ピアノが聞こえる
青森の雪のイメージらしい
雪なのにあったかい
彼をとおり過ぎたからだろうか
万年筆で手紙をかいた
この字がいちばんボクらしい
ボクの言葉じゃないみたいだ
まあいい ほかに言いようがない
ピアニストの指先は
ゆるやかな丘と雪を
やさしくなでていく
行ったことのない雪原に
青灰色の栞が突きささる
思いと 空と 音楽が
ピタリと合ったとき
ふしぎに心はふるえない
もうどこへも動けなくなる
思いと 空と 音楽が
深い時のすべてを飲みこんで
何も語らず
たださみしくさせる
それでも
思いと 空と 音楽は
決して わたしを ひとりにしない
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