スカイマークで機長を務めていたラッセル・ラックラン氏(50代前半、男性、仮名)は2010年2月5日、羽田発福岡行きの便に向かうバスの中で「客室乗務員がカゼで体調を崩し声が枯れている」との報告を受けた。これでは緊急時に対応できないと判断した同氏は、客室乗務員の交代を本社に要請。すると、スカイマーク社長の西久保愼一氏が直々にバスに乗り込んできて「ゴーフライ」と命令され、井手隆司会長にも「我々は交代要員など有していない」と言われたが、従わなかった。ラックラン氏はその場で帰宅を命じられ、その1週間後、解雇された。同氏は地位確認などを求め東京地裁で現在、係争中だ。裁判資料をもとに、低価格の裏側に潜む、安全性を軽視したスカイマーク株式会社のハイリスク体質を詳報する。
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【Digest】
◇円高に振れた途端、契約をドル建てに変更
◇スカイマーク機長の給与明細 直近レートで年収1200万円台
◇「ゴー フライ」西久保社長
◇「緊急事態など起こらないよ」スカイマーク井出会長
◇リスク指摘の一週間後に解雇通告
◇国交省から厳重注意
◇地位確認と計2944万円分の損害賠償請求
◇「国交省の注意文書は誤った解釈」西久保社長
◇「返答できかねる」スカイマーク社
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http://www.mynewsjapan.com/reports/1633
2012年6月18日付のMyNewsJapanで記事
「スカイマーク 社長じきじきに安全無視の違法フライト命令、拒否した機長を解雇するハイリスク体質」
を企画、取材、執筆しました。
写真はスカイマーク社長の西久保愼一氏。