メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

2018イタリア・ボローニャ国際絵本原画展@成増アートギャラリー(2018.7.18)

2018-07-19 10:33:47 | アート&イベント
2018イタリア・ボローニャ国際絵本原画展@成増アートギャラリー

外は、朦朧とする暑さ
体感的には40度超え コンクリートの照り返しとか死を感じる
でも、せっかく出かけてきたから、毎年楽しみにしている「ボローニャ展」を観に行ってきた



毎年、板橋美術館で開催するが、今年は大規模な改装のため、
今年は「成増アートギャラリー」で開かれた



以前も板橋で開催されていた時に一度入ったことがあって
その時は小さなスペースだったから、今回もそれなりの縮小版かなと思っていたら
奥のほうまでけっこう広いことが分かった

世界の絵本展@成増アートギャラリー



入ってすぐが受付とミュージアムショップ(絵本、カタログ、ポストカードくらい)
第1展示室、第2展示室があり、第2展示室のほうが奥行きがあって
いろいろ仕切って、カラフルなイスに座って、ゆっくり絵本が読める





この暑さの中、飲食禁止だと脱水症状になるから、水分くらいは許して欲しいなあ
ロッカーもないから、スタッフさんが預かってくれて、別室に入れて、番号札を渡された
中の冷房も控え目で、1~2時間観ているうちに汗はひいたけど、最初は汗だく状態

目録をもらって、今回もじっくり観ながら、鉛筆で気になった作家さんをメモ
日本人の作品もたくさんあってスゴイなあ!



「都会のなかの野生」ダヴィデ・ボナッツィ



インタビューの中で「現代は野生に触れる機会がない それをユーモアを混ぜて表現してみた」と言っていた


「ネコたちのある1日」フランシスコ・クニャ



私が児童書、絵本が好きなのは、動物、ゆるいキャラがたくさん出てくるから
この黒猫さんも、いろいろイタズラして、飼い主は悲鳴をあげているw


「カピバラの生活」ミケーラ・ファッブリ
もうすでに出版されていて、絵本を見たら、ストーリーも面白い
「私はカピバラです 大きなネズミなんですよ」という自己紹介から
のんびりするのが好きだったり、水遊びが好きだったり、他の動物ともすぐ仲良しになれたり
カピバラさんの特徴をそのまま捉えていて、思わず笑顔になる

でも、審査の時は、1人の女性がとても推していたのに、周りの反応は最初は薄めだったそうw


「かあさんクジラ」サラ・グエッタ・ルスコーニ
画面いっぱいに描かれたクジラ、青色もキレイ


・「やさしい雌鶏」ダニエラ・パレスキ
イタリアの近所にいそうな丸々太ったおばさんと、彼女が大好きな雌鶏のシンプルな絵が可愛い
お風呂場にも入ってくるし、お散歩も一緒にするし、「彼女はとてもいい雌鶏でした」
て最後過去形なのが気になったんだけど・・・


「ロリス」シモーネ・レア
スローロリスさんまで絵本に登場! 森の中でゆっくり木登りする様子、デッカイ目が可愛い


「よあけ」酒井りか



インタビューでは「インドに2日間ほど滞在した時の印象が忘れられなくて、描いてみた」そう


「ヘンテコ猫を探しに旅をする、姉弟の話。」佐藤文音





ふっくらボディで母性を感じるにゃんこが、気球になったり、家になったり、
ネモ船長の潜水艦のように大ダコにからまれたりしているエキセントリックさがステキ
日本の猫ブームが絵本にもキテるか!?


「昔話のファイブ太郎」澤田久奈
金太郎、浦島太郎、桃太郎までは分かるけど「力太郎」「雪太郎」は知らないから気になった


「カバ」ドゥー・ジャーウェイ
野生のカバが捕まって、動物園に入れられる
他にもキリンとかが檻からクビが長く出ちゃうくらい狭くて、悲しくなる
こうしたメッセージ性も必要

「リノカット」
毎回、素材や、技法も気になる

PCで描かれたものも多いけれども、手で描いたのと同じ質感、温かみが出る作品も多くていつも驚く
コラージュ、混合も多い


「長い旅」イッサ・ワタナベ
くっきりした動物の絵 いっしょにいるのはガイコツ頭の少女? 森で出会って、お別れを言うまでの話



【ドキュメンタリー映像(約25分)】

審査員が相当数から選び出す過程、表彰式で喜ぶアーティストの姿、その後のインタビューで
どう作り出したか、発想、出版社から声をかけられたか、などの質問に答える様子が興味深い

選者の中に1人だけ20代くらいに見える青年がいた
他は年配の男性と、女性2人くらい


●2018年1月に審査が行われた
国籍の違う審査員が、70カ国、3000点の中から、たった3日間で77点の入選作を選ぶって/驚
条件は5枚でストーリーがあること

審査員女性:
最初の1日目の絞込みは早く済んだけれども、2、3日目が難しかった
それぞれ好みがあるから、私はこれがいいと言っても、「なぜそんなのがいいの?」と言われたり、
逆に「これがいい」と言われたものが、私には理解できなかったり
でも、コミュニケーションを重ねるうちにだんだんそれぞれの好みが分かってきた


「春のブックフェア」



毎年恒例のイベント 選ばれた作品の公開、表彰式ほか、世界中の出版社とアーティストが集い
企画、アイデアの交換が行われる 持ち込みで来る人も多い

入選者には出版社から声がかかり、そこからまた検討を重ねて本にしていく

日本人女性イラストレーター:
「一般的にモノクロは児童書ではウケない」と言われたけれども、私の作品を選んでくれて本当に嬉しい
イギリス、フランスなどの出版社から声をかけられた

何度も応募して、数回目でやっと入選した日本人女性もいた

外国人女性イラストレーター:
(色遣いが美しいと言われて)講義の課題が出て、「嫌いな色を使って描くように」と言われて
私はピンクが嫌いだったが、青と組み合わせることで、うまくマッチして、今では好きになりましたw


miyauni(男女の日本人ユニット)

審査員女性:
シンプルな森の絵の上に、カメレオンの形に型抜きした紙をあてると、
いろんな色に変わる仕掛けが面白い 何時間だって遊べるわ


それぞれの出版社の色があったり、売れ筋があったりして、
絵が上手いだけじゃ通らないビジネスの世界も垣間見れた

同じ出版社の男性と3冊目を出す日本人男性もいた 山田和明さん「カノンとタクト」

出版社の男性:
ブックフェアで呼び止められて「作品を見てくれ」と言われて見たらとても良かった それからもう3冊目さw

外国人男性:
スマホで本も読める時代になり、これからなぜ“紙の絵本”が必要かを考える必要がある


同感 「絵本」といっても、ただ単純な面白さだけのものが増えていると言っていたのは宮さんだっけ?
本当に心が豊かになる絵本が、これからもどんどん創られて、世界中の子どもたち、大人たちにも届きますように/祈



<その他拾ってきたチラシ等>

 

 





【ブログ内関連記事】

2017 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展@板橋区立美術館(2017.7.9)

世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦@板橋区立美術館(2017.12.23)



追。
朝、ポストで見つけた、長野の友だちからの暑中見舞いのカードも可愛い! ありがとううううう!
私もちょうど書こうと思っていたから、早く出そうっと






コメント    この記事についてブログを書く
« topics~「子宮腺筋症」@あ... | トップ | toics~フィギュア=ソチ五輪... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。