メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『メランコリア』(2011)

2013-09-17 19:18:28 | 映画
『メランコリア』(2011)
デンマーク・スウェーデン・フランス・ドイツ 135分
監督・脚本:ラース・フォン・トリアー
出演:キルスティン・ダンスト、シャルロット・ゲンズブール、キーファー・サザーランド、
シャーロット・ランプリング、ジョン・ハート、ウド・キアー ほか

劇場で観たメモはこちら。

ずぅっと、DVD化したらもう一度観たいと思ってたけど、なかなかレンタル屋で探しても見当たらず、
あっても、まだ新作扱いだろうなと待っていたら、もうこれ観てから1年以上経ってたんだ/驚
ゲオで聞いたら、SFコーナーにひっそりと置いてあった。その他の作品と混ざってること自体、不自然。

ストーリーは前回あらましを書いたから、そちらを参照のこと。
2回目観ても、やっぱり深い感動で涙が出る。

これほど叙情的で美しい映像を近年観たことがない。
ハートマークを描いた大きな紙風船を夜空にあげる幻想的なシーンとか。
バックに流れる荘厳なワーグナーの♪トリスタンとイゾルデ も一層盛り上げる。


作品中に出てくるブリューゲルの「雪中の狩人」

美しい花嫁姿、廃人のようになった姿、星の接近とともに、
まるでそこからエネルギーを得ているかのように冷静に復活していく
ジャスティンの変わっていく様子が凄い。

「じゃあ、レオはどこで成長したらいいの?」

この母親のセリフが耳に残る。まさに無償の愛。
でも、今作には2つ誤りがある。
1つは、生命が今生の1回ぽっきりで終わってしまうということ、
もう1つは、地球以外に生命はいないということ。
これは宗教の違いか?

「地球の生命は邪悪よ(evil)」
ってセリフも原罪を思わせる。
もし、なにかが「悪い」というなら、私たちがあらゆる手を尽くして地球の自然を破壊しているということ。
それを続けたら、ひょっとしたらこんな結末のヴァージョンを体験することにもなりかねない。

また劇場でかかることがあればぜひ観てみたい。
世界の終末を描いているのに、絶望感より穏やかな気持ちになるのはなぜだろう?




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