■総合的な学習に役立つ心・からだ・生命を考える本2『心のバランスとストレス』(金の星社)
鈴木基司/監修 鳥飼新市/文
【内容抜粋メモ】
ヒトはとても無力な状態で生まれるため、世話をしてもらうことで育ち、まず「依存」することを覚える。
幼児期になると、社会の「ルール」を身につけ「自立」する。
その「依存」と「自立」の間には葛藤が生まれやすく、とくに子どもの頃は大きなストレスになり、体や行動問題となって現れることもある。
●ストレッサーとストレス反応
「ストレスとは?」
環境の刺激によって起こる体やココロの反応のこと。
カナダのセリエ博士が生理学で初めて使った。
・環境の刺激は2つある~「快い刺激(快ストレス源)」と「不快な刺激(不快ストレス源)」
変調の原因は「不快な刺激」が原因。不安、緊張、興奮をおこし、心身が打ち勝とうとする
すべてのヒトがストレスを感じない環境をつくることはムリ。
それぞれストレス反応が異なり、状況やヒトによって違うから。
体力的・精神的にも成長途中の子どものほうが抵抗力が弱く、ストレスがたまりやすい。
「テクノストレス」
コンピュータに関連するストレス。2種類ある。
「テクノ不安症」コンピュータ不適応症。
「テクノ依存」コンピュータにのめりこみ、人間嫌い、情緒が乏しくなる。
●ストレスの原因はいろいろ
現代では「人間関係」のストレスが増えている。
感じたこと、悩みなどをノートに書き出してみよう
●ほどよいストレスは成長のために必要
赤ちゃん時代は、母親はなんでもいうことをきいてくれる存在だが、
成長するにつれて「これはいけない」「ああしなさい」と、行動を規制・修正される。
「しつけ」は、子どもにとって初めて感じるストレス。
だが、社会の「ルール」を知ることは成長に必要。
初めての「集団生活」「未体験なこと」を乗り越えるエネルギーとなる「成長への課題」
それを急がされると、ココロのバランスを崩してしまう。
現代は、スピードが速い分、新しい過度なストレスを生んでいる。
●「いい子」の落とし穴~他人から認められない不安
欲求が満たされた時は、満足感・幸福感を味わう。
「不快な刺激」とは、思い通りにならない現実・経験。
もっとも深刻なのは、「他人から認められない不安」。
「いい子」は、いつも認められたいために、気持ちを抑えて、周りに合わせる。
その「いい子」が、「自分は認められていない」と不安を感じた時の落差の大きさは、言葉で言い表せないほど
「箱庭療法」を受けた成功例
●「いい子」の悪循環~自分の欲求はいつも後回し
「いい子」の特徴は、周りに言われる前に、自分の気持ちを犠牲にしてまでも、周りの期待に応えようとすること。
それを、察してもらえず、不満をためる。
時には、「いい子」でいようとする自分が情けなくなり、許せなくなる「悪循環」となる
他人にとって「いい子」でいることを気にするより、自分らしくしていることが、ヒトから認められる最大の方法だと知る必要がある。
●ストレスが原因で病気になる~腹痛・頭痛・めまいはココロの葛藤の危険信号
感情をコントロールする脳と、体のホルモン分泌などをコントロールする神経系は、密接に連携している。
例:緊張すると、ヒトの汗腺は開き「手に汗握る」状態になる
「心身症」
病院に行っても原因が分からないが、症状がある。
その人の弱い部分に影響が出るのが特徴。
「神経症」
不安な状態が長く続くと、自信をなくしたりして「神経症」になる。
Q:ストレスに強いヒト・弱いヒトはいるの?
A:統計的にみて、マイナス思考の人は、プラス思考の人より、ストレスに弱いといえる。
Q:ストレスは老化の原因になる?
A:ストレスを受けると、それに抵抗するアドレナリン等の副腎皮質ホルモンを分泌させる。
長くストレスを受けると、分泌能力が落ちる。
Q:「心身症」はどれくらいで治る?
A:人それぞれだが、一般的には年単位で考えたほうがよい。
早く治そうと焦らず、一生付き合うくらいの覚悟が必要な場合もある。
Q:ストレスに早く気づくポイントは?
A:今日あったことを詳しく日記に書くのは、いい方法
その出来事の意味、自分の行動を冷静に見直せて、それだけでストレス解消になることもある。
●過剰なストレスには死の危険もある
ストレスによる生体の抵抗力の変化
体は、神経・ホルモン等の内分泌、免疫機能をフル活動させてストレスに抵抗する。
ストレスが長引いたり、過剰だと、「疲憊期(ひはいき)」(疲れ果てる期間)となり、心身に変調が起こる。
●いろいろなストレス反応
●チェックリスト~内向型・発散型
ストレス反応は、性格によって表れ方が違う(チェックリストで計算したら内向型・発散型、どちらも同じ25点だった。アレ???
「内向型」
内にこもりやすい性格。ストレス反応も「ひきこもり」「無力感」。
内科医、児童精神科医等、専門家の診療を受けないと治すのは難しい。
過敏性腸症候群(はい、ありました
腸を刺激する冷たい飲み物を避け、よく眠り、疲れを充分にとる。
胃炎、十二指腸炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍
十二指腸の粘膜は、不安や緊張で血行が悪くなり、凹みができたりする。
最近は、小・中学生にも見られる。
薬、食事療法で治す。
周期性嘔吐症
吐き気をもよおしたら、深呼吸をしたり、新鮮な空気を入れると、多少落ち着く。繰り返す場合は病院に行く。
過換気症候群(過呼吸発作)
緊張して早く呼吸すると、血中の二酸化炭素が不足し、息切れ、手足の痺れ、硬直、めまい、頭痛など起こす。
吸うより、ゆっくり息を吐くようにする。紙袋に口をあてて、吐いた息を何度か吸う。
不眠症
眠れず、翌日ボーっとして、居眠りをする繰り返し
「これではいけない」と思うと、新しいストレスの原因になり、昼夜逆転した生活となる。
登校拒否(不登校)
理由はさまざま。自分でも整理できないことが多い。
学校に行けない自分がイヤになり、新たなストレスを生む。
じっくりと時間をかける。一人で悩まず、周囲に話し、専門家の助けを借りる。
ひきこもり
人間関係によって起こることが多い。すべて拒否したいココロの表れ。
自信喪失
内向型でもっとも心配なのは、自分を責めること。
そのうち無気力となり、自殺に追い込む場合もある。
「ストレス反応」は、ココロの「防衛機能」。例:遅刻の言い訳でウソをつく などなど
「発散型」
ある言葉や行動をキッカケにキレてしまう。他者への攻撃、夜遊び。
情緒不安定
突然、大声を出したり、泣き出したり、最近はその年齢が上がっている。
衝動的行為
「万引き」など、気づかないうちにやってしまう。
してはいけないと分かっていても、してしまうのは、心理的な圧迫や、逃走の1つ。
激しい反抗
ブレーキがきかず暴力ををともなう。集団的いじめにもつながる。
規制のきかない暴力
「家庭内暴力」「校内暴力」など。自分の気持ちをコントロールできない。
Q:「チック症」もストレスが原因?
「チック症」
緊張すると、唇を歪めたり、目をしばたいたり、瞼や頬を痙攣させたりするのが特徴。睡眠時は消える。
A:長引くようなら別の原因も考えられる。最近は、こうした「常同行為」を起こしやすい体質も注目されている。心療内科、小児科に相談。
Q:胃の調子が悪く、食欲がない。
A:ストレスがたまると、胃の粘膜が炎症を起こす。
Q:「円形脱毛症」が治らない。
A:皮膚科に通い改善しないなら、大元の原因のストレスが改善されていない。
Q:電車に乗ると息苦しくなる(パニ障じゃん
A:「不安神経症」の1つ。専門家と相談し、気長に治療を続ける必要がある。
Q:極端なダイエットをしている友だちがいる。
A:心理的キッカケから「強迫観念」となり「神経性食欲不振症(拒食症)」になることがある。
自信を持たせてあげる。精神療法など専門医にかかる。
Q:夜中に街へ出歩く友だちがいる。
A:深夜の街を徘徊するのは、夜眠れない発散型の症状。犯罪や非行への入り口になる危険性もある。
*************ココロのバランスを保つために
●忙しい子どもたち~大人の評価が子どもの未来を決めている
現代社会は、忙しさの中で、他人を思いやる気持ち、自己反省する余裕を失い、
人間関係が希薄になっていることがストレスを高めている。
塾通い、両親の期待などが、ココロの柔軟性、バランスを崩す。
家庭では常に親の目に曝され、自由に遊べる原っぱなどがなくなり、スポーツをするにも大人の目が光っている
大人の評価は、“大人にとって都合のいい子”に高いポイントをあげがち。
●ストレスに立ち向かうには
1.自分がストレッサーだと思う状況、人に対面した時に、自分の体やココロに、どんな変化が表れたか確かめる。
2.ストレスが起こる状況を避けたり、リラックスしたりするために、どんなことをができるか方法を考える。
●ストレスを早く解消するには
スポーツ(有酸素運動)
反動やはずみをつけない(この図、やってる
「有酸素運動」
酸素をたくさん取り入れながら、長時間続ける全身運動のこと。
水泳、サイクリング、ウォーキング、首・腕・肩のストレッチなど。
「無酸素運動」
酸素を取り入れずに、筋肉の瞬発力で行う運動。陸上の短距離走、重量挙げなど。
・趣味をもつ
ほかのことを忘れて、自分が集中できること。
・友だちとのお喋り
大声で笑うことは、ココロのバランスを保つのに有効
・ゆっくりお風呂に入る
ぬるいお湯に、ゆっくりと浸かる。
・ゆっくりと深呼吸
・自然に触れる
自然の中で過ごすことは、ココロを鍛える。
・なにか1つ特技をもつ
自分にも、なにか優れていることがあるんだという自信がつく。
・いろんな人と付き合う
気の合う友だちだけでなく、いろんな人と付き合うと、人の違った面が見えたり、
新しい考え方を知って、刺激を受け、ココロが豊かになり、新しい自分を発見することにもつながる。
・いろんな体験をしてみる
地域の活動などにも積極的に参加してみる。
NGOの民間ボランティアグループは、さまざまな場所のクリーンナップ活動をしている
・自分で物事を考える
ストレスは、ココロが「受け身」の時にたまることが多い。
欲求を抑えるのも「受け身」、誰かがそれを叶えてくれるのを待っている状態。
認められたいから、いいなりになってしまう。
結果、思い通りにならないと、ストレスがたまる。
・プラスに考える
『少女ポリアンナ』のように、なんでもプラスに受け止めることもできる。
・人生はいくらでも、やり直しがきく
人生経験の少ない子どもたちは、学校生活が、人生のすべてを決める重大事と思いがち。
志望校に入れなくても、長い人生から見ると小さいこと。
世の中には挫折した人はたくさんいる。それをバネに豊かな人生を送っている人も大勢いる。
たくさん本を読んだり、映画を観たり、いろんな人に会ったり、自分の視野を広げるのが大切。
Q:ストレスはなくせる?
A:前向きにストレスに立ち向かった時、ココロは弾力性に富み、抵抗力がつく。
Q:ストレスに耐えられなくなったらどうしたらいい?
A:一人で思い悩まず、早い時期に、信頼できる人に相談する。
悩みを話すだけでもスッキリするもの。また、人の悩みを聞くことも心を強くするには必要。
Q:ストレスに強くなる食事はある?
A:ストレスを受けるとたんぱく質、ビタミンCの消耗が激しくなると言われる。
牛乳、卵、豆腐、魚、肉、緑黄色野菜、柑橘類など(ほとんどじゃん
ただし、実際の効果はハッキリ分かっていない(アレ?
Q:手軽にできるリフレッシュ法は?
A:ぜひススメたいのは、家族で楽しく食事をとること。
東京の「児童相談所」:03-3208-1121
子ども110番 東京:03-3470-0110(月~土 午後5時~9時)
鈴木基司/監修 鳥飼新市/文
【内容抜粋メモ】
ヒトはとても無力な状態で生まれるため、世話をしてもらうことで育ち、まず「依存」することを覚える。
幼児期になると、社会の「ルール」を身につけ「自立」する。
その「依存」と「自立」の間には葛藤が生まれやすく、とくに子どもの頃は大きなストレスになり、体や行動問題となって現れることもある。
●ストレッサーとストレス反応
「ストレスとは?」
環境の刺激によって起こる体やココロの反応のこと。
カナダのセリエ博士が生理学で初めて使った。
・環境の刺激は2つある~「快い刺激(快ストレス源)」と「不快な刺激(不快ストレス源)」
変調の原因は「不快な刺激」が原因。不安、緊張、興奮をおこし、心身が打ち勝とうとする
すべてのヒトがストレスを感じない環境をつくることはムリ。
それぞれストレス反応が異なり、状況やヒトによって違うから。
体力的・精神的にも成長途中の子どものほうが抵抗力が弱く、ストレスがたまりやすい。
「テクノストレス」
コンピュータに関連するストレス。2種類ある。
「テクノ不安症」コンピュータ不適応症。
「テクノ依存」コンピュータにのめりこみ、人間嫌い、情緒が乏しくなる。
●ストレスの原因はいろいろ
現代では「人間関係」のストレスが増えている。
感じたこと、悩みなどをノートに書き出してみよう
●ほどよいストレスは成長のために必要
赤ちゃん時代は、母親はなんでもいうことをきいてくれる存在だが、
成長するにつれて「これはいけない」「ああしなさい」と、行動を規制・修正される。
「しつけ」は、子どもにとって初めて感じるストレス。
だが、社会の「ルール」を知ることは成長に必要。
初めての「集団生活」「未体験なこと」を乗り越えるエネルギーとなる「成長への課題」
それを急がされると、ココロのバランスを崩してしまう。
現代は、スピードが速い分、新しい過度なストレスを生んでいる。
●「いい子」の落とし穴~他人から認められない不安
欲求が満たされた時は、満足感・幸福感を味わう。
「不快な刺激」とは、思い通りにならない現実・経験。
もっとも深刻なのは、「他人から認められない不安」。
「いい子」は、いつも認められたいために、気持ちを抑えて、周りに合わせる。
その「いい子」が、「自分は認められていない」と不安を感じた時の落差の大きさは、言葉で言い表せないほど
「箱庭療法」を受けた成功例
●「いい子」の悪循環~自分の欲求はいつも後回し
「いい子」の特徴は、周りに言われる前に、自分の気持ちを犠牲にしてまでも、周りの期待に応えようとすること。
それを、察してもらえず、不満をためる。
時には、「いい子」でいようとする自分が情けなくなり、許せなくなる「悪循環」となる
他人にとって「いい子」でいることを気にするより、自分らしくしていることが、ヒトから認められる最大の方法だと知る必要がある。
●ストレスが原因で病気になる~腹痛・頭痛・めまいはココロの葛藤の危険信号
感情をコントロールする脳と、体のホルモン分泌などをコントロールする神経系は、密接に連携している。
例:緊張すると、ヒトの汗腺は開き「手に汗握る」状態になる
「心身症」
病院に行っても原因が分からないが、症状がある。
その人の弱い部分に影響が出るのが特徴。
「神経症」
不安な状態が長く続くと、自信をなくしたりして「神経症」になる。
Q:ストレスに強いヒト・弱いヒトはいるの?
A:統計的にみて、マイナス思考の人は、プラス思考の人より、ストレスに弱いといえる。
Q:ストレスは老化の原因になる?
A:ストレスを受けると、それに抵抗するアドレナリン等の副腎皮質ホルモンを分泌させる。
長くストレスを受けると、分泌能力が落ちる。
Q:「心身症」はどれくらいで治る?
A:人それぞれだが、一般的には年単位で考えたほうがよい。
早く治そうと焦らず、一生付き合うくらいの覚悟が必要な場合もある。
Q:ストレスに早く気づくポイントは?
A:今日あったことを詳しく日記に書くのは、いい方法
その出来事の意味、自分の行動を冷静に見直せて、それだけでストレス解消になることもある。
●過剰なストレスには死の危険もある
ストレスによる生体の抵抗力の変化
体は、神経・ホルモン等の内分泌、免疫機能をフル活動させてストレスに抵抗する。
ストレスが長引いたり、過剰だと、「疲憊期(ひはいき)」(疲れ果てる期間)となり、心身に変調が起こる。
●いろいろなストレス反応
●チェックリスト~内向型・発散型
ストレス反応は、性格によって表れ方が違う(チェックリストで計算したら内向型・発散型、どちらも同じ25点だった。アレ???
「内向型」
内にこもりやすい性格。ストレス反応も「ひきこもり」「無力感」。
内科医、児童精神科医等、専門家の診療を受けないと治すのは難しい。
過敏性腸症候群(はい、ありました
腸を刺激する冷たい飲み物を避け、よく眠り、疲れを充分にとる。
胃炎、十二指腸炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍
十二指腸の粘膜は、不安や緊張で血行が悪くなり、凹みができたりする。
最近は、小・中学生にも見られる。
薬、食事療法で治す。
周期性嘔吐症
吐き気をもよおしたら、深呼吸をしたり、新鮮な空気を入れると、多少落ち着く。繰り返す場合は病院に行く。
過換気症候群(過呼吸発作)
緊張して早く呼吸すると、血中の二酸化炭素が不足し、息切れ、手足の痺れ、硬直、めまい、頭痛など起こす。
吸うより、ゆっくり息を吐くようにする。紙袋に口をあてて、吐いた息を何度か吸う。
不眠症
眠れず、翌日ボーっとして、居眠りをする繰り返し
「これではいけない」と思うと、新しいストレスの原因になり、昼夜逆転した生活となる。
登校拒否(不登校)
理由はさまざま。自分でも整理できないことが多い。
学校に行けない自分がイヤになり、新たなストレスを生む。
じっくりと時間をかける。一人で悩まず、周囲に話し、専門家の助けを借りる。
ひきこもり
人間関係によって起こることが多い。すべて拒否したいココロの表れ。
自信喪失
内向型でもっとも心配なのは、自分を責めること。
そのうち無気力となり、自殺に追い込む場合もある。
「ストレス反応」は、ココロの「防衛機能」。例:遅刻の言い訳でウソをつく などなど
「発散型」
ある言葉や行動をキッカケにキレてしまう。他者への攻撃、夜遊び。
情緒不安定
突然、大声を出したり、泣き出したり、最近はその年齢が上がっている。
衝動的行為
「万引き」など、気づかないうちにやってしまう。
してはいけないと分かっていても、してしまうのは、心理的な圧迫や、逃走の1つ。
激しい反抗
ブレーキがきかず暴力ををともなう。集団的いじめにもつながる。
規制のきかない暴力
「家庭内暴力」「校内暴力」など。自分の気持ちをコントロールできない。
Q:「チック症」もストレスが原因?
「チック症」
緊張すると、唇を歪めたり、目をしばたいたり、瞼や頬を痙攣させたりするのが特徴。睡眠時は消える。
A:長引くようなら別の原因も考えられる。最近は、こうした「常同行為」を起こしやすい体質も注目されている。心療内科、小児科に相談。
Q:胃の調子が悪く、食欲がない。
A:ストレスがたまると、胃の粘膜が炎症を起こす。
Q:「円形脱毛症」が治らない。
A:皮膚科に通い改善しないなら、大元の原因のストレスが改善されていない。
Q:電車に乗ると息苦しくなる(パニ障じゃん
A:「不安神経症」の1つ。専門家と相談し、気長に治療を続ける必要がある。
Q:極端なダイエットをしている友だちがいる。
A:心理的キッカケから「強迫観念」となり「神経性食欲不振症(拒食症)」になることがある。
自信を持たせてあげる。精神療法など専門医にかかる。
Q:夜中に街へ出歩く友だちがいる。
A:深夜の街を徘徊するのは、夜眠れない発散型の症状。犯罪や非行への入り口になる危険性もある。
*************ココロのバランスを保つために
●忙しい子どもたち~大人の評価が子どもの未来を決めている
現代社会は、忙しさの中で、他人を思いやる気持ち、自己反省する余裕を失い、
人間関係が希薄になっていることがストレスを高めている。
塾通い、両親の期待などが、ココロの柔軟性、バランスを崩す。
家庭では常に親の目に曝され、自由に遊べる原っぱなどがなくなり、スポーツをするにも大人の目が光っている
大人の評価は、“大人にとって都合のいい子”に高いポイントをあげがち。
●ストレスに立ち向かうには
1.自分がストレッサーだと思う状況、人に対面した時に、自分の体やココロに、どんな変化が表れたか確かめる。
2.ストレスが起こる状況を避けたり、リラックスしたりするために、どんなことをができるか方法を考える。
●ストレスを早く解消するには
スポーツ(有酸素運動)
反動やはずみをつけない(この図、やってる
「有酸素運動」
酸素をたくさん取り入れながら、長時間続ける全身運動のこと。
水泳、サイクリング、ウォーキング、首・腕・肩のストレッチなど。
「無酸素運動」
酸素を取り入れずに、筋肉の瞬発力で行う運動。陸上の短距離走、重量挙げなど。
・趣味をもつ
ほかのことを忘れて、自分が集中できること。
・友だちとのお喋り
大声で笑うことは、ココロのバランスを保つのに有効
・ゆっくりお風呂に入る
ぬるいお湯に、ゆっくりと浸かる。
・ゆっくりと深呼吸
・自然に触れる
自然の中で過ごすことは、ココロを鍛える。
・なにか1つ特技をもつ
自分にも、なにか優れていることがあるんだという自信がつく。
・いろんな人と付き合う
気の合う友だちだけでなく、いろんな人と付き合うと、人の違った面が見えたり、
新しい考え方を知って、刺激を受け、ココロが豊かになり、新しい自分を発見することにもつながる。
・いろんな体験をしてみる
地域の活動などにも積極的に参加してみる。
NGOの民間ボランティアグループは、さまざまな場所のクリーンナップ活動をしている
・自分で物事を考える
ストレスは、ココロが「受け身」の時にたまることが多い。
欲求を抑えるのも「受け身」、誰かがそれを叶えてくれるのを待っている状態。
認められたいから、いいなりになってしまう。
結果、思い通りにならないと、ストレスがたまる。
・プラスに考える
『少女ポリアンナ』のように、なんでもプラスに受け止めることもできる。
・人生はいくらでも、やり直しがきく
人生経験の少ない子どもたちは、学校生活が、人生のすべてを決める重大事と思いがち。
志望校に入れなくても、長い人生から見ると小さいこと。
世の中には挫折した人はたくさんいる。それをバネに豊かな人生を送っている人も大勢いる。
たくさん本を読んだり、映画を観たり、いろんな人に会ったり、自分の視野を広げるのが大切。
Q:ストレスはなくせる?
A:前向きにストレスに立ち向かった時、ココロは弾力性に富み、抵抗力がつく。
Q:ストレスに耐えられなくなったらどうしたらいい?
A:一人で思い悩まず、早い時期に、信頼できる人に相談する。
悩みを話すだけでもスッキリするもの。また、人の悩みを聞くことも心を強くするには必要。
Q:ストレスに強くなる食事はある?
A:ストレスを受けるとたんぱく質、ビタミンCの消耗が激しくなると言われる。
牛乳、卵、豆腐、魚、肉、緑黄色野菜、柑橘類など(ほとんどじゃん
ただし、実際の効果はハッキリ分かっていない(アレ?
Q:手軽にできるリフレッシュ法は?
A:ぜひススメたいのは、家族で楽しく食事をとること。
東京の「児童相談所」:03-3208-1121
子ども110番 東京:03-3470-0110(月~土 午後5時~9時)