雪に阻まれ幻となったオオマシコ。（ｎｅｗ）

　２月１２日（金）　曇りのち晴れ

　天気が怪しいし、なんとなく不安もあった撮影だが思い切って出かけて見た。
　どうしてもオオマシコを撮りたい！
　鳥友さんからの道路状況の一報はまだ入っていない。でもいくら何でももう山の雪も溶けただろう。
　と思って出掛けて見た。
　道路は脇にはまだ残っているが、何とも無い。しかし奥に進むに従っただんだん深くなる。
　ここでやめるのが、男だ。が入ってみると一面に雪は残っているが難なく進める。流石は四駆でスタットレスだ。
　ところが突然対向車が来た。ヤバイ。
　双方で後退したが生憎曲がり角で坂だった弁慶の車は雪の深みにはまってしまった。
　対向車のご夫婦と悪戦苦闘したが、動かなくなってタイヤは空回りするば狩りだ。
　こんな時のＪＡＦだ。早速電話して手配した、しかし山の上で電波が届きにくい。
　しばらくすると後方から軽のジープが登って来て、一緒に救助してくれたが、やっぱり上がらない。
　やっぱり頼りになるのはＪＡＦだ、と思って電話をして見ようと思っていると丁度現場に向かっている隊員から電話が入った。日頃雑誌で見ている「感謝の言葉」を想像して電話に出ると、何とＪＡＦの車もチェーンを巻いても登れないと言うのだ。
　どうすればいいんだ？
　「俺はここで車の中で泊まるのか、車を置いて帰るのか、中に積んでいる機材はどうなるんだ？」
　お先に引き取ってもらおうと思ったご夫婦が「一人置いて行ってしまう訳には行かない」と言う言葉と行動がありがたかった。またジムニーのお兄さんの懸命な努力で何とか脱出出来た！
　感激の一瞬だった。
　最後に丁寧なお礼も言わないうちに２組の車は走り去った。



　撮れるるはずだったオオマシコのオス（去年の画像から）。







　撮れるはずだったオオマシコのメス（去年の画像から）。





　いくら憧れの鳥だからと言ってこれほどの危険を冒してまで行ってはならない。
　日中で暖かかったし３人の手助けで雪を掘ったり、チェーンを巻いたりしてようやく脱出出来たが、あれで脱出できなかったらどうなるのだ。
　思いだしてもぞっとする出来事。３人に感謝。もう一度お礼を言いたい。
　帰りはひたすら雪の無いところへ急いで出て、天気は回復していたが鳥どころでは無く帰った。



　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　撮影機材　　　カメラ：　キャノン　ＥＯＳ　７Ｄ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　　　 レンズ：タムロン　ＳＰ１５０－６００ｍｍｆ５－６．３




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