雄勝町の半島北部、丈の低い草木に覆われた、海岸砂丘の一角で見つけた
ヤブサンザシです。掌状の可愛い葉で気付きました。
前述したナミキソウが自生していたのと同じ砂丘で、ナミキソウよりは高い場所に
小藪をなしていました。周辺に4~5株はありましたね。
内陸の丘陵地で見たことはありませんから、宮城県内では沿岸部に偏って自生して
居るのかも知れません。数年前、南三陸町歌津地区の半島部で、畑脇の藪で赤く色
付いた実を見たことがあります。
二枚とも2016.7.31撮影
和名の由来は、ヤブに生え、果実がバラ科のサンザシに似ていることから。
サンザシは中国原産の低木で、果実に薬効があるため江戸時代に移入されたようです。
ヤブサンザシは希少種で、多くの都府県で絶滅危惧種に指定しているようです。
幸い実生や挿木、取木が可能とのことで、現在では庭木や盆栽用として人気があり、
種苗業者等が栽培や増殖に取り組んでいるとのこと。
秋には赤くて美しい実がなるので、特に実物盆栽として人気があるようです。
2016.7.31撮影
スグリ科スグリ属の落葉広葉樹で、樹高1mほどの低木。雌雄異株。
本州~九州に分布し、山野の林縁や、明るい二次林などに稀に自生する。
樹形は株立で、若枝は灰白色。幹の樹皮は縦にはがれ落ちて、紫褐色となる。
葉は互生し、葉身は掌状で3~5浅裂、長さ2~6cm、幅2.5~6cm。
基部は切形または浅い心形。裂片のふちには欠刻状の鈍い鋸歯がある。
質は草質で薄く、両面とも短い軟毛がある。葉柄は長さ2~3.5cm。
花期は4~5月、前年枝の葉腋に黄緑色の小さな花が1~数個束生する。
花弁はへら形で、ごく小さく、直立する。萼片は長さ2.5mmほどで反り返る。
雄しべは5個、花糸は短く、葯は萼筒に直接付いているように見える。
雌花には雄しべがあるが、退化して小さい。花柱は短く、柱頭は2裂して皿状になる。
果実は液果、直径7~8mmの球形で、10~11月に紅熟する。
種子は長さ3.5mmほどの楕円形。
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