【 Photo by Yoshinobu Tashiro 】
一本の
桜に逢うために
遠回りする
ほの暗い住宅街
春雷が
呼び込んだ雨に
濡れながら
街灯を浴びて
立っている桜は
やっぱり
あの夜
見えなくなるまで
バイバイと
手を振りつづけた
あなただった
春
桜とともに
蘇る風景は
いくら声をかけても
振り向いてくれない
毎年
桜が終わり
遠回り
しなくなった日から
ボクの春は
終わり始める
春の夜の
静かな深呼吸は
いろいろな
匂いがする
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