ジャーナリスト活動記録・佐々木奎一

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石原伸晃、昨年も『福島第一サティアン』発言

2012年10月05日 | Weblog

2012年9月17日、auのニュースサイト EZニュースフラッシュ増刊号
 
「朝刊ピックアップ」で記事 
 
「石原伸晃、昨年も『福島第一サティアン』発言」
 
を企画、取材、執筆しました。

 

 14日付の毎日、産経、東京新聞の朝刊各紙は、自民党総裁選に立候補している石原伸晃幹事長が、13日のTBS系列の番組「朝ズバ!」に生出演し、東京電力福島第一原発事故で汚染した土壌の保管場所について「それ(表土)をどっかに運ぶ、運ぶところは私は、『福島原発の第1サティアン』というところしかないと思いますよ」と述べたことを報じている。

 “サティアン”とは、オウム真理教が山梨県上九一色村などで猛毒のサリンなどを製造した施設の呼称に使用されていた。ちなみに第一サティアンは、オウムの富士山総本部にあった施設である。

 しかも、13日付のJ-CASTニュースによれば、石原幹事長は、昨年6月6日放送の「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日系列)に出演した時も、まったく同じ議論をする中で、「福島第一原発の“サティアン”のあるところにしか持っていけませんよ!」と言い放っていたという。

 石原氏は同日夜、「単なる言い間違いだ」と釈明したが、オウム真理教施設と原発被災地をリンクして考えている、被災者への配慮を欠いた発言と言わざるを得ない。

 失言だけではない。元首相で自民党の派閥・為公会の麻生太郎会長は13日の会見で、石原氏のことを、こう酷評している。

 「石原を支援するという人の神経がよくわからない。石原の出馬があったからこそ、谷垣は出られなくなったんじゃないの? 石原を幹事長にしたのは、谷垣がしてくれた。それが『反谷垣』という形になって出馬するというのは、私の渡世の考え方から言ったら考えられんな。下剋上というか『平成の明智光秀』…あんまりありがたくない冠を当分いただくことになると思う」

 ちなみに、石原氏について、政治ジャーナリストの田中良紹氏は、かつてこんなふうに批評していた。「石原伸晃さんと言う人は、申し訳ないけれど、自民党のなかでは、まったく頼りにならない。政治家としては、申し訳ないけど無能である、と。これが党内で定着しちゃっている人なんですね。それみんなわかっているわけですよ。じゃあ、なぜ(かつて)国土交通大臣になったかというと、小泉さん(元首相)が抜擢したわけです。なぜ抜擢したかというと、小泉さんにとって一番の脅威は石原慎太郎さんが自民党に戻って、俺が総裁になる、と言われるのが一番怖いという時期が、ある時期あったんですよ。だから、息子さんを人質に取った。大臣にしてますよ、と見せて、石原慎太郎さんが出にくくする状況をつくった。その後も石原伸晃さんが党の要職をやっているのは、そういう話ですよ。ただし、テレビによく出るので、国民には人気がある。顔が知られている」(2010年9月11日付のBS11「田中康夫のにっぽんサイコー!」より)

 田中良紹氏の指摘が的を得ているかは定かではないが、次の自民党総裁は、総理になる可能性があると推測する識者も多い。そうであるが故に、候補者たちの資質をよく見極めて選んでほしいものである。(佐々木奎一)


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