2019年初版
2020年第6刷
どこでこの本を知ったのか、もう思い出せない
向田邦子さん原作
私がドラマで大好きな角田光代さんが文章を書いている
すごい組み合わせ/驚
原作は戦争時代の向田さんの家族との思い出を綴ったエッセイ『眠る盃』1979年 講談社
小さな妹は向田さんの一番下の妹・和子さんのこと
絵の中のたんぽぽは小さな妹を象徴しているそう
向田邦子さんは名前は知っているけれども
エッセイってほとんど読まないので
著書を読んだことがない
飛行機事故で亡くなっているのが気になった
原作 向田邦子
1929年生まれ 脚本家、エッセイスト、小説家
テレビ番組『寺内貫太郎一家』など数多くの脚本を執筆
1981年8月22日飛行機事故で死去
角田光代
1967年生まれ 小説家
2007年『八日目の蝉』など受賞多数
大の向田邦子ファンとして知られる
西加奈子
1977年生まれ 小説家
イラン・テヘラン生まれ
エジプト・カイロ、大阪府育ち
『サラバ!』で直木賞受賞
自著の装丁や個展開催などで評価が高い
本書は第1回「親子で読んでほしい絵本大賞」の大賞受賞作品
戦争時代のどんよりとした暗い話だったら
今の私のメンタル的にちょっと無理かもと思ったけれども
家族の話を淡々と描いていて感動する1冊
【内容抜粋メモ】
私の家族は6人
厳しいお父さん
いつも静かなお母さん
私が一番上の子供で
弟、大きな妹、小さな妹がいる
戦争が激しくなり
家や家族を亡くす人も増えて
大勢の子供達が疎開した
大きな妹は前の年に疎開した
小さな妹はまだ小さすぎて家族と一緒に暮らしていたが
とうとう疎開させることになった
お母さんはたくさんの肌着を縫って
一枚一枚に名札を縫い付ける
お父さんはたくさんのはがきに宛名を書いて
まだ字が書けない妹に
元気な日は丸を書いて
毎日1枚ずつポストに入れなさいと言って渡す
妹は遠足にでも行くように嬉しそうに出発した
一週間後、初めてのハガキには
大きな赤い鉛筆の○ が書かれて届いて安心する
ところが翌日から丸が急に小さくなり
どんどん小さくなっていく
ある時ついにバツになり
ハガキが来なくなってしまう
お母さんが迎えに行くと
ひどい風邪をひいて狭い部屋に寝かされていた
帰ってくる日
なんとか笑って欲しいという思いで
庭にあるかぼちゃを全部もいで部屋に並べた
夜遅く、ようやく帰ってきた妹を抱きしめて
いつも恐いお父さんは声を上げて泣いた
ますます小さくなってしまった妹を抱きしめて
その後まもなく戦争は終わり
私も妹も大きくなった
あの時の字のない葉書は
どこにしまわれたのか
一度も見ていません
2020年第6刷
どこでこの本を知ったのか、もう思い出せない
向田邦子さん原作
私がドラマで大好きな角田光代さんが文章を書いている
すごい組み合わせ/驚
原作は戦争時代の向田さんの家族との思い出を綴ったエッセイ『眠る盃』1979年 講談社
小さな妹は向田さんの一番下の妹・和子さんのこと
絵の中のたんぽぽは小さな妹を象徴しているそう
向田邦子さんは名前は知っているけれども
エッセイってほとんど読まないので
著書を読んだことがない
飛行機事故で亡くなっているのが気になった
原作 向田邦子
1929年生まれ 脚本家、エッセイスト、小説家
テレビ番組『寺内貫太郎一家』など数多くの脚本を執筆
1981年8月22日飛行機事故で死去
角田光代
1967年生まれ 小説家
2007年『八日目の蝉』など受賞多数
大の向田邦子ファンとして知られる
西加奈子
1977年生まれ 小説家
イラン・テヘラン生まれ
エジプト・カイロ、大阪府育ち
『サラバ!』で直木賞受賞
自著の装丁や個展開催などで評価が高い
本書は第1回「親子で読んでほしい絵本大賞」の大賞受賞作品
戦争時代のどんよりとした暗い話だったら
今の私のメンタル的にちょっと無理かもと思ったけれども
家族の話を淡々と描いていて感動する1冊
【内容抜粋メモ】
私の家族は6人
厳しいお父さん
いつも静かなお母さん
私が一番上の子供で
弟、大きな妹、小さな妹がいる
戦争が激しくなり
家や家族を亡くす人も増えて
大勢の子供達が疎開した
大きな妹は前の年に疎開した
小さな妹はまだ小さすぎて家族と一緒に暮らしていたが
とうとう疎開させることになった
お母さんはたくさんの肌着を縫って
一枚一枚に名札を縫い付ける
お父さんはたくさんのはがきに宛名を書いて
まだ字が書けない妹に
元気な日は丸を書いて
毎日1枚ずつポストに入れなさいと言って渡す
妹は遠足にでも行くように嬉しそうに出発した
一週間後、初めてのハガキには
大きな赤い鉛筆の○ が書かれて届いて安心する
ところが翌日から丸が急に小さくなり
どんどん小さくなっていく
ある時ついにバツになり
ハガキが来なくなってしまう
お母さんが迎えに行くと
ひどい風邪をひいて狭い部屋に寝かされていた
帰ってくる日
なんとか笑って欲しいという思いで
庭にあるかぼちゃを全部もいで部屋に並べた
夜遅く、ようやく帰ってきた妹を抱きしめて
いつも恐いお父さんは声を上げて泣いた
ますます小さくなってしまった妹を抱きしめて
その後まもなく戦争は終わり
私も妹も大きくなった
あの時の字のない葉書は
どこにしまわれたのか
一度も見ていません