女将の親戚の娘さんのことですが、最近結婚が決まったそうで、両家の結納を兼ねた食事会も無事終わり、本人達はもとより両家の両親も大変喜んでおられるそうです。
「そういえば、私たちもこうして両方の両親の祝福を受けて結婚したんだね」と思い出すようにつぶやいた妻。その言葉に当時のことを思い出し懐かしさを感じました。私たちは幸せな結婚の出発をしたものだと、両親たちに感謝してます。
人なみに山あり谷ありの30年間で、平凡きわまる二人の典型的な日本人夫婦なのですが、「夫婦にとって大事なことなんでしょうか」とたずねられます。
それはお互いほめあうことではないかと思います。たまに妻から「それ、うまくいきましたね、ご苦労様」といわれれば、正直なところ、嬉しい気分になり、また頑張ろうと思います。
私は頑固であります。多分にも妻には迷惑かけてるところがあります。そこは元来明るい性格、辛抱しつつも軽く受け流してるみたいです。
司馬遼太郎の「巧名が辻」の山内一豊の妻 千代のことを書いた一節があります。
千代は、決してのんきなたちではない。彼女ののんきは、母の法秀尼から教えられた演技である。
「妻が陽気でなければ、夫は十分な働きは出来ませぬ。夫に叱言(こごと)をいうときでも、陰気な口からいえば、夫はもう心が萎え、男としての気おいこみをうしないます。おなじ叱言でも陽気な心でいえば、夫の心がかえって鼓舞されるものです。陽気になる秘訣は、あすはきっと良くなる、と思い込んで暮らすことです。」
夫婦のことだけでなく、人間関係、人生こうありたいものです。