極私的路上観察学会熊本支部もたまには遠征することにした。いろいろ用事もあり、八代駅に降り立ったのだが、ついでに、肥薩オレンジ鉄道にも乗り込む。そして日奈久温泉に行くことにした。日奈久温泉は僕から見れば宝の山だ。県内でも指折りの寂れた温泉街だ。種田山頭火が投宿した宿「織屋」もあるのだが、補助金での悪あがきのかいもなく、結果誰も居なくなった。「昔は栄えたのに」、と勝ち誇ったように言われると、今や「日 . . . 本文を読む
前回は極私的路上観察学会などと調子に乗り、江津湖の湖畔をうろつき、時に、這いつくばりカメラを構える怪しい男を演じて、意気揚々と事務所に帰還し、デザイナー兼用務員のイワサキ君に、USBを渡したのだが、パソコンで開いてみるに、鼻息、フンッ!と掃き出し「こりゃ、ダメですね、使えません」と言う。まさかあの「ラーメン屋に行きたくて、出かけたんじゃないでしょうね」とまで言いやがった。彼は例年頼まれる環境系の . . . 本文を読む
若かりし頃、亡くなった赤瀬川克彦氏が始めた路上観察学会の本を好きでよく読んでいた。知る人ぞ知る「トマソンの世界」なのだ。今でもその集まりはあるのだろうか。「学会」と言いながら何も学術的な裏付けがあるわけもないけど、そんな学会員の眼で身の回りの世界をみていると不思議なこと、信じられないこと、理解不能の景色に出加わす時がある。
土曜日は熊本市内の我が猫の事務所も暖かく、カメラを持って外に出た。事務 . . . 本文を読む
3月になった。今年は裏山で、ウグイスの声を聴かない。どうしたことか。
桜の開花もまだまだ。以前は、地域おこし一貫とやらで名札を付けた桜の植樹があり、老いも若きも裏山に樹を植えて、数年後、ちらほらその桜の木から花も咲いたが、もともと、海沿いの地で塩害もあるのか、みんな枯れてしまって、やはり山は、雑木林のままのぱっとしない景色のままなのだ。儀式として、桜さえ植えればなんとかなる。田舎町のそんな小役 . . . 本文を読む
我が家には猫が6匹いて、みんな生い立ちも性格も全然違う。去年の9月、やむなく家に入れたキジ猫三兄弟も、すくすく育っている。みんな同時に生まれ柄も全く同じで最初は見分けがつかなかったが、今は3匹とも、見分けがつく。
僕は名前をいい違えるけど、すぐに言い直す。長男が「ワラビー」で相当なイケメン猫だ。鼻筋も通り、目も丸くぱっちり、ジャニーズ系の顔立ちだが、残念ながら先週去勢手術となった。我が家で3番 . . . 本文を読む
自宅から事務所まで約2時間、言わば小旅行てなものだ。
今週は文庫ではなく単行本に挑戦だ。
相当前に買った本で、何度が挑戦するも、途中断念。
新品で買ったのに管理が悪く本はシミしわだらけの古書だ。
ガタンガタンと、単線三角線のおんぼろ車両が揺れ続ける。
膝の上で開くのは、室生犀星作の「密のあわれ」
矢川澄子さんの編書で、
オジサンと一緒に住む赤い金魚の話。
この金魚がキュートでわがまま放題で . . . 本文を読む