副田本道の「平和維新」

私の夢:「平和維新」を世界の共通語にすること。

tora様の真摯な対応に感謝します

2009-11-27 07:15:20 | Weblog
入口は阿修羅。一粒万倍日。来訪者様に感謝。
ブログ「株式日記と経済展望」の紹介です。TORA様に感謝。

tora様の真摯な対応に感謝します。
読んでいて気持ち良かったです。
同じような投稿があると思います。
tora様、同じような投稿がありましたら、再度真摯に正面から対応してください。

紹介はここから。
TORA氏の主張は過去・現在・未来の何れに置いても存在しない事象であり、
思い込みと妄想から来る完全な捏造であり、口走るべきではありませんでした
2009年11月26日 木曜日

◆良く知らない分野で知ったかぶりをする人間の大失敗 11月26日 週刊オブイエクト

そして一方こちらは「東葛人的視点」とは逆に、スパコン仕分けに批判的な立場から記事を書いて、最終的に意味不明な事を口走ってしまった例です。

NECも日立も、スパコンを止めてしまった。一番喜ぶのは米国メーカーである。 - 株式日記と経済展望

蓮舫参院議員が中国のスパイだからではないかと言う意見もありますが、そうだとすればスーパーコンピューターを戦艦大和だという池田信夫氏もアメリカのスパイなのだろうか? 戦艦大和は蒸気タービンエンジンでジーゼルエンジンではなかった。だからアメリカ(ドイツのに訂正)の新鋭戦艦はジーゼルエンジンで速力も速くて航続距離も長かった。だから大和は作られたとたんに旧式化して戦争では使いものにならなかった。当時のエリート海軍技官も蒸気タービンからジーゼルへの時代の流れが読めなかったのだ。

・・・誰がスパイなのかは知りませんが、TORA氏、貴方の主張は完全に出鱈目な捏造です。日本の戦艦「大和」と同時期以降に建造されたアメリカの戦艦(ノースカロライナ級、サウスダコタ級、アイオワ級)は、全て「大和」と同じく蒸気タービン機関です。世界的な技術の流れとして「蒸気タービンからディーゼルへ」などというものはありません。

当時の各国の戦艦は殆ど全て蒸気タービンであり、ディーゼル機関はドイツがポケット戦艦ドイッチュラント級に採用したのが例外的にあるくらいで、これも次に建造したシャルンホルスト級巡洋戦艦やビスマルク級戦艦では蒸気タービン機関に戻っています。ドイツのZ計画ではO級巡洋戦艦やH級大型戦艦にディーゼル機関を採用する計画もありましたが、全て中止されました。「大和」級も最初はディーゼル機関を採用する予定でしたが、他の艦で試験的に搭載されたディーゼル機関の不具合が続発して、採用を見合わせています。なおドイッチュラント級は公試運転で28ノット、実用上は26ノットを発揮しましたが、大和級は公試運転で29ノット、実用上は27ノットを発揮しています。当時のディーゼル機関は高速力を発揮するには蒸気タービン機関よりも劣っていました。

軍艦でディーゼル機関が主流だったのは潜水艦ぐらいです。これは蒸気タービンが始動に時間が掛かるのと給排気に大きな煙突が必要な為で、イギリスのK級潜水艦が蒸気タービンを採用した(フィッシャー提督の発案)以外は、潜水艦は殆どディーゼル機関でした。

結局、戦艦や空母などの大型戦闘艦にディーゼル機関が採用されるような時代の流れは来ませんでした。ディーゼル機関の性能と信頼性が高まった時には、戦艦は過去の遺物と成り果てて、空母は蒸気カタパルトを運用する都合上、蒸気タービン機関(原子力機関も蒸気タービンを回す点では同じ)でなければなりませんでした。そしてその間にガスタービン機関が発達し、現在の水上戦闘艦の主流はガスタービンへという流れになっています。潜水艦についても、イギリスのBMT社がガスタービン機関を採用するSSGT
(Ship Submersible Gas Turbine)
という提案を行っており、低速の輸送艦にディーゼル機関を採用する以外では、軒並みガスタービン化の波が押し寄せています。空母についても、スキージャンプや電磁カタパルトを用いて蒸気カタパルトを使わないのであれば、蒸気タービン機関である必要が特に無く、事実イギリスの新型空母は6万トン級の大型艦ですがガスタービン機関を採用しています。

今後もし高速大型戦闘艦にディーゼル機関が採用される事があったとしても、例外的なものに止まり、ディーゼル機関が主流となるような流れにはならないでしょう。TORA氏の主張は過去・現在・未来の何れに置いても存在しない事象であり、思い込みと妄想から来る完全な捏造であり、口走るべきではありませんでした。


(私のコメント)
調べてみましたら確かにアイオワ級の戦艦は蒸気タービン機関でした。戦艦大和が27ノットしか出ないのは事実であり、アイオワ級の戦艦が33ノットも出るので、てっきりジーゼルエンジンだと勘違いしていました。戦艦大和は池田信夫氏が例えに出していたので船舶エンジンに例えてみたのですが、アメリカの新鋭戦艦が33ノットも出るのに戦艦大和が27ノットでは、実際に戦艦同士の海戦が行われた場合不利になったら逃げられてしまう。

ドイツのポケット戦艦が大西洋を単独行動で作戦が出来たのもジーゼルエンジンの長い航続距離があったからであり、戦艦大和が7200海里しか航続距離が無いのにドイツのポケット戦艦は20,000海里もの航続距離がある。だから大西洋を縦横無尽に通商破壊作戦が出来ましたが、戦艦大和は空母機動部隊に随行するには速度不足であり、単独行動で通商破壊作戦も出来なかった。

アメリカの空母機動部隊が何重もの防御ラインを敷くことが出来たのも33ノットの快速戦艦だったからであり、大和や長門や武蔵は出来た当初から使いものにならない戦艦だった。海軍は艦隊決戦を夢見ていたのでしょうが、空母機動部隊と随行できるような快足戦艦にすべきだった。だから戦艦大和は根本的な設計思想が時代遅れだったのだ。

最近になって海上自衛隊の護衛艦はジーゼルエンジンやガスタービンが主流になりましたが、ジーゼルエンジンの航続距離と高性能なガスタービンを折衷させている。だから蒸気タービンからジーゼルへの流れと言う意味では間違いではないのですが、ドイツのポケット戦艦とアメリカの新鋭戦艦とを間違えたのは私として恥ずかしい。

しかし大和がジーゼルエンジンを断念したのは確かであり、重装甲で蒸気タービンでは設計の段階から時代錯誤だった。航続距離をとるならばジーゼル戦艦を作るべきだったし、高速戦艦を作るのならば軽量にすべきだった。重装甲で鈍足の不沈艦は米機動部隊の攻撃目標になるだけであり十数発の魚雷を食らって武蔵も大和も沈んでしまった。池田信夫氏がスーパーコンピューターを戦艦大和に例えたのは時代の流れから外れていると言う意味であり、スパコンもベクター型からスカラー型になっているのに、公共事業式に折衷型のスパコンを作ろうとしていた。

民間の船舶を見れば熱効率が優れたジーゼルエンジンが主流になり、蒸気タービンからジーゼルへの流れは常識だ。高速大型戦闘艦にディーゼル機関が採用される事は結果的にありませんでしたが、JFS氏に「思い込みと妄想から来る完全な捏造であり、口走るべきではありませんでした」と書かれるほど見当はずれでもないと思うのですが、戦艦大和もジーゼルエンジンが完成して改良が続けられていたら、護衛艦の「くらま」も蒸気タービンではなくジーゼルが使われていただろう。

軍艦では経済性よりも性能が重要視されるからガスタービンが主流になりますが、民間の船舶は燃費で低回転型ジーゼルエンジンが主流であり巨大タンカーですら経済性が優れたジーゼルエンジンが使われている。だから大型戦闘艦に関しては結果的にジーゼルは主流にならなかった。しかし民間船舶に関してはジーゼルが主流になりJFS氏が怒り狂うほどのデタラメを言っているつもりは無い。もしドイツのH級大型戦艦が出来ていたら、私が言っていた事の方が正しかったかもしれない。


◆H(39)・H44プロジェクト(BB)未完成

 この「Z計画」の主力艦として設計されたのが「H」級戦艦6隻であった。Hという略号は、第一次大戦以降の主力艦にアルファベット順を振っていたからで、A~Cが「ドイッチェラント」級(ポケット戦艦または装甲艦、後に重巡とされた)、D、Eが「シャルンホルスト」級、F、Gが「ビスマルク」級であり「H」級は「ビスマルク」級の次に計画された戦艦となる。「H」級の基本的デザインは「ビスマルク」級にそっくりであった。ただし、主砲を38センチから40.6センチに大型化したのに伴って船体も拡大している。
 特徴的なのは機関部で、「ビスマルク」級が蒸気タービンだったのに対し、ディーゼル3軸と大型艦でありながらディーゼル機関としている。3軸推進というのは、世界的には珍しい配置だが前述の通りドイツでは伝統的な配置で、巡航時は中央一軸を動かすだけで済むからであった。
 ディーゼル機関の採用は、航続距離を延ばすためのものである。ディーゼル機関は蒸気タービン機関に比べて燃費が良く、航続距離を延ばすことが可能で、先に建造されたポケット戦艦では20,000海里という長大な航続力を得ている。これは通商破壊艦として非常に有利な事だが、ポケット戦艦に搭載された初期段階の大出力ディーゼル機関は、振動が激しいという欠点が有った。そのため、つづいて建造された「シャルンホルスト」級・「ビスマルク」級では、航続距離を犠牲にして蒸気タービン機関を採用している。
 日本でもポケット戦艦に影響されてディーゼル艦を開発したが、どの艦も不調だった。一時はディーゼル機関の併用も検討された「大和」級も、全機関蒸気タービンとされている。しかし、「H」級用に改良されたMZ65/95型ディーゼル機関は、こうした欠点を克服した新型機関で、直列9気筒13,750馬力、1軸当たりに4基を配置55,000馬力/1軸、3軸合計165,000馬力の大出力を得た「H」級は、max30ノット、巡航19ノット(中央軸のみ駆動)で19,200海里という航続距離を発揮し、艦隊決戦にも通商破壊にも向く万能艦であった。


(私のコメント)
日本海軍には通商破壊作戦と言う概念が無く、潜水艦部隊ですら通商破壊作戦を行う事は少なかった。空母機動部隊がアメリカの機動部隊に比べて脆弱だったのも護衛艦隊が弱体だったからですが、戦艦大和がアメリカのアイオワ級の高速戦艦だったら機動部隊の護衛も出来ただろう。これは結果論であり戦艦大和は使い道がなく最後は特攻作戦に使われた。

戦艦大和とピラミッドと万里の長城はムダの代名詞になりましたが、戦艦大和は、ドイツの「H」級用に改良されたMZ65/95型ディーゼル機関を日本が作る事が出来ていれば、max30ノット、巡航19ノット(中央軸のみ駆動)で19,200海里という航続距離を発揮し、艦隊決戦にも通商破壊にも向く万能艦として活躍できただろう。たとえ大和が沈んでもジーゼルエンジン技術が残って戦後の船舶エンジンの主流技術になったはずだ。
紹介はここまで。