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「こんとん」とした世界

2019年04月02日 | Weblog

もともとの性格が病気で拡大したのか。いろんなことにイラつき、いちゃもんつけたくなる。(害獣くまモンの駆除は間違っていない) そんな時には瞑想して気分を落ち着けるのが一番と友人の勧めで、マインドフル瞑想法の本を買ったり、寝る前に枕元でCDを流したりした。ついでにというか、日本のお坊さんで独自の思考、瞑想法を広めている小池龍之介氏の本や同じくCDを買い流した。小池氏の言い分もわかる。ひとはもともと怒りに満ちた生き物で、その怒りが自分を傷つけ他人も傷つけ、言わば諸悪の根源、怒りたい時はまず、瞑想して気を落ち着けよとある。

まず鼻から息をし、空気を頭(脳)、お腹、足の先まで行き渡らせて、今度は逆、お腹、頭(脳)、鼻から出す。座禅をし、体の中心軸を探し、体の真ん中から、その繰り返し。雑念が湧いたら、どんどん川下に流しなさいと。すーはー、すーはー、すうーはぁー。小池氏の瞑想法のCDはとてもハードで、情けないが断念、僕には厳しすぎる。

後から読んだが、この瞑想法は精神的に弱ってる人、障害がある人は使用しない事とあった。刺激が強すぎるらしい。しかし、ぼくはもう、始めてしまったではないか。

すーはー、すーはー、すうーはぁー。

僕のこれまでの記憶、悔恨の情、取り返しのない失敗、情けない出来事が脳裏の中の海岸に、毎朝打ち上げらている。ずさーっ、ずさーっ、すざーつ。夜が明け、記憶の波が、僕の脳裏の海岸に打ち寄せ、形のない残骸どもが、波に転がされ、錆びて、砂に埋もれ、突き刺され、また記憶の海にさらわれたらいいのに、いやなやつほど、そのまま、じっと冷たく転がって砂に埋もれてやがる。

ずさーっ、ずさーっ、すざーつ。小池さん、こんな時はどうしたらいい?

そんな僕だが、てんかん持ちの気分転換として自転車を買い、駅から事務所までの道をさ迷い、少し珍しい何かひきよせるものがあると、その電波についつち引き寄せられるのだ。
この前、ある民家の軒先に混とん世界を発見した。金魚屋か?骨とう品屋か?アパートの大家さん家か?こけの生えた小さな水槽、その中にメダカが泳いでいる、マジックで200円とか書いてあるのだが、どういうわけだ、店の人はいない。そもそもどうやってそのメダカを買って帰ればいいのか。更に混とんとしているのは、それこそ、骨とう品、ガラクタの山、半端モノは、要る人があれば自由に持って帰っていいとある。



僕の脳内の記憶の残骸も、この店舗みたいにいろいろ、並べてみたら面白いかもしれない。もう一度だ、海岸から拾い集めた残骸どもを、棚に並べて、店番をするのもいいかもしれない。

ずさーっ、ずさーっ、すざーつ。そうして今日も自転車を漕いでいる。



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