Speed Bird:Tokyoボンド&ボンドGirlのCoolなSPYスタイル

グルメと遊びは一級品の英国情報部員007御用達、Tokyoボンド&ボンドGirlの為のハイセンスで愛すべき店をご紹介。

Un Homme et Une Femme

2006-07-09 12:36:14 | SpyなMovie
土曜の夜、久しぶりに映画を見る。選んだのはHDDに録画したままになっていた「男と女」。

妻に自殺されたレーサーの男(ジャン・ルイ・トランティニヤン)と、スタントマンの夫と死別した女(アヌーク・エーメ)が、お互いの過去に引きずられながらも惹かれあっていく姿を描いたクロード・ルルーシュ監督の代表作。アカデミー賞外国語映画賞、オリジナル脚本賞、そしてカンヌ国際映画祭パルムドール(グランプリ)を受賞。

映画はモノクロとカラーの映像が場面により使い分けられる斬新な手法。そこに誰もが聞いたことはあるフランシス・レイのボサノヴァ風の名主題曲が重なる。

なんと言ってもアヌーク・エメが美し過ぎる。冒頭で、海風に吹かれる髪をかきあげながら子供に童話を話すシーンに最初から引き込まれる。仕草や振る舞い、目の表情で語る大人な女性の美しさ。

好きなのは海辺のシーンの美しさ。光の優しい感じが素晴らしい。そしてジャン・ルイがレース後、彼女の愛の告白のメッセージを受け取り、彼女のいる海岸へ車を走らせたシーン。海岸に着いて彼女に向けてパッシングライトで合図。砂浜を彼に向かって駆け出し、走り寄って抱擁する彼女の後ろ姿。台詞は何もなくその時の彼女の表情も写らない。でもその感情は彼女の走り寄る姿で十分伝わってくる。

死んだ夫の回想シーンででてくる彼女の輝くような楽しげな表情が現在の落ち着いた表情と対象的。そんな所で今の男との間で揺れる彼女の心理を観ている者に感じとらせる巧妙さ。後から知ったのだけど彼女はこの映画の後その夫役と結婚したんだとか。だからあの表情は演技ではなく本心だったかななんて考えもできるが、それはそれでまた素敵な話。

全てに美しく、心動かされる映画。


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