side by side:湘南夫婦のあしあと

二人が好きな地元湘南、スポーツ観戦、旅行、食べ歩き,音楽・美術鑑賞など、日々のあれこれを綴ります

SRO VIII 名前のない馬たち

2019年12月01日 | 書籍・雑誌
 

*****ご注意! 一部ネタバレがあります! *****


室長・山根新九郎率いるSRO(広域捜査専任特別調査室)が 最凶のシリアルキラー近藤房子が対峙するSROシリーズ第8弾

このシリーズは近藤房子が関わる猟奇的な殺人事件が主ストーリーの時もあれば、全く関係のない事件の時がある。
今回は後者の事件で近藤房子は動静が語られ、これから起こる犯罪を予兆している。

本作の事件は、牧場でオーナーの死が相次いでいることが分かる。
山根はオーナーの死亡日に飼育馬も死んでいる奇妙な符合を見出す。
連続殺人なのか、SROが動き出す。

ほとんどが 経営に苦労していた牧場で、馬の維持に金銭的負担が大きいことがわかるテーマだった。
競走馬を引退した馬が辿る余生
特に病気や怪我をしてしまった馬の最後は厳しい現実がある

馬は「経済動物」という言葉も初めて知った。
日本だけの事情なのか、海外でもそうなのか
馬が好き、動物が好きだけでは難しい動物飼育の現状にも触れている

殺人事件と並行して SRO室メンバーそれぞれの苦悩も見え隠れしている
近藤房子の次の犯行も不気味だが、その前にSRO室が空中分解してしまうのではと思うほど、メンバーの立ち位置は危ういのも気になるところ。

次作を楽しみに待ちたい


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