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メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

絵本ジョン・レノンセンス(晶文社)

2013-02-16 17:15:00 | 
絵本ジョン・レノンセンス(晶文社)
ジョン・レノン/著 片岡義男・加藤直/訳
1975年初版。ジョンの小噺?とともに、フシギなかたちのニンゲンたちのイラストも面白い。
あとがきにもある通り、そもそも韻で遊ぶ英語を訳すのは相当難しいのに加えて、
ジョンならではの言葉遊び~その音に似た別の言葉や造語~を訳したのだからスゴイ!
さすがに訳せないものは、元の言葉を推測して訳したそうな。翻訳のセンスも問われる1冊。

【内容抜粋メモ】


「さびしくひとりですわってた」
木の下にひとりさびしくぼくはすわっていた。
つつましく太っていて小さい。
小さな女性がぼくにうたってくれている。
どこにも彼女の姿は見えなかった。
「どこにいるんですか、出てきてくださいよ、なにがなんだかよくわからないですよ」
とぼくはぽとんとすっきり叫んでみた。

(女性だと思っていたのは、ちいさな豚で、“ぼく”がくすくす笑うと、飛んでいってしまった)



「忘れじのアーノルド」
かくしてぼくたちは終わりがくるまで大きくなっていく
ハンプティ・ダンプティ・バンプリー
ハリー・ライムの息子さん



【片岡義男さんによるあとがきメモ】
・・・(中略)口に出して言うときの音の変化なのだ。
新造語になれば、口にしたときの音や見た目のかたちが面白い。
近似音を持ったべつな意味の言葉になれば、その音へと変化していくまでのもてあそびの過程が推測できて面白いし、
意味をなさない文脈のなかでその言葉の意味が妙に皮肉だったり新鮮だったりすることすらある。

ビートルズの巡回公演のつれづれ、食堂のナプキンやホテルの部屋の便せんなどに
そのときどき思いつくままに書きとめたものの集積が本書となった、という話をどこかで読んだことがある。

ほか著作
『ア・スパニアート・イン・ザ・ワークス』


『やっぱりネコが好き』(講談社)

2013-02-16 17:04:56 | 
『やっぱりネコが好き』(講談社)
リー・W・ルトレッジ/原著 加藤由子/翻訳

著者のリーさんは、コロラド州で30匹のネコとともに暮らしている/驚(当時
そのネコは、下水溝、無法なペットショップ、虐待的な飼い主、ハイウェイなどから助けたものとのこと。



【加藤由子さんによるまえがきメモ】
(ネコの魅力は)あの傍若無人な個人主義というか身勝手さだ。
やりたいときに、やりたいことを、やりたいように平然とやる。
それも自信満々で、自分のやることに間違いはないと言わんばかり。
そのくせ、甘えるときはコネコネと赤ん坊そのもの。



(振り回されつつも、楽しくて笑ってしまう理由は)
人間には「惚れた」弱みと「捨てない」強みが、そしてネコには「振り回せる」強みと「捨てないで欲しい」弱みがある。
お互い五分五分、対等な立場であるからこそ、振り回されるのが楽しいのである。
そう思ったとき、ネコとの暮らしは、突然ハイセンスのものになる。
なにしろ、人間には考えつかないようなことを真面目くさってやってくれ、そしてその結果が結構なポカ。
「だから言ったじゃない」とか「何度言えばわかるのかね」と意見するという楽しみを持ち続けることができるのである

(本書は)人間からの“意見書”である。
だが「・・・すべし」の項目は、やれといわなくてもやることであり、
「・・・べからず」の項目は、やるなと言ってもやることである(中略


【内容抜粋メモ】

9 許可なく百人一首に加わるべからず。

34 ジグソー・パズル見学中は、足の下にピースをひとつ隠してないかどうかの確認を、ときどきしながら行うべし。

36 冬の午後は、人のひざにしつこく乗って暖をとるべし。

39 クヨクヨと過去を悔やむことなかれ。過去を悔やむ生き物である人間たちが、果して幸せかどうか鋭く判断してみるべし。



81 カーテンをよじ登り、上半身を鍛えるべし。

85 ホームパーティでは、オニオン・ディップに飛び込むかパンチ・ボールに頭を突っ込んで飲むかして、語り草となるよう努力すべし。
   無視されたなら、ソファーの肘にタカのようにとまって目立つべし。
   すべての客に、早くオードブルを食べないと全部とられるという危機感を与えることも忘れるべからず。



145 舌を半分出したままでボーッとするのは遠慮すべし。オツムが変になったかと心配になる。

148 人のおなかをモミモミするときは、出血寸前でやめるべし。

155 きちんと積み上げられた書類を見たら、死に物狂いでその上を走りまわるべし。

165 誰かの一生の友となるべし。

191 自信たっぷりの歩き方で入室すべし。不幸にも途中でけつまずくか滑るかしたら、真剣に毛づくろいを始めるべし。
    目撃者は、わざと知らん顔をしてくれる。



クスって笑ってしまうものから、ニンゲンにとって考えさせられる哲学もあり。
うん、にゃんこから人生を学ぶべし。


『世界のぶす猫でぶ猫』(エクスナレッジ)

2013-02-16 17:02:16 | 
『世界のぶす猫でぶ猫』(エクスナレッジ)
エクスナレッジムック world trip series
犬猫写真家・新美敬子が撮った41都市、148匹のにゃんこの写真に、
その猫に関する日常の話を添えてあるのがいい。

タイトルとは逆にどのコも可愛い

みんなそれぞれ性格が違うんだなあと実感。
にゃんこの写真を撮りながら世界中を旅できるなんてステキなお仕事だにゃ~