
店構えに“割烹”と冠すると、何だか“敷居が高い”と感じてしまうもので、
“高級料理店”を現すのように使われる割烹とは、昭和初期、京都祇園の板前割烹「浜作」が初まりと言われています。
とはいえ、割烹の「割」は御造り、「烹」は煮物とか出汁をとる意味ですから、
詰まるところ“和食”を提供する店なのです。
そんな敷居の高さを感じさせないものかと...見つけたのが、荻窪の和食・割烹『ゆず』。
店構えから察するに、そこそこ値が張るのかと思いきや、
とてもリーズナブルで充実した内容でした。
特筆すべきは、刺身・鯖の味噌煮・鶏唐揚げ・肉豆腐・焼き魚・とろろ・マグロ納豆など
約20種類のおかずから好きな2品もしくは3品を選ぶことができる定食。
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*2品定食 :950円
*3品定食 :1300円
*特別定食:950円~
※仕入れ・季節により変動あり。何れも税込価格。
※ご飯は通常量が大盛り。少なめ対応可。
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驚くことに、総じて一人前のおかずということではなく、単品毎に一人分と思しきボリューム。
そんなボリュームも然ることながら、注文を受けてから捌く惣菜は確かな仕上がりで、
揚げ物すらサッパリした味わいでした(特にアジフライはフンワリした揚げ加減!)。
加えて“定食の基礎”たる、ご飯と味噌汁。
大火力で炊き上げた寿司米と呼ばれるご飯と、
カツオ・エビ・煮干し等で出汁をとった味噌汁は家庭の味を超えた逸品かと。
総じて満足度の高い定食でした。
ごちそうさんです。
定食の量・味・価格のバランスを考慮すると、
個人的な「定食ランキング」を作るなら、間違いなくベスト3に顔を出す最強店になりそうです
“好きなおかずを選ぶ”という楽しみが何ともいえませんね。
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因みに「料亭」とは割烹より更に本格的な日本料理を提供する店。
割烹との大きな違いは、店の規模と接客スタイルでしょうか。
人知れず怪しい会食は、決まって個室ですよね(笑)
そして割烹料理をする際に着る衣服は割烹着や割烹服と言われます。
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◆和食・割烹『ゆず』
http://yuzu-washoku.com/