という疑問があります。
都市部では、大学入試でフィルタリングできる程度の能力を極端に重視せずに、私立小中学校受験で差別化をはかるという動きが定着しています。そこには、家庭環境や親の教育方針、学校や家の持つ様々なコネクションを最大化するような将来設計、など筆記試験単独ではかりきれない「階層化」のプロセスが含まれることが多いようです。それはそれで大変です。
が、大分のような地方都市にはそのような私立学校は存在しません。従って都市部に転出するご家庭以外は必然的に、いわば「ガリ勉」になるか、「ガリ勉ににならない・なる力がない」とみなされるか、という非常に線の細い選択になってしまいがちです。
みんなと同じことをすると成功するチャンスが減る、
ということは誰もが頭ではわかっていると思います。得点分布表でいうと、大部分の生徒さんがあの中心部分の大きな集団の中にすっぽりと入ってしまいます。受験も就活もあの塊の中に埋もれてしまっては身動きできないのです。
なぜその集団に入るために、与えられた科目の解法のみをひたすらやっているのでしょうか。
分布表の外れにわずか数パーセントだけ飛び抜けている人たちがいます。あの少数に入っているのは決められた勉強を教えられた解法でやっているだけの人はほとんどいないと思われます。
試験のために勉強をすると結果的に試験でずばぬけた点が取れません。これが事実です。
もっと大きい視野で大学入試を考えることで、見えてくるものがあります。
とりあえず、英語の試験は当面、TOEFLで代用しませんか。真ん中の塊にあわせて問題を作ると、センター試験の英語のように「ありえないくらい易しい」ものに成りはててしまい、何の能力も測れない試験になってしまいます。あの簡単なリスニング問題のためにICレコーダーを買い取るというのもいまいちです。
55万人も受験すれば将来英語を使わない生徒さんだってたくさんいます。それはそれで良いんです。
もっと英語を将来使う人のために真面目に問題を作っていただけませんでしょうか。
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