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昨日は町の健康診断だった。

2019年04月09日 | Weblog

昨日は町の健康診断だった。
町営のグラウンドの横で、検診のバスが数台、レントゲンや超音波で腹部の検診をした。
平日の昼にやってくるのは、ほとんどが老人。いちいち病院に出かけて、健康診断を受ける手間より、バスで検診車がやってくるのがありがたいのだ。僕の検診はすぐ済んで、時間があったので、近くを散歩した。桜は満開でちらほら散り始めている。手前の菜の花は終わりかけだ。整備されたグラウンドは人気もない。高齢化、過疎化で今やほとんど運動する人の姿は見えない。道路際の桜の花をみると、耳の奥で小さな小さな、ブーンブーンと音がする。ミツバチや虫たちの羽音があちこちで帯のように聞こえている。そのブーンブーンと言う音に重なって、グランドの周りの雑草の草刈りの機会の音がする。こちらも機械音だが、同じくブーンブーンという音だ。一人の老人が誰もいない広場の周りを真昼に、草刈りの機械を右に左に振り回している。

あと10年も経てばここにいたほとんどの人は居なくなる。きっと僕もだ。その頃、辺りは草が生繫げって、虫たちの羽音だけが響くのだろう、ブーンブーン。誰も居ない、耳の奥で。


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