以前にも記載し、保護者会や面談でもお話しする内容です。10月11月のこの時期、受験生はリズムを崩しやすいのですが、その最大要因が過去問です。過去の受験生の様子を分析してみると、過去問が解けなくて自信とやる気をなくしリズムを崩すケースと、過去問の量に負けてリズムを崩すケースとに分かれます。重症なのは両方によるケースで多くがこれです。
受験校にもよりますが、偏差値(四谷)70以上の難関中は過去問演習よりも、傾向に合わせた新作問題を初見でいかに自力解決していくか、の演習が優先されます。70未満の学校であれば類似した問題が出題されるので過去問演習を繰り返しやる必要があります。20年前はどの学校も繰り返しやる必要がありましたが、近年は難関中の過去問演習をする目的の意味合いが変化しています。
さて、リズムを崩さない対策ですが、前者は極めて単純です。演習実施時期に応じて合格ラインを下げる。具体的には11月は合格最低ラインの80%、12月は90%、1月は100%でOKです。その割合をかけても厳しい場合は併願校を見直してください。後者は過去問を解く日を1月いっぱいまでのカレンダーに記入し、決めた日以外は解かない。2月1日まで後約12週間です。4科目の過去問演習日は難関校であと15回、難関校以外であと25回くらいでしょう。あとの日は宿題課題と計算漢字、過去問とテストのつまずきの確認(覚えていないものは覚える、解けなかった問題は自力で解けるよう仕上げる)をすべきです。特に算数は過去問をたくさん解いたからと言って実力は思うほど上がりません。知識はそれなりに身になりますが、思考学習はいかに理解して自分のものにしていくか、量より質がポイントです。
この時期体調管理と合わせて学習する内容バランスの調整をはかりましょう。