種山壮(shuzanso)NY

ラスベガス編

15歳の男子警官に射殺される、BROWNSVILLE, TEXAS

2012年01月06日 | アメリカ素描

1月4日午前、テキサス州はブランズブィルのカミングズ中学校で15歳の少年が警察官に射殺される事件が発生しました。

 

         射殺された少年

 

 

        

 

            

 

学校から警察に男の子が拳銃を抜いて正面玄関に立っているとの通報があり、警察官が到着したとき男の子は警察官を待ち受けていたようです。 

 

学校と警察との電話でのやり取りの会話録音では男の子に、銃を床に置くよう、捨てるよう、訴えてる声が聞こえ、他の誰かの、「彼は死ぬ気である」といった叫び声も録音されています。

 

通報を受けてから20分後に警官が到着しました。男の子に銃を捨てるよう説得をしましたが、男の子は拳銃を握り締めたまま、警官にねらいをつけました。そのとき警官は発砲しました。

 

男の子が持っていた拳銃は、いわゆる、BBガン(pellet gun)ですが、本物そっくりでほとんど見分けがつきません。BBガンには本来、本物と区別するオレンジのマークがついてるのですが、取り外して使ってる人もいるそうです。それに見えにくかったりもします。

     Brwonsville 警察

 

 

 

  

       少年が持っていた銃

 

 

         

     Full Automatic Pistol

 

 

       

 

カリフォニアでは昨年、ロサンジェルスで警官がPellet Gunを持った13歳の男の子を撃ち、障害児になるという事件がありました。これを受けてBBガンあるいはPellet Gunは全体を明るい色で作るよう法律を考えたそうですが議員の賛同得ず成立しませんでした。

 

BBガン、Pellet Gun が強力な殺傷力のある他の銃と識別できるなら、このような事件は防げるはずなのですが、スポーツ愛好にとっては、本物そっくりの銃で楽しみたいのでしょう。

 

男の子を射殺した警官二人ですが、過去の最高裁の判例からみて多分罪は問われないでしょう。警官が命の危険があると判断した場合、容疑者の年齢は問われず、容疑者が持ってる銃が本物であるかどうかも問われません。もちろんBBガンの類とはっきりと識別できれば別ですが。

 

日本ではこういう事件を起こりにくいでしょう。

1888年豊臣秀吉が「百姓が刀や脇差、弓、槍、鉄砲などの武器を持つことを固く禁じる。」といういわゆる「刀狩」をやりました。この精神が今でも引き継がれ、銃砲類の一般普及がかなり制限されています。

 

米国では銃の保有、携帯が憲法で保障されています。

「規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから、人民が武器を保有しまた携帯する権利は、これを侵してはならない。」と規定したアメリカ合衆国憲法修正第2条が、アメリカにおける銃規制反対の根拠になっています。

 

自由を追求するのか、それとも規制か。なかなか解決のつかない問題ですが、これもアメリカ市民が払わなければならい、自由の代償は相当高いものです。

 

 

 

 


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