【 Photo by Shunsuke Kudo 】
ただただ
ひとり 待っています
電話でもいい
メールの着信音でもいい
あの曲でもいい
一瞬で空気が変わるのを
ただじっと 待っています
何かが香るのを
あなたが香るのを
アロマでも 一輪の花でも
香りの中で一日が終われるのを
静かに待っています
待っているのです
空が輝き始めた時に
何かを感じるかもしれないから
空の輝きの中で
何かに出逢うかもしれないから
その時に誰かを
好きになるかもしれないから
輝きの始まりを
少し震えながら待っているのです
いつだって待っています
自分の足を見て
進むのか待つのか
それとも戻るのか
決して戻ることのない時間さえ
待っていれば
追い越してくれるかもしれないから
待つしかないのです
前の信号が青になろうとも
前の信号が行けと言っても
後ろの人が僕を押しのけて前に進んでも
僕はこのまま流れが変わるのを
待っているしかないのです
もうすぐ月の出る時間です
今日がどんな月なのか知りません
どこに出るのかも知りません
出ないのかもしれません
それでも月を待って
月からこぼれ落ちたもの
月からあふれ出たもの
月が置いていったもの
月が渡してくれたもの
それらを一つ一つ ひろい集めながら
次の僕を待っているのです
待っている
このささやかな喜びが
僕を素直にしてくれるから
僕を少し無垢にしてくれるから
・・・・・少しだけ
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