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地割れの道

2016年06月15日 | Weblog

地震からもう2か月。

まだまだ余震が続いてやがる。自然のものだから怒ってもしかたないが、怒った方が何かエネルギーがちょっとだけ増えそうで、出来るだけ怒るようにする。街のあちこちがまだ痛んでいて、道路はヒビワレタままだし、建物も傾いている家があるし、壁は落ちて塀は崩れたままのところがまだいっぱいある。要するに2か月くらいではそれくらいの被害なほったらかしだ。全壊、半壊にくらべたらまし。誰も修理に来れるわけがない。たぶんこのままあと半年は放置されたままだろう。

しかし、よくよく考えるに地震の前は、道は平らだったんだなぁ、道路もきれいですいすい通れていたんだなぁと思う。今の市内や被災地はどこをみても歪んでヒビが入っていて、いちいち直しようがない、運転中に気が付かない段差で車がボワンと浮き上がる時も珍しくない。

うちの事務所の近く、5分も行けば江津湖があり、そこには昔ながらの貸しボート屋がある。湖沿いにも何件かひどい建物があり、くの字型に曲がった倒壊寸前の二階立てアパートがあり、見事に上から見えない拳骨でつぶされた屋根だけの民家もある。その通りを渡ると昔ながらのボートハウスがあり親父がボートを貸し出しているのだ。そこは野良猫のパラダイスでもあり、その店の前にはいつも猫が寝そべっていた。駐車場がそうとうひび割れてヤバい状態だけど、そこは熊本市民の憩いのオアシス、江津湖だ。立ち入り禁止、そんなことおかまいなし、震災後すぐに営業していた。

梅雨の合間にガキども、わんさかやっきてボートに乗っていた。ひび割れちまった悲しみに…あっけらかん、遊べ、ガキども。天下の害魚、ブラックバスを吊り上げろ、ボートを漕ぎまくれ。もともと平坦な道なんてなかったんだ。





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