ジャーナリスト活動記録・佐々木奎一

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民主党代表選で岡田克也が選出

2015年01月20日 | Weblog

 平成二十七年一月十九日付、auの「朝刊ピックアップ」で記事 
 
「民主党代表選で岡田克也が選出」
 
を企画、取材、執筆しました。

 

 けさの各紙はどこも一面トップで「民主党新代表に岡田氏 決選投票で細野氏破る」(朝日新聞)、「野党再編は消極姿勢 安保・憲法 左旋回へ」(産経新聞)、「維新との合流『考えられない』」(日本経済新聞)、「挙党態勢を重視」(毎日新聞)といった見出しで民主党代表選の結果を報じている。

 それによると、代表選に立候補した岡田克也代表代行(61)、細野豪志元幹事長(43)、長妻昭元厚生労働相(54)は、国会・地方議員、党員・サポーター票を集めた1回目の投票で細野298ポイント(以下P)、岡田294P、長妻168Pと、細野氏がトップとなったが、党の規定ではトップのポイント数が過半数を獲得していなければ、1位、2位で決選投票をする仕組みとなっているため、再投票となった。

 決選投票は、国会議員と参院選候補予定者のみによる投票。つまり、党員・サポーター票、地方議員は排除される仕組みだ。その決選投票では、岡田氏133P、細野120Pと逆転し、岡田氏が代表となった。任期は17年9月末まで。なお、岡田氏は返り咲きで04年5月~05年9月まで代表を務めている。

 そんな岡田氏の見解はどうか。昨日投票前の演説では、「安倍首相のもとで憲法改正論議をすることに慎重でないとならない」といい、代表選中には「『保守リベラル』というか、『中道リベラル』というか。かつて(自民党派閥の)『宏池会』が持っていた考え方を包含する形で民主党は存在する」と発言。宏池会は、軽武装・経済重視を唱え、憲法改正にもどちらかといえば慎重だった大平正芳、宮沢喜一両元首相らが率いた自民党「ハト派」。(朝日新聞より)

 また、野党第二党の維新との政界再編については、「現時点で維新と同じ党になるというのは、到底考えられない」としつつも「維新が変わればいろんな可能性があるかもしれない」と言及。

 野党との協力については「国会での協力は非常に重要だ。そのために政策のすりあわせも必要で、可能な限りやっいく責任が野党第一党にはある」と発言。(産経新聞より)

 そして、政権交代については「まずは次の総選挙だ。衆院で多数をとる。時期が決まっている参院選で勝つことも重要だ。与野党逆転を目指すが、民主党だけでは難しい。衆院選、参院選の理想は全選挙区に候補者を立てることだが、簡単ではない。特に1人区で(野党が)立てあえば自民党を利するだけだ。候補者調整が必要な場面が出てくる」述べている。(日本経済新聞より)

 このように他の野党とは、国会でも選挙でも共闘していく姿勢を示している。そもそも先の衆院選では、自民党の圧勝だったが、比例区、小選挙区ともに、実は与党より野党の方が得票数は多い。この巨大与党に拮抗する潜在勢力を形にしていく必要性は、自主再建派といわれる岡田氏も感じている様子。

 また、岡田氏は自民党のハト派「宏池会」を志向しているというが、もし有言実行すれば、安倍政権下で鳴りをひそめる宏池会のお株を奪う形だ。憲法改正の動きが加速するなか、宏池会の政策を待望する人は自民党内外に多いのは事実。

 もともと自民党出身である岡田氏は、野党、与党という括りではなく、日本一国のために、宏池会出身の元国会議員・古賀誠氏らのベテランにも堂々と教えを乞うて、成すべきことを精査していく必要があるのではないか。(佐々木奎一)


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