昨日受験生のお母さまと面談をしました。あらかじめ資料として頂いていた他塾の模擬試験を見てがっかりしました。お子様の成績ではなく、合判テストの分析プログラムについてです。
模擬試験の名前はAB合判テスト。もう30年も前のことになりますが、TAPで教務全体を任されていた時に私がプログラムを作った合判テストです。1つのテストの各問について、Aタイプ(知識・処理)Bタイプ(思考・記述)の2つのタイプの比重をポイント化して、得点に応じてAタイプBタイプのそれぞれの比重をかけて合計を出し、タイプごとの成績を測るというものでした。運営するにあたってまず比重ポイントの分析が大変でしたが、問われている力を把握する意味で作問者にとっては勉強になり、作問の狙いがつかめました。
ところが昨日診た模試の分析は、全部の設問に対してタイプの比重は無く、問題をはじめからAタイプBイプと区分けしてそれぞれの得点を診るというものです。ずいぶん簡略されたものです。得点しやすい設問でもBタイプの力が要求されるものも少なくありません。その逆もあります。子どもの力を細かく分析する合判テストなのに、30年前より退化していることに驚いたわけです。無いよりかは良いのかもしれませんが、生みの親としてはなんとも不安を感じました。AかBかではなく、AもBも当然あり得ます。