ゆらゆら荘にて

このごろ読んだ面白い本

「父・堀内誠一が居る家 パリの日々」 堀内花子

2024-05-20 | 読書日記

手帳を開いて
今日のページにシールを貼るところから
1日が始まります。
今月は「ぐるんぱのようちえん」シール。
堀内誠一さんの絵本です。

「父・堀内誠一が居る家 パリの日々」(堀内花子著 2024年2月 カノア 139p)を読みました。



雑誌「anan」のディレクターを辞めて
(生活のために14才から働いていた)
堀内誠一は
一家でパリに渡る。
仕事は絵本のみ。
決して豊かな暮らしではない。
中学生だった娘の花子さん
小学生だった紅子(もみこ)さん
の「言葉の分からない」学校生活も
なかなか大変だった。

しかし生活は豪華だった。
「人」豪華なのだ。

パリのアパートの部屋に同居していたのは小暮ひでこ・徹夫妻
旅のついでに立ち寄ったのは谷川俊太郎
安野光雅
石井桃子
瀬田貞二
澁澤龍彦
……

見たい映画があると
原稿用紙の裏にポスターを描いて部屋の壁に貼って
皆で見に行った

パリで見たものは
すぐに絵に描いて
航空便で送っていた
(石井桃子、瀬田貞二、澁澤龍彦などに)

漫画が好きな紅子さんのリクエストで
「オルフェウスの窓」「ポーの一族」の舞台を見に行った

日本でも
奈良原一高が
「これをしのぐ素敵な写真の雑誌を
日本では知らない」
と言った堀内誠一編集の写真誌「ロッコール」の編集室

岸田衿子と行ったインド旅行
……


小さな箱を開けたら
贅沢なチョコレートがぎっしり詰まっていた
そんな本です

(出版社も素敵)

 

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