読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

廣嶋玲子著「送り人の娘」

2010-04-23 | は行
古代ファンタジー小説。
額に目の刺青を持つ少女・伊予は、死んだ人の魂を黄泉に届ける力を持つ「送り人」として育てられた。
平穏に育ての祖母と暮らしていたある日、伊予は死んだ狼を甦らせてしまう。
そのことがこの国の覇王・猛日王の知るところとなり、兼ねてより永遠の命を授けてくれる者を求めていた王から狙われることに。
そんな彼女を救ったのは、命を助けた狼の闇真だった。絆だけを頼りに、少女と狼の冒険が始まる。
古代神話の時代を縦横無尽に駈けて語る、愛とは、許しとは、生きることとは?
挿入された美麗なイラストが良い、カラーだっらもっといいのに。
桐生夏生の「女神記」や酒井賢一の「陋巷に在り・・冥の巻・眩の巻」を思い出した。
『・・・誰かを許せないのは苦しいことです。憎しみや怒りをずっと抱き続けることは、初めは心地よくとも、その重みに耐え切れず、それでも捨てきれることができず・・・』(288P)
神と人間の和風ファンタジーでした。

2010年2月角川書店刊

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