一粒万倍日 オルタナティブ通信の紹介です。posted by NS様に感謝。
来訪者様に感謝。
本日の発見
>1917年、ロシア革命で滅びるまでロマノフ朝ロシア帝国には、キリスト教化以前の文化・宗教が色濃く残って来た。バチカンは宗教儀礼について、しばしばギリシャ正教に問い合わせ「教えを請うている。正統派の権威はロシアにあった。
オルタナティブ通信の紹介はここから。
http://alternativereport1.seesaa.net/article/113139580.html
オルタナティブ通信は、既存のマスコミや、運動団体機関誌等では、なかなか入手出来ない情報の調査報道を目的に配信しています。
御高覧の程を、よろしくお願いいたします。
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2009年01月25日
オバマ大統領のボスの思考パターン
拙稿「米国次期政権の世界戦略」、
http://alternativereport1.seesaa.net/article/82443432.html
「毒入りギョウザの犯人」より続く。
http://alternativereport1.seesaa.net/article/93404258.html
書物短評 エドガー・ウィント 「ルネサンスの異教秘儀」 晶文社
本書はルネサンス美術についての書物である。つまり米国大統領バラク・オバマの外交戦略について書かれた書物である。
近代学問の全ての源流になったとも言える中世ヨーロッパ・キリスト教神学。そのスコラ哲学の思考方法が、プラトン哲学、オルフェウス教、ゾロアスター教等に「因数分解」可能である事を本書は説得力を持って語っている。
キリスト教は、古代の諸宗教・哲学の「ツギハギ」である。それをゴマカシ、全ての始原が、キリスト教であり、キリスト教の「神」であるかのように見せかけるために、バチカンは宗教会議を繰り返し、証拠となる古文書を廃棄し、隠匿して来た。
そのためキリスト教を根源にまで遡るには、文書による証拠が存在しない。そこで様々な遺跡、生活用具、教会内部の宗教儀礼の備品、美術品を分析し、そこにバチカンが異端として排除してきた思考方法を見出し、それこそがキリスト教を「形成してきた事」を証明する必要に迫られる。
ここで美術史は、政治権力が封印して来た「ヨーロッパ・アメリカによる世界支配原理」であるキリスト教の秘密を暴露する、「反権力の営み」となる。
アフリカのライオンは、シマウマを食べる。「力関係」では圧倒的に、ライオンの勝ちである。しかしシマウマを食べ尽くし、「皆殺し」にしてしまうと、ライオンは食糧不足で種の絶滅の危機に立たされる。ライオンは決して自己の勝利を誇るために、シマウマを「大量虐殺」はしない。勝者は敗者を、「決定的に敗北させず」生かしておく。その事によって勝者も、「生き延びる事が出来る」。
勝者は決して「勝利宣言せず」、勝利に酔いしれず、敗者は滅亡するほど敗北せず、十分に豊かに生存を享受する。勝敗の「結論は永久に出ない」。
このライオン、シマウマ、2つの種は、対立したまま、自然界の秩序の中で「統一」されている。
勝敗は決せず、永久に対立・抗争が続く。「対立物は対立したまま、統一される」。
様々な美術品において「男であると同時に女であり、男性器と女性器の両方を持つ人間」が描き出され、王様にして浮浪者の人間が描き出される思考方法は、ここから出て来る。
この思考方法を「矮小化し、単細胞化」すると、善と悪が2分し、善は常に善であり、悪は常に悪であり、最後は善が「必ず勝利する」と言う、キリスト教が出て来る。善は善であり、悪は悪であり、善が勝利する=「結論が明白に出る思考形態である」。
「問題を提起し、その結論を提出する」。「結論が明白に出る」この思考方法の下では、「独裁者が社会を支配する」。正しい結論が決まっている以上、その結論を出した人間は「絶対的に正しく」、皆が、その意見に従うしか方法が無い。ここでは「正しい結論を出した独裁者」に、皆が従う社会が形成される。
近代科学の、この思考方法は、キリスト教から「もたらされ」、アメリカ合衆国は絶対的に正しいのだから、それに逆らうイラク・サダムフセインは絶対的に悪であり、戦争を起こし滅ぼし処刑して良い事になる。
そのアメリカ一国支配(独裁支配)の時代は終わろうとしている。
キリスト教神学の支配に対し、美術史を武器に、この「問題提起、結論提出型」の思考方法の解体に挑む著者ウィントは、イコノロジー研究の始祖パノフスキーの弟子である。パノフスキーが、ギリシャ(ロシア)正教内の美術品、イコン研究に向かったのは、ロシアに、バチカンとは異なるキリスト教の源流思考が残っていたためである。
「途中から」キリスト教を国教とした古代ローマ帝国は、後に東西に分裂し、西ローマは早々に滅亡し、東ローマ帝国はビザンツ帝国と名前を変えた。その末裔として、1917年、ロシア革命で滅びるまでロマノフ朝ロシア帝国には、キリスト教化以前の文化・宗教が色濃く残って来た。バチカンは宗教儀礼について、しばしばギリシャ正教に問い合わせ「教えを請うている」。正統派の権威はロシアにあった。
ボスの権威と地位に「嫉妬したバチカン」と、ロシアの資源・美術品に「目がクランダ」ロスチャイルドによって、その使徒レーニンに使命が与えられ、ロシア共産主義政府が樹立された70年余りの「中断を経て」、2008年、プーチンはロシア帝国の復活を画策し始めている。その思考方法は、キリスト教の短絡思考ではない。「対立物を対立したまま、統一する」思考方法である。
プーチンは、日本、中国、アメリカと友好関係を持ちながら、平然と友好国に戦争を「ケシカケル」であろう。ロシアは、日本と戦争しながら同時に、日本に兵器と軍事用燃料を提供し、日本に核ミサイルを撃ち込みながら、日本がロシアに撃ち込む核ミサイルを日本に売るであろう。そこには何の矛盾も無い。「敵は味方であり、味方は敵である」。
ライオンが、シマウマを食い殺しながら、決して、シマウマを絶滅させないように、日本と戦争を行いながら、日本を滅ぼさないように兵器と燃料を与える。
永久に闘争を続ける事が大事である。永久に続く戦争は、永久に続く軍事産業の利益である。
一方、キリスト教化以前の思考方法をユダヤ教タルムードから学んだ、オバマ大統領のボス=ズビグニュー・ブレジンスキーは、世界を米国・ヨーロッパ・アジアに分割し、「相互に永久に紛争と闘争を行わせる」事で、バランス・オブ・パワーによる世界秩序を形成しようと考えている。
永久に続く戦争によって、戦争は軍事産業による世界経済のエンジンとなり、冷戦であれば各地域での「徹底的な国内管理体制」の創出に寄与する事になる。また戦争が永遠に続く事によって「世界人口は適正規模に減少」し、食糧・エネルギー問題、二酸化炭素排出量問題も解決し、環境保護が実現する。
絶え間なく続く戦争によって人口・食糧・エネルギー・環境問題は解決する。それがズビグニュー・ブレジンスキーの思考方法である。
「人類を絶滅させる事が、人類存続の唯一の方法である」。虐殺は存続である。戦争の永久継続が、バランス・オブ・パワーによる世界平和である。戦争は平和である。
なお、ロシア革命後、西側のスパイが多数、共産主義ソ連に入り込み、ロシア正教の美術品を購入し「保存してきた」。共産主義によって破壊・封印されようとする「思想・秘儀」を、自分達だけは「確保し伝授を受けよう」として来た。この美術品、「秘儀の確保者」の代表がロスチャイルドであり、ソ連に入り込んだスパイの代表が、雑誌「フォーブス」のフォーブス一族である(注1)。
そして、この秘儀の「収集・分析・分類」に当ったのが、ロスチャイルドの盟友=米国中央銀行FRBの創立者ウォーバーグ一族である。その活動は、著名な美術史家アビ・ヴァールブルク(ウォーバーグ)に印されている。ウォーバーグは、本書の著者ウィントの第二の師匠である(注2)。
*注1・・・この対ロシア諜報活動によって、フォーブス一族には根強くロシア復活・ロシア防衛を待望するグループが出現し、そのリアクションとして反米主義を強硬に主張する結果になる。日本で「評論家」として活動する元フォーブス・アジア太平洋支局長等が、その代表例である。
*注2・・・E・H・ゴンブリッチ 「アビ・ヴァールブルク伝」 晶文社
posted by NS at 15:37
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>1917年、ロシア革命で滅びるまでロマノフ朝ロシア帝国には、キリスト教化以前の文化・宗教が色濃く残って来た。バチカンは宗教儀礼について、しばしばギリシャ正教に問い合わせ「教えを請うている。正統派の権威はロシアにあった。
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2009年01月25日
オバマ大統領のボスの思考パターン
拙稿「米国次期政権の世界戦略」、
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「毒入りギョウザの犯人」より続く。
http://alternativereport1.seesaa.net/article/93404258.html
書物短評 エドガー・ウィント 「ルネサンスの異教秘儀」 晶文社
本書はルネサンス美術についての書物である。つまり米国大統領バラク・オバマの外交戦略について書かれた書物である。
近代学問の全ての源流になったとも言える中世ヨーロッパ・キリスト教神学。そのスコラ哲学の思考方法が、プラトン哲学、オルフェウス教、ゾロアスター教等に「因数分解」可能である事を本書は説得力を持って語っている。
キリスト教は、古代の諸宗教・哲学の「ツギハギ」である。それをゴマカシ、全ての始原が、キリスト教であり、キリスト教の「神」であるかのように見せかけるために、バチカンは宗教会議を繰り返し、証拠となる古文書を廃棄し、隠匿して来た。
そのためキリスト教を根源にまで遡るには、文書による証拠が存在しない。そこで様々な遺跡、生活用具、教会内部の宗教儀礼の備品、美術品を分析し、そこにバチカンが異端として排除してきた思考方法を見出し、それこそがキリスト教を「形成してきた事」を証明する必要に迫られる。
ここで美術史は、政治権力が封印して来た「ヨーロッパ・アメリカによる世界支配原理」であるキリスト教の秘密を暴露する、「反権力の営み」となる。
アフリカのライオンは、シマウマを食べる。「力関係」では圧倒的に、ライオンの勝ちである。しかしシマウマを食べ尽くし、「皆殺し」にしてしまうと、ライオンは食糧不足で種の絶滅の危機に立たされる。ライオンは決して自己の勝利を誇るために、シマウマを「大量虐殺」はしない。勝者は敗者を、「決定的に敗北させず」生かしておく。その事によって勝者も、「生き延びる事が出来る」。
勝者は決して「勝利宣言せず」、勝利に酔いしれず、敗者は滅亡するほど敗北せず、十分に豊かに生存を享受する。勝敗の「結論は永久に出ない」。
このライオン、シマウマ、2つの種は、対立したまま、自然界の秩序の中で「統一」されている。
勝敗は決せず、永久に対立・抗争が続く。「対立物は対立したまま、統一される」。
様々な美術品において「男であると同時に女であり、男性器と女性器の両方を持つ人間」が描き出され、王様にして浮浪者の人間が描き出される思考方法は、ここから出て来る。
この思考方法を「矮小化し、単細胞化」すると、善と悪が2分し、善は常に善であり、悪は常に悪であり、最後は善が「必ず勝利する」と言う、キリスト教が出て来る。善は善であり、悪は悪であり、善が勝利する=「結論が明白に出る思考形態である」。
「問題を提起し、その結論を提出する」。「結論が明白に出る」この思考方法の下では、「独裁者が社会を支配する」。正しい結論が決まっている以上、その結論を出した人間は「絶対的に正しく」、皆が、その意見に従うしか方法が無い。ここでは「正しい結論を出した独裁者」に、皆が従う社会が形成される。
近代科学の、この思考方法は、キリスト教から「もたらされ」、アメリカ合衆国は絶対的に正しいのだから、それに逆らうイラク・サダムフセインは絶対的に悪であり、戦争を起こし滅ぼし処刑して良い事になる。
そのアメリカ一国支配(独裁支配)の時代は終わろうとしている。
キリスト教神学の支配に対し、美術史を武器に、この「問題提起、結論提出型」の思考方法の解体に挑む著者ウィントは、イコノロジー研究の始祖パノフスキーの弟子である。パノフスキーが、ギリシャ(ロシア)正教内の美術品、イコン研究に向かったのは、ロシアに、バチカンとは異なるキリスト教の源流思考が残っていたためである。
「途中から」キリスト教を国教とした古代ローマ帝国は、後に東西に分裂し、西ローマは早々に滅亡し、東ローマ帝国はビザンツ帝国と名前を変えた。その末裔として、1917年、ロシア革命で滅びるまでロマノフ朝ロシア帝国には、キリスト教化以前の文化・宗教が色濃く残って来た。バチカンは宗教儀礼について、しばしばギリシャ正教に問い合わせ「教えを請うている」。正統派の権威はロシアにあった。
ボスの権威と地位に「嫉妬したバチカン」と、ロシアの資源・美術品に「目がクランダ」ロスチャイルドによって、その使徒レーニンに使命が与えられ、ロシア共産主義政府が樹立された70年余りの「中断を経て」、2008年、プーチンはロシア帝国の復活を画策し始めている。その思考方法は、キリスト教の短絡思考ではない。「対立物を対立したまま、統一する」思考方法である。
プーチンは、日本、中国、アメリカと友好関係を持ちながら、平然と友好国に戦争を「ケシカケル」であろう。ロシアは、日本と戦争しながら同時に、日本に兵器と軍事用燃料を提供し、日本に核ミサイルを撃ち込みながら、日本がロシアに撃ち込む核ミサイルを日本に売るであろう。そこには何の矛盾も無い。「敵は味方であり、味方は敵である」。
ライオンが、シマウマを食い殺しながら、決して、シマウマを絶滅させないように、日本と戦争を行いながら、日本を滅ぼさないように兵器と燃料を与える。
永久に闘争を続ける事が大事である。永久に続く戦争は、永久に続く軍事産業の利益である。
一方、キリスト教化以前の思考方法をユダヤ教タルムードから学んだ、オバマ大統領のボス=ズビグニュー・ブレジンスキーは、世界を米国・ヨーロッパ・アジアに分割し、「相互に永久に紛争と闘争を行わせる」事で、バランス・オブ・パワーによる世界秩序を形成しようと考えている。
永久に続く戦争によって、戦争は軍事産業による世界経済のエンジンとなり、冷戦であれば各地域での「徹底的な国内管理体制」の創出に寄与する事になる。また戦争が永遠に続く事によって「世界人口は適正規模に減少」し、食糧・エネルギー問題、二酸化炭素排出量問題も解決し、環境保護が実現する。
絶え間なく続く戦争によって人口・食糧・エネルギー・環境問題は解決する。それがズビグニュー・ブレジンスキーの思考方法である。
「人類を絶滅させる事が、人類存続の唯一の方法である」。虐殺は存続である。戦争の永久継続が、バランス・オブ・パワーによる世界平和である。戦争は平和である。
なお、ロシア革命後、西側のスパイが多数、共産主義ソ連に入り込み、ロシア正教の美術品を購入し「保存してきた」。共産主義によって破壊・封印されようとする「思想・秘儀」を、自分達だけは「確保し伝授を受けよう」として来た。この美術品、「秘儀の確保者」の代表がロスチャイルドであり、ソ連に入り込んだスパイの代表が、雑誌「フォーブス」のフォーブス一族である(注1)。
そして、この秘儀の「収集・分析・分類」に当ったのが、ロスチャイルドの盟友=米国中央銀行FRBの創立者ウォーバーグ一族である。その活動は、著名な美術史家アビ・ヴァールブルク(ウォーバーグ)に印されている。ウォーバーグは、本書の著者ウィントの第二の師匠である(注2)。
*注1・・・この対ロシア諜報活動によって、フォーブス一族には根強くロシア復活・ロシア防衛を待望するグループが出現し、そのリアクションとして反米主義を強硬に主張する結果になる。日本で「評論家」として活動する元フォーブス・アジア太平洋支局長等が、その代表例である。
*注2・・・E・H・ゴンブリッチ 「アビ・ヴァールブルク伝」 晶文社
posted by NS at 15:37